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■216 おもちゃみたいな剣

今回は蛇足。最近のおもちゃレビュー的なノリ。

「はまらない」


 私は力任せに押し込んでいました。

 コトノさんから貰った鍔と私が抜いた剣。

 ちょうど真ん中の部分が窪みになっていて、多分この部分に噛み合わせればいいんだけどーー


「はぁー、全然駄目」


 私は投げ出していた。

 机の上に剣と鍔を投げ出して、グデーンと崩れる。

 机に突っ伏して、倒れ込んでしまい、そんな私の隣ではちなっちがガッツポーズをしている。


「ファイトだよ、マナ!」

「あはは。ありがと」


 私達ちなっち。それからスノーは先にギルドホームに戻って来た。

 あのまま村に残っていても、面倒なことになるし、買取が終わるまでの時間をこっちで過ごすことにした。

 結局23時を過ぎたから、私のものになったんだけど、一つだけ問題があったんだよね。

 それが、これ。


「なんでこんなに頑張っても、上手くはまらないの!」

「私がやろっか?」

「無駄だ」


 スノーはちなっちが手伝おうとしたのを阻止する。

 VR空間でネットを閲覧しながら話すスノーは、片手間にコーヒーを飲みながら、教えてくれた。


「その剣はまだ未完成だ。所有者が組み合わせられなければ、使うことができない」

「だったら私が手伝ってさー」

「やってみろ。どうせ無駄だ」


 ちなっちはスノーにそそのかされてしまった。

 挑発に乗ってのしまったので、仕方なく私は剣と鍔を渡す。

 それから頑張ってはめこもうとするものの、


「あ、あれれ? 重たい。重いよ!」

「えっ? うーん、全然軽いけど」

「そう言うことだ」


 スノーはやっぱり解っていたらしい。

 私が首を傾げると、スノーはため息混じりにさらに続ける。


「いいか。所有者以外が使おうとすれば、その剣はたちまち拒絶する」

「生き物みたいだね」

「それだけで言えば、お前の麒麟の星雫も同じだろ」

「あっ、そっか」


 この子もそう言えばそうだった。

 初めはバグかとおもったけど、今じゃ私の愛剣。

 もしもそうなら、この子もかなりの頑固者。

 だけど使いこなせれば、頼もしい剣になってくれるはずだ。まあ、剣は剣で変わらないんだけどね。


「それにしても何だかファンタジーな話だね」

「ここはファンタジーゲームだぞ」

「あっ、そっか」

「あははー。私達もそれっぽいけどねー」

「「それは言わない」」


 私とスノーは釘を刺した。

 それだけは口にしちゃ駄目だと思ったんだ。まあ、私も思ってたけども。


「いやいや、ファンタジーってゲームのキャラとか言う意味じゃないよ」

「それは解っている。だが、まあなんだ……」

「皆んなの個性をファンタジーで済ませたら楽だもんね」

「そう言うことー」


 そんなくだらない話をしていた。

 何だかのんびりしていていいなー。何がいいって、友達の家でだべってる時みたいな感じ。この何でもない空虚な時間が嫌いじゃなかった。

 そうやって暇つぶしの知恵の輪的な感じで、剣と鍔をいじっていると、


「って、あれ?」


 私は何かに気がついた。


「この鍔、よく見たら変な窪みあるよ」

「窪みだと?」

「ほらここ。頂点の間が少し割れてる。って、この剣の部分突起があるよ。って、まさか……」

「おい。そんなことがあっていいのか!」


 とりあえず試してみよう。

 この突起に窪みを合わせて、後はくるっと回せばーー


「はまった」

「嘘でしょ!」

「ネジか。おもちゃみたいだな」


 確かにそれっぽい。

 最近のおもちゃって作りがいいから、回転させたら簡単に外せるんだよね。確か。

 そう言えば特撮ヒーローもののおもちゃって、ゴテゴテの装飾がしてあるけど、それもダイヤルみたいにして留めてるのかな?結構考えてるね。


「完成したのかな?」

「多分ね。うわぁ!?」


 するとウィンドウが開かれた。

 そこには、


奇跡の星剣(ミラクル・スター)?」

「仰々しい名前だな」

「でも今までで一番星っぽいよー」


 確かにそうだ。

 こんなに星っぽい剣、私の星剣シリーズの中で一番かも。

 でもどんな効果があるのかな?


「何々……奇跡を生み出す剣。後は……書いてない?」

「そんなはずあるか。本当だな」


 スノーも気になって見た。

 しかしそこには他に記述はなく、文字化けしてみたいに見たこともない字が書いてある。


「英数字じゃないのか。こんなプログラム見たことないぞ」

「えーっと?」

「解らないなー」


 私とちなっちはお手上げだった。

 しかしスノーまでこうなっちゃうなんて。私が手に入れたこの剣って、何なんだろうね。不思議で仕方ない。

 でも、


「早く試したいなー」


 それだけは確かだった。

 それと同時にこのことを伝えたいなと思う気持ちもありました。

 

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