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プロローグ
私は掲示板に貼られた紙を引きはがす。
嘘ばっかり嘘ばっかり嘘ばっかり。
尊敬できる先輩?
気の置けない親友?
優秀な生徒?
みんな裏では、私の悪口言っってるんでしょ?
もう、みんなのことなんか信じられないよっ!
でも、西野。
西野は私の事、信じてくれるよね?
だって西野は私を守ってくれるって言ってたし。私の事これまで守ってくれてたじゃない。
それなのに、なんでそっち側にいて、そんな目で見つめてくるの?
西野?
私の事、信じられないの?
「はぁ、はぁ。なんだ。夢か。そうだよね。そんな事あるわけない」
学校で起こっている小さな事件。
クラスのものが盗まれたらしい。
私は、犯人候補にされていたけど。どうにか潔白を証明した後だ。
そういえば数年前も同じ事があったとかって聞いたな。
でもいいや。
考えたくない。
忘れちゃおう。
 




