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ねこと

作者: 小栗ると

なぁ人間、お前らは鼻が聞かないんだってな。


猫が馬鹿にして聞いてきた。


お前に比べたらそうだけど。ねえ猫、でも飼い馴らされたお前はおんなじ所でトイレを済ますじゃん。そしたら意味ないんじゃない?


ちょっと意地悪に聞き返してやった。そしたら猫はうっと唸った。


御猫様をいじめてどうするんだよ人間。俺の縄張りはこの家さ。マーキングとかしなくていいの。そういう人間はみんなこの家に住んでるけどお前の縄張りはどこだよ?


そうだなぁ、人間には猫みたいに縄張りなんて概念ないから分かんないや。てゆうか、縄張りって何?どんな感じに定義されてんの?


そしたら猫は呆れた顔をした。可愛いけどちょっと腹立つな、お前。


はぁ?そんなことも知らないのか、人間。お前、動物失格だぞ。縄張りってのはなぁ、なぁんか自分にしっくりきて、落ち着くとこだよ。あと、生活範囲。


なるほど。じゃあ、私にとっての縄張りはこの家か、うちのトイレかな。


人間、俺の話聞いてた?縄張りは自分だけのものさ。トイレって、色んな人間臭いだろ。まぁ、鼻の効かない人間には分からないか。


くそ、煽ってきた。


まぁ、そうだけど。でも、ちょっと位は分かるよ。


どのくらい?


誰かの後の匂いとか。あとさ、トイレって使ったら流しちゃうから、あんま臭いは残ってないの。トイレ使ってる間は、自分の匂いくらいだよ。それに自分がした後は何となく分かるよ、臭い。あと、お父さんがトイレを使ったあとはちょっと臭い。


お前、おやっさんに失礼だぞ。可愛がってくれるのに。おやつくれるし。まぁ、臭いってのには同感だがな。


おい、お前も失礼だぞ。



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