初恋
『また振ったの?!』
『だから、アタシより運動できて、頭がよくて・・・とりあえず完璧な人がいいの。』
またこの説明。
でもこんなのは、嘘。
親友にも嘘をつくのは、気が引けるが・・・。
『大野君なんて、つみきとお似合いだと思ったのにぃ。』
『大野君は、声が無理。』
これも嘘。
声なんてどぉでもいい。
『あっそ。』
私、野口みつき。
彼氏がいたことは、ない。
別にもてないわけでは、ないのだ。私だって恋をしたいし、彼氏がほしい時だってある。
でも、好きではない人と付き合うのは違うと思うから、今までこくられた人はみんな振ってきた。
彼氏がいないと、周りの人が
『あの人が好きなんでしょ!!』
とかいちいちうるさい。
それがめんどくさくて、
“完璧な人”
がいいなんて言うようになったのだ。
そうすれば、なんだかんだ理由をつけて
『好きな人なんていない』
と言うことにできたから、、、。
そんなアタシが恋をしたのは、雪が舞う12月の寒い日だった。
私はバスケ部。
彼は、サッカー部。
体育館は改装工事とか何とかで一週間使えない。
雪のせいで校庭も使えなので私たちは、ホールで筋トレだ。
まぁ真面目にやっているのは、部長だけが、、、
この狭いホールを雪で校庭が使えないので、外部の多くでビッチリ・・・
『あの人かっこよくない?』
親友の菜穂は、かなり面食いだ、、、。
『・・・』
『ねぇ!!つみき聞いてる?』
『・・・ごめん!どの人?』
『あの一番奥の人。』
その瞬間、私は初恋をした。
榊 蓮
菜穂が言っている
“カッコいい人”
の隣にいる普通よりはカッコいい程度の人。
でも、私にはすごくカッコよく見えたんだ。
私は、彼を知っている。
中学が同じだったから。
榊 蓮
運動は学年でも出来るほう。
勉強は私と同じくらい。
中学生のときは塾が同じで勉強が同じくらいできたから、
ライバルとしてテストがあるたびに競い合っていた。
つまり、まったく恋愛対象ではなっかたのだ。
なのにどうして約2年ぶりに見た彼に恋をしたのだろう。
『アタシ、好きな人できた。』
『えぇぇ!!!』
菜穂がビックリするのも無理ないよね・・・。
だって今まで散々あの人もこの人もダメとか言ってきたもんね。




