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■185 不可解な森の謎?

今回は現実パート。情報交換回。


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 私達は、今日も今日とていつもながら、ギルドホームに集まっていた・・・わけではなく。


「うわぁ、撃ってきた!?」

「愛佳そっちじゃない。右だ右」

「後方、左斜めから来ていますね。完全に囲まれていますよ」

「うわぁー、回復ないって!」


 私達はオンラインゲームで遊んでいました。

 久々の息抜きということもあって、一番ネット環境が整っていて、何にも気にしなくていいノースの家に集合して、情報の洗い出しをしていたけれど、大河ちゃんが厨房に連れて行かれてしまったので、戻ってくるまで暇になったからか、こうしてゲームをしていました。


「ねぇー皆んな、ケーキ持って来たんだけど……」


 そんな時、ふと大河ちゃんがケーキを持って戻って来た。

 何故か、頬に赤い液体が付着(ふちゃく)していた。


「大河ちゃん、そのほっぺたのなに?」

「えっ!?あーこれ、これはね前に作って置いておいた、苺ジャムだよ。少しケーキに混ぜてみたんだ。皆んなで食べようと思って」


 そっか。だったら、お言葉に甘えることにしよう。


「じゃあ皆んな食べよっか」

「「「はい」」」


 しかしノースだけは違った。

 席を立とうとした私達の手をマウスに固定して、


「まだ勝負は終わってないだろ」


 凄い形相で睨まれたので、一旦この勝負が終わるまで、続けることにしました。



 早速私達は、大河ちゃんの作ったケーキを食べながら、とりあえず私から話し始めることにしました。


「そう言えば、皆んなはなにを集めたの?」

「なにって、私と大河ちゃんは駄目だったよ。愛佳達は如何だったのさ?」


 千夏ちゃんが逆に聞いて来た。

 うーん、それが何だけどね。


「私の方は、ここで情報を集めていたが、特に目ぼしいものはなかったな。一度、本社にハッキングをかけてみたが、流石にルート以外には見当たらなかった。後はプラグラムコードを幾つか複製して、解析してみたが、方法が面倒そうだ」

「えーっと、今さらっとヤバいこと言わなかった?」


 ノースは真顔だったけれど、私を含めた4人は気づいていた。しかもよくそんなことをしたのに、捕まらないよね。私達は相変わらず、ノースの権力の凄さとゲーム会社の私達への対応甘さ加減?かはわからないけど、どうなんだろ。

 まるで()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()に感じていた。


「えーっと、刀香ちゃんの方は?」

「私のほつは、特に変なことはありませんでしたね。目星の付きそうなものもなく、申し訳ありません。力及ばずです」

「そんなことないって。刀香ちゃんのせいじゃないでしょ。だから気にしないでよ」


 刀香ちゃんは、しょんぼりしてしまった。

 そんな彼女を上手く宥めて、肩をさすって、上げていると、今度は千夏ちゃんが、私に話を振った。


「愛佳の方はどうだったの?」

「うーん、私は浅萩山に行ってみたんだけどね。そこで変なことがあったんだ」

「「変なこと?」」


 千夏ちゃんと大河ちゃんが食い入るように、私の顔を見つめた。

 私は「うん」と首を縦に振る。


「実はね、私浅萩山が怪しいと思って、色々見て回ってたんだけど、ノースが教えてくれた方に行こうとしたら、急に不気味な気配を感じて、そっちに行けなかったんだよね」

「えっ!?」


 千夏ちゃんは声を上げた。

 するとノースが補足説明をしてくれる。


「私もそこまでは分かっていたが、その先に踏み込めなかった。だからこそ、ちょうど近くにいた愛佳に知らせたわけだ」

「そうなんだ……ん?なんで、私がどこにいたのか、分かったの?」


 今の言い方、ちょっと妙だ。

 まるで発信機でも取り付けてあるみたいに聞こえる。


「ん?ゲームデータを解析すれば、簡単に分かったぞ」

「それって、違法行為だよね!」


 私は盛大にツッコミを入れたが、ノースは開き直って、「そうだな」と答えるだけだった。

 私は唇をひん曲げるが、要するにノースもその場所が怪しいことには気づいたらしい。だからこそ、何かある。そんな気がしてならないのだが、結局近づかないんじゃ意味がないよ。


「強行突破は?」

「うーん、近づいちゃ駄目系オーラが張ってあるんだよね」

「そっかー」


 いやいやそっかーって。そんなあやふやな答えで納得しないでよ。

 だけど困ったぞ。千夏ちゃんのごり押しスタイルが、完全に無になった。

 私達は一瞬で空気がひんやりして、黙り始めていた。


 そうこうして、私達が困り果てていると、ふとそこで刀香ちゃんが視線を上げた。

 それから、


「あの、皆さん一ついいでしょうか?」

「どうしたの、刀香ちゃん?」


 何だか刀香ちゃんが思い詰めた顔で、右手を挙げる。


「この件、森の入り方についてですが、私に任せてはいただけないでしょうか?」

「えっ!?」


 私は驚いて、率直に声を漏らした。

 しかし刀香ちゃんがそこまで言うのには、きっと何か理由があるはず。

 私達はそう思い、アイコンタクトで、刀香ちゃんに任せてみることにした。


「皆さんありがとうございます。必ず、森に入るための手段を、()()()()()()



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