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■224 雪花銃

スノーらしいネーミング。そしてスノーらしい行動。

 私はちなっちやKatanaより先にギルドホームに来ていた。

 するとテーブルの上に工具を置いて何か作業をしているスノーの姿があった。


「何やってるの?」

「改造」


 改造? 何のって思った私だったが、スノーはインベントリからボウガンを取り出す。

 この間面蔵さんに作って貰って、取りに行ったものだった。

 見事に美しい黒に塗られたボウガンには、弓としての部分や持ちて、それから意味ない穴が開いていたりしていた。

 私は不思議になったけど、スノーはまるで気にしておらず、タマノハガネ蔓製の弦を切らないように慎重にドリルを使っていた。


「ここのモールドはもう少し広げるか。持ち手の部分は少し分割し、ディティール追加だな……」

「モールド? ディティールって?」

「マナ、そっち押さえていてくれ」


 スノーは私にそう指示した。

 手伝えるのは嬉しい。私は言われたとおり、ボウガンを押さえつけ、何をするのかと思えばいきなりノコギリを取り出した。


「何するの?」

「こうするんだ」


 スノーは持ち手の部分を切り落とした。

 それで何をするのかと思えば、(かんな)を取り出し削りつつ、ノミを使って形を作る。何かがはまりそうな凹凸になっていく。


「どうするの? 変な形になってるけど?」

「これはスライドさせるんだ」

「スライド!?」


 私は目を見開く。

 すると、スノーは調整しながら何度も入れ直し、ギミックになった。


「よし、大体できたな」


 スノーは目を凝らして、ズレがないか確認していた。

 如何やら上手くできたみたいで、満足げな笑みを浮かべた。しかし私が二ヤついたのを見ると、すぐにムッとした顔つきに戻ってしまった。可愛かったのに。


「何残念そうな顔しているんだ」

「だった可愛かったんっだもん」

「大きなお世話だ!」


 スノーは顔を背けた。

 ちょっぴり頬が赤く、照れが伝わってくる。


「それはそうと、これで完成?」

「いや、まだだぞ」


 すると今度は、ボウガンの裏面を改造し始めた。

 しかもそこに溝を掘っていく。


「溝?」

「そうだ。これを使って、わざわざ片手を使用不可にしなくても済むからな。そのためのちょっとした作業だ」


 とは言っているけど、彫刻刀やノミを使って削っていくではないか。もはやそれは素人の域を優に超え、職人の域に至っていた。やっぱりスノーは天才だ。


「こんなものだな」

「あれれ? さっきの溝がないよ」


 しかし完成したものを見てもさっきまでの溝がなくなっていた。

 代わりにと言うのか、金属のパーツがついていた。


「これ何?」

「反転させてみろ」


 スノーは私にそう指示した。

 すると、カパッっと簡単にひっくり返って、中から溝がお目見えする。

 凄いな。普段はこうやって隠すんだ。手が込んでいる。


「これを腕輪に付けたついの溝に組み込むようにしながら、スライドさせてトリガーを前に出しながら、ストックを後方に下げる。するとどうだ」

「凄い! 左腕に付いちゃった」


 ボウガンがスノーの左腕にくっついた。

 しかも振り回しても、ぶつけても衝撃で落ちたりしない。

 圧倒的保持率で、しかも左腕の自由を確保する。


「これで完成何だね。カッコいいよ!」

「まだだ。この部分を少し開閉できるようにして、自動でボウガンの矢が装填できるようなギミックを作る」

「できるの!」

「当たり前だ。そのための【技巧】だぞ」


 そうだったんだ。

 それを聞いた私はどことなく思ってはいけないことを思ってしまう。かなり元も子もないことだ。


(だったら銃を作ればいいんでね?)


 とか考えた私は無粋だ。

 頭を抱えそうになるも、スノーが改造したボウガンは、面蔵さんのオリジナルを残しつつ、自分なりにしていた。


「完成だ」

「やったね。試し撃ちしに行くの!?」

「まぁな」


 皆もまだ来ないだろうし、久々に2人で行こう。

 私はノリノリで、準備を整えだが、一つ疑問が生まれる。


「スノー一つ聞いてもいい?」

「何だ。大したことじゃないんだろ」

「うーん。その武器の名前って何っていうの?」


 私は肝心なことを聞いていなかった。

 しかし当の本人であるはずのスノーも決めていなかったみたいで、顔を歪ませる。しかし、


「そうだな。あえての、雪花銃は如何だ?」

「雪花銃?」

「そうだ。私をイメージした雪。それからここに刻印されたKatanaの花のマーク。それを合わせたダブルネームだ」


 確かにKatanaが刻んだマークがある。

 雪の花。それってかなりいい。

 私は満面の笑みで、


「カッコいいよ。それにスノーにぴったり!」

「そ、そうか。……行くぞ」


 スノーはまた顔を背けた。

 私は恥ずかしそうにしていたスノーに急かされて、追っかけるようにギルドホームを飛び出した。

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