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■96 勉強会③

今日はもう一話投稿予定。

 やって来たのは書斎だ。

 と言うかこれからが、本番で今まではのはただのブレイクタイム。余談みたいなものだ。と言うかこの場合前談かも。

 と言うか書斎の中がまた凄い。

 たくさんの難しそうな本がいっぱい置いてあるし、赤いカーペットも置かれている格調高い高級感漂う机と椅子のセットが目に焼きついた。


「す、凄ーい!」


 そんな中、一番最初に声を上げたのは大河ちゃんだった。

 すっごい喜んでる。

 大河ちゃんは本好きだもんね。


「そんなに驚くな」

「いや驚くよ!だってここにある本って、ほとんど絶版だよ!もう印刷も増刷もされてないような古い本ばっかりなんだよ!私もずーっと読みたかった本あるもん」

「パッと見でわかるんだ」

「当たり前だよ!ねえねえ読んでいい?」


 大河ちゃんは目を輝かせていた。

 ノースはそんな彼女の視線を気に障りながら、答える。


「それは構わないがまずは課題を全て終わらせてからだ」

「よーし頑張るぞー!」

「よかったね大河ちゃん」

「うん」


 大河ちゃんは大いに喜んでいた。

 でもその前にまずは課題を終わらせないとね。今日集まったのはそのためだもん。


「ぐへー、課題かー。面倒くさーい」

「あははいつも通りだね千夏ちゃん」

「だって面倒なんだもーん」


 千夏ちゃんはぐでーんと机に突っ伏した。

 千夏ちゃんは文系が点で駄目ですっごく苦手だからね。理系ならいいんだけどね。仕方ないのかな?


「はぁーこれは骨が折れるな」

「ノースさん。私も一つ」

「なんだ」

「私も理系はあまり得意ではなく」

「そうか。わかった。だったらこうしよう。愛佳と大河、それから千夏と刀香で分ける。二つの組みを私が交互に教えていく。それでいいな」

「私達はいいと思うけど、ノースは大変じゃないの、それ?」


 正直この方法はノースに負担がかかり過ぎる。

 私はそれを懸念していたけど、ノースは澄ました顔だ。


「問題ない」

「でも」

「そもそも課題を終わらせていないお前達と違って私は既に終わらせているからな。普通科の範囲は折り込み積みだ」

「えっ!?」


 私は小さな声を上げた。


「もしかしてノースって課題もう全部終わってるの?」

「当然だ」

「凄いねー。ノースの学校進学校でしょー」

「まあな。だがアレぐらいなら一日もあれば終わる。私は初日には全て終わらせていたからな。もちろん、全て合っている」


 ノースは豪語する。

 でもノースが言うとそれが嘘ではなく真実に格段に近づく。それぐらい信頼出来るのだ。

 まあ頼っている時点で信頼しているんですけどね。


「それじゃあ始めるぞ」

「はーい!」


 私は返事をした。

 それで書斎に置かれている机、それぞれ分かれてノースに教えてもらう。

 でだ。


「ノース、ここなんだけど」

「ん?ああここはな」

「ノースちゃん、この問題なんだけだ」

「同じようなところで躓くな二人は」


 体言止め。

 如何やら私と大河ちゃんは似たようなところで躓いてしまった。

 だけどノースのおかげで私達はほとんど立ち止まることなく解いていった。それでみっちり三時間が経過してーー


「「お、終わったー!」」


 私と大河ちゃんは机に突っ伏した。

 いやー私達はよくやったよ。うん。自分でも褒めてあげたい。まさか一日でこんなに進むなんて思わなかった。


「終わったのか?」

「うん!半分くらい」

「半分くらい?」

「うん」

「なに生ぬるいことを言うんだ」

「「ほえっ?」」


 ノースの表情が渋い。

 私達何か変なことでも言っちゃったかな?


「いいか。ここで全て終わらせる。私はそのつもりで勉強会に協力してるんだからな」

「えっと、ノース?」

「なになに。愛佳は読書感想文。大河は作文か。さっさと終わらせろ。私は二人を見てくる」

「えっと、ノース?もうすぐ夕方だよ?えっとー」

「とっとと終わらせろ」

「「は、はい」」


 てなわけで私達はノースのおかげ?も相まって課題を早々に終わらせることができたのでした。

 えっ?千夏ちゃん達の方?私はよく知らないけど、ちょっとだけ声が聞こえて来たよ。机は離してあったから内容はそこまでだけどね。


「おい。なんで二人は進んでないんだ」

「えっとー」

「すみません。お互い自分の得意科目ばかりやっていて」

「なんで二人を同じにしたのかわからないのか。苦手科目と得意科目が真逆の二人だから教え合えるだろ」

「「あっ!?」」

「気づくかなかったのか!」


 そんな会話が騒がしく書斎を支配するのでした。

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