(ショートストーリー)いつかの休日でチェスをしました
4話と5話の間に残して置きます!
暇を持て余して書籍をソファの上で読んでいると、ロイスが部屋に入って来ました。
『暇そうだな、リリアナ。どうだい? 俺とチェスで勝負しないかい?』
『いきなりですわね』
つい、ツッコミをしてしまいました。
まぁ良いでしょう。
私は本を閉じてソファの上に置き、ロイスがチェス盤をテーブルの上に用意しました。
チェスか・・・正直に言ってめっちゃ得意です。ロイスは自信に満ちた笑みを浮かべているので強いのかしら?
ムカつく程ニヤケていると、ロイスがある提案をして来ました。
『なぁリリアナ。普通に勝負をしてもつまらないから、負けた方は相手の言うことを1つ何でも聞くってのはどうだ?』
なにその提案? 相当勝つ自信があるのかしら。まぁ良いでしょう。私は一言『良いわよ』と言って椅子に座って向かい合い、チェスを始めました。
◯
『チェック』
私はナイトを動かし、ロイスのキングを狙いました。
『なぬ!? それなら・・・キングを右に移動するか』
何だこいつ・・・いつもよりめっちゃ強いぞ・・・普段なら俺の方が強いのに、今日はリリアナの方が格上だ。
動揺してキングを移動して逃げると、リリアナが不敵に笑っていた。
『ロイス、ありがとう。チェックメイトよ』
私はルークを使って相手のキングを倒しました。
『負けたあああーーー!? 』
『勝ったわね。さて、勝者は相手に何でも命令が出来るんでしたっけ?』
ロイスが開き直り『ああ、何でもいいさ』と言ったので、私は悪役のお姫様キャラクターも好きなので、悪役になりきって言いました。
『じゃあ、私の靴をお舐め下さいまして』
そう言うと、キャラが違いすぎてロイスが『お前・・・いつからそんな悪役な姫に・・・』と言われてしまいました。
仕方がないので命令を辞めて、マカロン10個買って来てと言いました。
いや、パシるのも充分悪役のような・・・。
ふとそんな事を思いました。
ロイスが買って来てくれたマカロンは物凄く美味しかったです。