序章 会議室
東京都新宿区市ヶ谷 防衛省海上幕僚監部
まだ、新しい防衛省本庁 A庁舎の一フロアを占領する海上幕僚監部で会議室を陣取る海上自衛隊の事実上の責任者である。岡田雅志海将が怒鳴り散らしていた。
「どうなっている!!なぜ、艦隊が反乱逃亡するのだ!!」
会議室が一瞬静まり返った。
「それはですが… 確実な情報がまだ上がってきません。我々の認識不足です。幕僚長」
「すまんな、熱くなってしまって。とにかく、情報収集を急がせるように指示しろ」
「了解しました。」
静寂に包まれた会議室に一本の電話が入った。会議室の幕僚長の横に座る副官である。滝正宗一等海佐が素早く電話を取った。数分間のやり取りが続いた。
「幕僚長、官邸から直接出向いて現状報告を行なえとゆう連絡です。どうしますか?」
「了解したと、伝えてくれ。すぐに公用車を玄関前に付けてくれ。頼むぞ」
「了解しました。」
すぐに、官邸に連絡し官邸に向かう準備をした。
会議を閉じ幕僚長は公用車に乗り、一言つぶやいた。
「この事件は、今後の日本、いや世界の安全保障を大きく揺るがすおそれが案件だろう、ぐっすりと寝ることはできなくなるであろう。」
今回から小説を投稿します。
まだ、登場人物の紹介を次話します。