第四話:ぱっとさいぜりあー!といえば!つつつふうドリアとりぞっとでやんすなー!
「ぱっ!」
俺、つつつ。宇宙一かわいい巫女かみしらいしもりし、そしてしれっと仲間になった元敵幹部SANO©️。この奇妙なメンバーでラスボスシマダニシパを倒す旅は続いている。
「まあ、俺、気づいたでヤンスよ。シマダニシパ様って、やりすぎなんじゃないかってでヤンス。」
槍を肩に担ぎ、ラメ入りのTシャツをチラ見せしながら、SANO©️が軽い調子で仲間宣言をする。
「つつつ、こんなやつ、仲間にして本当に大丈夫なの?」
「まあ、怪しいけど……なんか憎めないんだよな。」
「お、お前たち!失礼でヤンス!俺はねぶた祭りで優勝した男でヤンス!」
「だからそれ、戦いに関係ないだろ!」
僕ともりしが同時にツッコむと、SANO©️は「す、すまんでヤンス」と語尾をヤンス化させながら頭を掻いていた。
そんなやり取りをしつつ、次の目的地はエルフの隠れ里。そこにはシマダニシパの雷撃を交わすための秘術があるらしい。もりしはこう説明する。
「実は私、エンシェントエルフの血を引いているの。」
「巫女でエルフってお前、どんだけ設定盛りだよ!」
「しょうがないじゃない。必要なものは全部盛り付けるのが巫女の仕事なのよ。」
ところがエルフの隠れ里にたどり着くには、迷いの森を通り抜けなくてはいけない。この森は全ての存在を拒絶し、道を消してしまう場所だ。
「おい、これどうやって進むんだよ!」
「大丈夫、私に任せて。」
もりしは胸を張ると、深呼吸をして歌い始めた。
「♪濡れる体 溶けてしまうほど~
昼も夜も離れずに~♪」
「ちょ、もりし、それ●’zの『LOVE PHA●TOM』だよな!」
「そうよ。迷いの森はこの曲を歌うと道が開くの。」
歌声が響き渡ると、森がざわめき始め、木々が光り出す。そして次の瞬間、僕たちは巨大な世界樹のふもとに転送されていた。
そこにいたのは、伝説の存在、もりのくま・ゾンカムイ。巨大な熊は深い眠りについており、その迫力だけで圧倒される。
「ゾンカムイ……お願い、助けて。」
もりしが懇願するが、ゾンカムイは微動だにしない。もりしが呟く。
「やっぱり無理かな……彼はシマダニシパの戦友だったの。」
「え、敵なのか?」
「でも、彼も昔のことを忘れて今はただ眠り続けているだけ。起こすには特別なものが必要なのよ。」
そう言うともりしは胸の谷間から何かを取り出した。それは――チーズカレーハンバーグドリアとチョコジャンボモナカ。
「これがゾンカムイの好物よ。」
もりしが差し出すと、ゾンカムイの鼻がピクリと動いた。そしてゆっくりと目を開け、チーズカレーハンバーグドリアを一口、チョコジャンボモナカを一口、ペロリと食べた。
「……久しぶりにいい夢を見させてもらった。礼に、お前たちに宝具を授けよう。」
ゾンカムイが天に向かって吠えると、天空から二つのアイテムが降ってきた。
それは――R●y-BanのメガネとCO●CHのバッグだった。
「なんだこれ……」
「それは伝説の宝具よ!Ray-Banのメガネは相手の心を見通す力を持ち、CO●CHのバッグは無限の収納力を誇るの!」
「いや、なんでそんな現代的なアイテムなんだよ!」
「これがエンシェントの力なのよ。」
僕は納得いかないながらも、アイテムを受け取った。こうして新たな力を手に入れた僕たちは、再びシマダニシパの城を目指して歩き出した。
(つづく)