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第39話、もしかしたら、舐めていたのかもしれない……④


「こちらになります、アリス様」

「ふげッ……」


 案内された部屋はとても綺麗で、とても良い家具を使っていて、ベッドがめちゃくちゃ広くて大きくて、また三回目だが綺麗だった。

 びっくりした顔でアリスはカルロスに視線を向けると、カルロスは笑顔でアリスに向ける。


「こちら、アリス様のお部屋になります」

「え、あ、わ、わたしの、へや?」

「はい、アリス様のお部屋です。アーノルド様、アルド様、そしてスフィア様の三人が用意してくれたものになります。特にスフィア様は張り切ってやっておられたのですよ」

「……」

「では、何かございましたらそちらにあるベルでお呼び下さい」

「あ、は、はい……」


 失礼します、と言う声と共に、カルロスはその部屋からいなくなり、残されたアリスは呆然としながら辺りの部屋にある高級な家具に目を向けている。

 一つずつ、確認すると同時に、後ろに控えていたアスモデウスが興味津々と言う顔をしながら、アリスを見つめている。


「寮の部屋も殺風景でしたけど、前の部屋よりかなり綺麗じゃないですか、ご主人様?」

「う、うん……こ、このベッド、使っても大丈夫ですかね、アスモデウスさん?」

「大丈夫だと思いますよ~少なくとも、カルロスさん、アルド様、スフィア様の三人は『嘘』はついておりませんから~」

「……そっか」


 まさか、このような待遇をされるとは思っていなかったので、アリスは一つ一つ、丁寧に目を向けるようにしながら、最終的にはベッドに向かって落ち着いた。

 しかし、仰向けになった所でアリスの気持ちは晴れない。と言うより落ち着かないのだ。

 心臓が破裂しそうになりながら、アリスはアスモデウスに視線を向けると、アスモデウスは窓の外に目を向けながら、視線を鋭くさせている。

 様子のおかしいアスモデウスにアリスは声をかけた。


「アスモデウスさん、どうかしましたか?」

「……ああ、ごめんなさいご主人様。私、目結構酷くなかったですか?」

「……アスモデウスさんの男性の姿はまだ見た事ないですけど、それぐらいになんか、鋭い目をしてましたよ?」

「女の子バージョンしか見せていないですもんね~今度、男の子バージョン見せてあげますよ!」

「……アーノルド様の事、考えてた?」

「……本当、うちのご主人様は鋭いですねぇ」


 フフっと笑いながら、アスモデウスはアリスに近づき、ベッドに座り、隣の彼女に手を伸ばして優しく抱きしめる。

 どうして抱きしめられたのかアリスには理解出来なかったが、何処か優しさと言うモノを感じてしまった。

 優しく、壊れ物を扱うように、アスモデウスはアリスの頭を優しく撫でながら答えた。


「あの男……アーノルド様も一応嘘はついていませんよ。本当にご主人様の事を大切に扱おうとしておりますし……まぁ、奥さんにするのって言うのはちょっと嫌ですけどォ」

「あはは……まぁ、出来るとは思っていないですよ、アスモデウスさん」

「え、何でですかぁ?」


「――十八歳になれば、きっと『彼』が私の前に現れるから、生きているかどうかもわからないですよ」


 へへっと笑いながら答えるアリスの姿に、アスモデウスは目を見開いた。


 数年前の『約束』。


 アリスの一族の血により、目覚めた『怪物』。

 笑顔でそのように告げた言葉は今でもアリスの頭の中に過っている。

 勝てる保証がない相手なのかもしれないが、いつか、間違いなく、目の前に現れると宣言した彼の事を、アリスは忘れていない。


「もちろん、この屋敷の人たちも巻き込むわけにはいかない……アーノルド様にも、手を伸ばしてくれたスフィア様たちも」

「ご主人様……」


「――幸せと、感じてはいけないんだと思うんだ、アスモデウスさん」


 笑顔に、そのように言ってきたアリスの表情を見たアスモデウスは何も言えなかった。

 抗った所で、『彼』はアリスの前に現れると宣言した。

 アスモデウスは元々戦闘向きではない。人を誘惑、堕落させる事を好む存在だ。

 だからこそ、『彼』に太刀打ちできる力などないのだ。


「……ご主人様、これからどうするおつもりですか?」

「とりあえず、まずは結婚しない事を言って寮に戻る!」

「……戻れると思います?」

「……やれるだけ、やります」


 多分、簡単にあきらめる男ではないと思うのだが、とアスモデウスとは考えたのだが、拳を握りしめながらやる気になっている主の姿に、彼女は何も言える事が出来なかった。

読んでいただきまして、本当にありがとうございます。

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