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第59話、アリス、外に出る。③


 そんなやり取りをしているなんて全く知らないアリスは、アーノルドに引っ張られるように外に出て困っていると、同じように外に出たアルドとスフィアの二人が二人に気づいて声をかける。


「兄さん、アリスさん、どちらへ?」

「ああ、アルドか。俺はこれからアリスと二人で出かけてくるから留守番しておいてくれ」

「別に構わないのですが……夜までには帰ってきてくださいね。先ほど父さんと会って、母さんが帰ってくるらしいので、ぜひアリスさんを会わせたいと言っておりましたから」

「義母さんが?」

「……お、かあさん、アリスお姉ちゃんに会いたいなーって、言ってたんだって」

「……アルド君と、スフィアちゃんの、おかあさん」


 アリスは三人の母親が来ると言う言葉を聞いた瞬間、その発言を最後に固まってしまう。

 氷のように、まるで魔法にかけられたかのように固まってしまったアリスに気づいたアルドとスフィアの二人は首を傾げ、アーノルドは頭を抱えながらため息を吐く。


「おねえちゃ……?」

「気にするなスフィア。きっとアリスさんは自分が会っても大丈夫なのだろうかと言う不安が来てしまい、硬直してしまったんだ。お前が気にする事ではない」

「……まるでアリスの事が分かってきたかのような口ぶりだな、アルド」

「昨日と今日を観察して、大体アリスさんの性格がわかってきた感じですよ、兄さん」


 笑いながら答えるアルドに対し、アーノルドは自分の弟ながら怖いと認識するのであった。


 固まってしまったアリスの肩を軽く叩いた瞬間、彼女はびっくりしたように硬直を解いた後、いきなり震え初め、そのままアーノルドに怯えるような視線を向ける。

 アーノルドに視線を向けた瞬間、彼は笑顔でアリスに目を向けていたので、その笑顔に恐怖心を抱いたアリスは再度、震えだす。


 震え始めている彼女の姿が楽しいのか、アーノルドの笑顔は終わらない。

 そんな二人の様子をアルドは呆れたような表情で見つめる事しかできなかった。


「……おねえちゃん、お、びえて、る?」

「あ、ああ……良いんだスフィア。あれは、兄さんの愛情表現なんだ。お前も覚えておけ、『好きな人物は虐めたくなるタイプ』と言うやつだ。うちの兄さんが、まさにソレ」

「わ……わたし、それは、いやだなぁ……」

「僕も正直嫌かもしれないが……気持ちがわかってしまうから、きっと僕も将来好きな人が出来たらきっと虐めてしまうタイプなのかもしれない……」


 アルドはそのように発言した後、頭を抱えるようにしながら再度深くため息を吐き、そんなアルドの言葉に対し、スフィアは再度首をかしげながらアルドに目を向けていたのだった。


 一方、震えが収まらないアリスに対し、アーノルドは相変わらずの笑顔でアリスを見つめている。

 何故そのような笑顔になるのか、アリスは全く理解が出来ない。

 同時に不安が押し寄せてきたので、どうしたら良いのかわからないアリスは唇をガチガチと音を立てながら震えていると、屋敷から一人、出てきた人物がアリスを呼んだので、震えが収まる事が出来た。


「ご主人様~♪」


 天の助けなのだろうかとその時思ってしまったアリスが居た。

 涙目だったアリスが振り向くと、そこにはメイド服を装備しているアスモデウスがアリスに笑顔で手を振って近寄ってきたのだ。

 助かったと涙目の状態のまま、アリスはアーノルドからアスモデウスに向かってダッシュ。

 そのまま彼女に勢いよく抱き着いたので、流石にそのような行動に出るとは思っていなかったアーノルドは目を見開き驚き、同時にアスモデウスはブレーキをかけていなかったので、アリスに抱きしめられたまま後ろから勢いよく倒れこむのだった。


「い、いたた……ご、ご主人様?」


 まさかアリスがそのような行動に出るとは予想していなかったので、アスモデウスは驚くことしかできない。

 押し倒されたアスモデウスが顔を上げると、そこには涙目になりながら震えている自分の主人の姿があったのである。


「ううう、あ、アスモデウスさぁん!!あ、ありがとう……」

「え、ちょ、何がありがとうなのか、アスモデウス、わかんないんだけど……あ、至福なのかもしれない。ちょ、ま、まって、ご主人様、元の姿()になりそうだから、お願いだから離れてほしいんだけど……」

 

 一体これはどういう状況なのか、誰か説明してくれないのだろうかと思いながら、アスモデウスはアーノルドに視線を向けると、何故かアーノルドに顔が不機嫌な顔をしており気持ちが悪い。

 そして、何故か何処からか取り出したのか長剣を握りしめながらアスモデウスを睨みつけているのが分かる。

 アスモデウスはアルドとスフィアに視線を移すと、アルドは両手を合わせながらアスモデウスに謝っている。


 ――これは、死亡フラグか?


 アスモデウスはその時、そのような考えが過るのだった。

読んでいただきまして、本当にありがとうございます。

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