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ブックカバー

毎日が新しい始まり。

一つとして同じ朝はないのです。

日々の生活の中で出会う愛しい風景。

懐かしい思い出。

そんな普段の幸せを書き残してみたくて。

今、こうして読んでくださっている風景もまた、大切な瞬間。

どうぞしばしの間、おつきあいください。

書店での風景。

先日、小学生の男の子が母親と一緒に買い物にきた。歳は10歳くらいだろうか。

お会計を済ませると母親が言った。笑顔が素敵だ。

「カバーつけていただけませんか。」

書店のロゴの入った紙製のブックカバー。

「かしこまりました。」

店員が手慣れた手つきで書籍にカバーをかける。少年が買ってもらった本が既成のサイズより少し大きいので、本の大きさにあわせて紙を折っていく。

「憧れみたいで。」

母親がすまなさそうに、けれども少し嬉しそうな表情で付け加える。

少年はそんな母親を横から小突く。照れくさそうに。

「ありがとうございます。いつでもおっしゃってくださいね。カバーおかけしますので。」

店員が嬉しそうに答える。

そう、私にも覚えがある。書店で本を買う。カバーをかけてもらう瞬間の喜び。それが自分のものになったということが嬉しいのか、それとも「本を買う」ということが少し大人になったようにうっとりするのか、はたまた書店のカバーのかかった本を持ち歩くということにうきうきするのか。

どうしてこう、わくわくするのか、理由ははっきりとわからないが、私も彼のように、書店でかけてもらうカバーに憧れた。大人になった今もそうだ。

これからは書店のブックカバーを見る度に、照れくさそうな彼のぴかぴかの笑顔を思い出すだろう。母親の嬉しそうな顔を思い出すだろう。そして気持ちがあたたかくなって、本を読むのがますます楽しみになるだろう。



ありがとうございました。

また、次の景色でお会いしましょう。

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