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■101 Dランクになりました

ここから新しい章。

 私達はオーガを倒した。

 その報告のために、ギルドにやって来ていた。

 ギルド本部に全員で来るのは久々だけど、前より人の出入りが激しくなっている気がする。それだけギルドを作るようになった人達が増えたと言うことだろう。

 まあ私達はあんまりギルドとかのクエストを引き受けてはいないので、未だにこのランクなんだけどね。


「あのすみません。昇級モンスターを討伐して来たんですけど」

「はい。ではこちらに討伐した証を提示してください」

「あっ、はい」


 差し出されたトレイに私達はオーガの牙を置いた。

 オーガ自体は消滅しちゃったけど、ドロップアイテムは残るのだ。

 昇級モンスターは指定されていて、私達が倒したオーガもギルドからの直々の申請があったものなので正確だ。やってこうして私達は無事Dランクに上がれる。


「はい。昇級が認められました。それでは本日よりギルド『星の集い』はDランクになります」

「ありがとうございます」


 意外にもあっさりしていた。

 ステータスバーを見ると、EランクからDランクにクラスアップしているのがわかる。こうやって目に見えると頑張った甲斐があったと心底安心する。


「それからこちらがランクアップ報酬のカタログになります」

「カタログ?」


 私達が喜んでいると、ギルドの職員さんが何やら雑誌みたいなものを取り出して来た。

 机の上に置かれ、私達に差し出される。コレは一体何かな?


「あの、コレって?」

「ランクアップ報酬のカタログになります。こちらに記載されているアイテムをなんでも一つだけギルドの方から贈呈させていただきます」

「なんでも!?」

「はい。アイテムの品はランク毎に異なるのですが、どれも貴重なものばかり取り揃えておりますよ」


 ギルドの職員さんはそう説明してくれた。

 あーてなるととても難しい。だって何がいいのかとかわかんないし、一人の意見で決められるわけでもない。

 私は皆んなに相談することにした。


「皆んなどうする?」

「うーん、わかんなーい!」

「だよね」


 ちなっちは早々にお手上げだった。

 それもそうだ。私だってどうしたらいいのかなんてピンと来ていない。

 そこで私達の目線はスノーに集まる。こう言う時はスノーの意見に限る。きっと最適解を見出してくれるはずだと信じているからだ。まあそれって押し付けなんですけどね。あはは。


「私か?」

「うん。スノーならどうするかなーって」

「うむそうだな。今すぐに決める必要はないだろう。後で考えるぞ」

「それもそうだよね」

「普通に考えればわかるだろ」


 まあそうなんだけどね。

 ただそこそこの雑誌並みの分厚さなので読むのが正直大変そうだ。

 困りあぐねた私はカタログをインベントリに仕舞う。


「それじゃあ次はどうしようか」


 私は皆んなに聞いてみた。

 するとスノーが提案してくれる。


「今は特にすることもない。だから次のイベントに備えるぞ」

「イベント?」


 そう言えばこの間見た気がする。

 確か“真夏の海と無人島”とか言うタイトルだった。だけどいつ開催なのかとかは知らされていない。

 だから完全にスルーしていた。


「どうやらこのイベントはゲリラらしい」

「告知なのにゲリラなのー?」

「ああ。今回のアプデで新たに見つかった有人島エリアと無人島エリアがあるんだが、その無人島エリアの何処かで開催されると言う噂が立っている」

「えっ!?」


 何だろ。聞いてるだけでヤバい予感が漂う。

 ヤバい匂いって言うのかな?そんなランダムなイベントが認められるのだろうか?


「生憎と今回のイベントに関してはほとんどのプレイヤーが興味を示していない。報酬も旨くないらしいからな」

「そうなの?」

「ああ。だがこれはあくまで噂の範疇だ。あまり気負いするな」


 スノーはそう言う。

 でも新しいイベントかー。ちょっと楽しみなのところはある。だけだそんなにランダム性が強いとなると私にはどうしようもない。【幸運】スキルがどこまで発動するのかもわかんないし、リアルラック?も如何だろう。

 ちょっと懸念点はあるけれど、とりあえず私達は今日の目的を果たすのだった。

 で、これからの予定だけど……


「とりあえずはいつも通りで」


 そう言うことになった。

 各自自分のしたいことをやりながら、集まれる時は集まったクエストとかを引き受けたり、冒険に出たりする運び。そういつも通りだ。山あり谷ありとかそう言う展開じゃないけど、私は結構これが毎日のルーティーンになっていて楽しかった。

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