■85 夏休みとアプデ二回目
最近頭が痛くてやる気も出ないので小説が書けないよー。
7月24日金曜日。
今日は一学期の終業式だ。
裏を返せば明日からしばらく学校は休みで、私達は待望の夏休みを迎えることになる。そしてそれは長い長い休みと引き換えに重荷として大量の課題を背負うことになると思っていた。
で今日を迎えたのだが……
「あれ?意外に少ない」
私の想像の半分ぐらいだった。
中学の頃はそこそこあったから高校に入ったらもっと増えるのかと思ってたけど、その逆で減っていた。
ただ内容は少し難しい。
うちは普通科なので進学系のノースの学校よりかはだいぶんマシだった。
まあ絶望している人もいるみたいだけだ……
(千夏ちゃんのあの顔色……大丈夫かな?)
私は千夏ちゃんの顔色をチラリと見た。
すると文系と理数系で分けているようで文系の方の課題を見て絶句していた。言葉にならないとはまさにこのことらしい。
「皆さんいいですか!二学期のスタートで躓かないためにも、この夏休みでしっかりと勉強に運動、友人関係などなどしっかりと努めましょね!先生は夏休み明け、皆さんの笑顔を見れることを期待しています!」
うちの担任の先生は元気よくそう言った。
小学一年生を見ているみたいな気分なんだと思う。それにしてもうちの担任って若いよね。うん。
まあとりあえず夏休み前の注意とかは色々言われた。
とりあえず後は帰るだけだ。
「千夏ちゃん帰ろ」
「ああ、うん。愛佳」
「どうしたのそんなに落胆しちゃって。もしかしてこの課題の山?」
「まあねー」
私は千夏ちゃんと一緒に帰ろうと誘った。
でも千夏ちゃんは酷い顔だった。
まあこれは私にも如何することも出来ない悩みなのでスルーを決め込む。
「ま、まあ頑張ろ。ねっ」
「あーあ」
溜息混じりに声を上げる。
でもまあ千夏ちゃんは馬鹿ってわけじゃない。でないとあのスポーツしてる時に見せる、あのヤバい動きとか思考回路とか出来ないもんね。
家に帰る途中、千夏ちゃんが面白い話をしてくれた。
「そう言えば愛佳知ってた?」
「なにが?」
「〈WOL〉、また大型アプデ来るらしいよ」
「そうなの?楽しみだね」
私はサラサラ話に合わせる。
でも〈WOL〉のアプデって結構久しぶりな気がする。
前のアプデが大体一ヶ月ぐらい前だから、その間なーにもイベントとかなかったから、また次のイベントが来るの楽しみだなー。
「うーん。やっぱりイベントとか来るかな?」
「多分来るでしょー」
「だよね」
千夏ちゃんも簡単に同意する。
前回のイベントは最終日辺りで、完全にダウンしてしまった。
今回もそうだけどあれは本当に何だったんだろうか?未だに理由がわからない。わからないから知りたいとは思うけど、なーんにも手がかりはないので調べようがない。強いて言うなら、〈WOL〉で頑張り過ぎると反応でノックバックを食らうぐらいだった。
「まあいっか」
「なにがー?」
「なんでもないよー」
私は千夏ちゃんに悟られないように上手く隠す。
さてと、次はどんなアプデが来るんだろうか。ちょっと楽しみだった。
そんな調子で私達はいつも通り過ごすのだった。




