サーリ王国の事情
女の子の部屋はね、ふわふわしたものでいっぱいなの!あと、いい香りがするよ!
毎週書くのが少しきつくなってきました。
それでもどうかお付き合い宜しくお願いします。
(あーあ、僕とお付き合いしてくれる女の子はいないかな~)
「……ばっ!」
俺の喉から変な声が出た。
「えっ何?……べっ!」
ダンッと机に頭をぶつける。どうやら首チョップをされているらしい……。
「痛ぇーなぁおいぃー…………」
振り向くとそこにはシーアとマアカがいた。マアカは眉間にしわを寄せていた。
俺は状況がつかめなかった。
「やっとお目覚めかぁ!この変態男!」
「勝手に私の部屋に入るなんていい度胸ですね……」
マアカの目は笑っていない。
「マアカちゃんの部屋から不気味な音がしたと思って行ってみたら、まさかあんたがここでグーグー寝ているとはねっ!」
「は、……ちょっ、違うんだって!これにはわけが!」
「何が違うの!あんたがマアカちゃんとかえでちゃんの部屋にいた事実になにか違いがあるとでも!?」
「そ、それは……」
「あんたが夜這いなんかする人だったとは……。がっかりだよ」
「は、いや、夜這いしたわけでは……」
「つべこべ言わずにとっとと出てけ~~~~!!!」
「は、はい!お嬢様~!」
俺はなぜ「お嬢様」なんて言葉がでてきたのか、理解できなかった。
「シ……シーアさん……」
「なーにかえでちゃん?怖かったよねぇ~、あんな人。でも大丈夫、もう済んだから」
「いえ、そうじゃなくて……。海さんは……」
「ん!?あの『すけべ野郎』がどうしたの?」
力強いスマイルで応えるシーア。
「シーアさん、そんな下品な言葉は使わないで……」
マアカが忠告する。
「……あの……その…………」
シーアがかえでちゃんの顔を覗き込み、かえでちゃんの肩がビクッとする。
そして徐々に、目から涙があふれ出てきた。
「うっ………うっ………」
ポロポロ。
(やっばー………)とシーアは心の中で動揺した。
すすり声が聞こえたので、俺はすぐにドアを開けた。
「おいっ!かえでちゃん!だいじょうぶ!?」
「……て、まだあんたそこにいたのかい!?早く失せろ!このエロガキが!」
「シッ、シーアさんっやめて!」
マアカが忠告する。
「ふん。あんな子なんか、ベーだっ!」
「もうっ、シーアさんったら!」
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顔を水で洗ったときにふと、思ったのだが、やけにこの宿舎は設備がいいと感じた。きれいな水が蛇口から出たり、調理器具がそろっていたり、もしかしたら携帯電話がこの世界には存在するのではないかと思ってしまう。
そんな細かいことを考えていたら、第六部隊の人たちが窓の外にいるのが見えた。
「整列!番号!」
「1!」「2!」「3!」「4!」「5!」・・・
ああ、すごいなあと感心してしまった。
ふと、先頭にいたミーナさんと目があってしまった。
「ん!お前は昨日の少年!ちょうどいい!こっちこい!」
(昨日のって、今こうして宿舎に泊まることができたのは、ミーナさんのおかげなのに………)
昨日と同じ服だったため、少し匂うことに嫌気がさした。しかし、いまからあそこにいる女子のところに行かないといけない。
「何をしてる!?早く!あ、シーアお前もだ!お前もこっち来て鍛えてやる!」
「え!?私!?」
姿は見えないが、先ほどの部屋の方向からシーアの声がした。
(……あん!?鍛えるって言ってなかったか!?あのお方!?)
「……言われたとおりに来たけどなにをするんだよ。」
「ちょっとー。あんた臭いなー。その服洗った?」
隣にいたシーアが俺から距離をとった。
「替えの服がないから仕方ないだろ!」
「あっそ!」
(あっそ!ってだれのおかげでこうなったんだよ!)
「二人はただ、私たちと同じことをすればいい」
「「はあ」」
はもった。
「さ、準備運動しなさい!」
『はいっ!』元気のいい声だ。
『イチ、ニ、サン、シッ、ゴォー、ロック、シィチ、ヒャチ、』
まるで学校の運動部みたいだった。
「はぁ~。なんで私がこんなことをしないといけないのよ~」
「俺、運動、一週間ぶり」
「マアカちゃんたちはあそこで手を振っているし~………」
シーアが向いている方を見ると、確かにマアカが手を振ってニコニコしていた。かえでちゃんは窓から顔を出してこっちを見ている。身長が低いため、窓から少ししか出ていないところが可愛かった。
「……なにニヤニヤしているのよ!あんたまさかロリコン!?」
「ばっ、べっ、別にそんな、そんなことはないって!」
怪しいって顔でこっちを見るシーア。もしかして俺は異常性癖を持っているのかと、自ら疑ってしまった。
「はい、列になって!走るよ!」ミーナのはきはきした声が聞こえた。
『はいっ!』
途端に部員たちは1列になった。俺たちは後ろだ。
「そ~れっ、イッチ、ニ、イッチ、ニ」
「頑張ってくださ~い」
マアカが手を振って応援してくれた。
「ぐぅぅぅーもーう!」
シイアは怒ることに体力を使っていた。
そのまま列はぐんぐん進んでいった。12名の列だ。
俺は無表情であったが、心の中は絶望を感じていた。
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どんどん列との距離が離れていき、ついには見えなくなってしまった。
俺は心のみならず、顔まで絶望していた。
隣のシーアにいたっては、まるでホラー映画に出てくるゾンビのようだった。おぼつかない足がそっくりである。
「ひぃひぃ、ちょ、ちょっと休憩!」
「お、俺も………」
二人は近くの川沿いに避難した。
「かぁぁぁーぜぇぜぇぜぇ………」シーアの声
(すごい声を出すなぁ。どこから発しているんだ)
「あーあ、汗びっしょりだよ!ちゃんとした服でくればよかった」
「ジャージとか?」
「そう」
この国にはジャージがあるのかよ!ってツッコミたかったが、俺にはそんな体力は残ってなかった。。
「ぐあ~」といいながら立ち上がろうとするシーア。ちょうど襟の中が見える体制で、シーアのややセクシーな胸の谷間が見えてしまった。目のやり場に困った俺であった。
「うあん?な~に?」
「い、いや、別に………」
「そう」
そのままシーアは川沿いを歩き始めた。俺もシーアについていった。
数分したら小さな公園に着いた。シーアはそこにあった蛇口をまわし、水を手ですくって飲み始めた。シーアのこめかみあたりから首筋に沿ってながれる汗が反射する。きらきらした目で真剣に飲んでいる姿を見ると、俺はさっきの谷間を思い出してしまい、一瞬だけ襟のところを見てしまう。
(……まあ、見えないのだが)
少し残念な気分。
「……何?」シーアが少しきつめに喋る。
「い、いやいやいやいやいや、別にぃ!」
変な妄想がばれないようにとしたら声が裏返ってしまった。
「ふんっ」
「あ、あのさあ……」
「何?」
今度はもっときつめに喋る。
「おお、俺も水飲んでいい?」
「……あ、ああ。いいよ」
シーアがどいてくれた。一瞬でもおしりにドキドキした俺が情けなかった。
手にくんだお水はひんやりしていた。飲むと、喉の奥まで浸透した。
(生き返るぅぅぅ!)
「あ、あそこ!あそこのベンチに座っている人!あれ、トムさんじゃない?」
「え、どこ?」
シーアが指さした方を向くと、たしかにトムさんがいた。
「あ、ほんとだ」
すると、向こうも気づいたらしく、こっちを向いて笑顔をみせてくれた。
紳士スマイルだった。
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「トムさん、なぜここに?」俺は尋ねた。
「はは、毎日の日課でな。健康維持のためにこうして朝はジョギングしているんだよ。今はちょうどあったベンチで休憩中」
「ここ、第六部隊のみんなが通りませんでしたか?」今度はシーアが尋ねる。
「いや、見てないよ」
「そうですか………」
「あ、そうそう、俺からも質問していい?」今度はトムさんがシーアに尋ねる。
「昨日、俺らに伝えていない『あれ』って言ってたよな。その『あれ』ってなんだ?」
「うっ……」急にシーアの顔色が悪くなったような気がした。そんなに言いたくないのだろうか。
「ん、まあ無理して言わなくても……」
「いや、言います」
シーアがきっぱりとした顔になった。
「もう二人は気づいているかもしれないけど、この国には『男』がいないの。いえ、この星っていうほうが正しいのかもね」
「確かに、ここに来るまでに一度も男性を見なかったなー」
(そういえばそうだなぁ…………ん!?今この星って言わなかったか!?え、ていうことはもしや、ここ地球じゃないの?えぇぇ~!てっきり中世ヨーロッパにタイムワープしたのだと思っていたけど!まさかの宇宙ですか!なおさら元の世界に帰れないじゃないですかぁぁぁ!)
「実はね、この星は女しかいないの」
「えっ、じゃあどうやって子供産むの?」
(とっさにでてきた言葉がそれかぁぁぁ~!!!おいおれぇぇぇぇぇ~~~!!!)
「ひゃ、え、えっと、その…………」
ゴニョゴニョと呟きながら、シーアは赤面し、視線をそらした。
なんて言ったのか聞こえなかったのだが、追求するのはやめにした。
「と、とにかくっ!そういうことなのっ!」
「そ、そうか、でもそれってなにか危険なのか?」
「な、危険に決まっているじゃないですか!いつ囚われて研究に使われるか!ある集落では『男を食べれば永遠に生きられる』なんて言い伝えがあるそうですよ」
「うわ、そりゃ危険だなー!」
楽園天国ハーレムを想像していた俺に謝ってほしい。
「そうか、どおりでここに来た時に周りの人からじろじろ見られたわけだ」
俺が言った。
「そう、感がいいね。あれでもできるでけ人が少ない場所を選んだの」
「選んだのって、結構人がいたじゃないか!あんな住宅街の真ん中で!」
「そお?私たちの学園のほうが人多いよ」
「そりゃ学園だからな!」
と、つまらない話を聞いたところで出発することに決めた。ここで止まっていてもしょうがないし、シーアはまだ第六部隊にお世話になってもらいたいそうだったからだ。
(あー……、どうやってこの国は子供を産むのだろうか……。まさかクローン技術とか!?……そんなわけないか。……じゃあどうやって?)
疑問が残ったので、いつかこの国の本を読んで調べて置こうと誓った。
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「もう二人とも遅い!」ミーナは腰に手を当てながら叫んだ。
「ごめんって、私運動不足で」
「今はそんな馴れ馴れしく接するな!これでも私は部長だぞ!」
「私、『守護部』じゃないもん」
「それでも今は仲間だろ!」
「ふふ、それもそうだね」
仲良しそうに会話する二人。
「なあシーア、『守護部』ってなんだ?」
「言ってなかったっけ、私たち学園のクラブの一つ、『守護部』。ミーナちゃんはそこの部長だって」
(言ってたような~言ってなかったような~……。忘れました)
「あ、あと軽々しく呼び捨てしないでくれる!シーア様ってお呼びなさい!」
「はあ?」
「シーア!お前も私を軽々しくちゃん付けするな!」
「いいじゃん、同い年なんだし。あ、あと海、臭いから寄らないでくれる」
「あ、ハイ……」
「シーア!お前も十分匂うぞ!早く洗ってきなさい!」
「だって替えの服持ってないんだもーん」
「家から取りにいけばいいじゃないか!」
「え~いまさら家に帰るなんて~……」
「そんなに家に帰るのが嫌なのか?」
俺が聞くと、
「だって~お母さん怒っているもん。絶対。あ、そうそう、ミーナちゃ…じゃなくてミーナ部長!お金貸してくれませんか?私たち、食事代も宿泊費もないんです」
「は?何いっているんだ?貸すわけないだろう。お前の家に泊めてやればいいじゃないか!それかマアカの家に!」
「え~~~、いやだ~~~」
そんなに拒否されるとは思っていなかったため、結構ショックを受けた俺。ほとんどの男性はそういうことをいわれるとひどく傷つくものです。
「あ、じゃあテントなら貸してやるぞ!小さいけど。3つほどなら余っている」
「ほんと!じゃあもらうね!」
「食事だけは自分たちでなんとかしろ!スートを倒せばそれが食材になるだろう!」
「それができたら頼まないよぉ~」
楽しい女子の会話でテントを3つもらった。第六部隊には本当にお世話になってもらった。シーアは土下座するくらいに感謝を行うべきだ。
「じゃあ、私たちは部室に行っているから。こんなくだらないことはやめて、ちゃんと学校に来なさいよ!」
「分かってるって!じゃあね」
二人は手を振って別れた。俺も手を振った。
「そうかぁ、明日はもう平日なのか~。あんたどうする?」
「どうするって!早く元の場所に戻してよ!」
「そうだね、じゃああんたたちは明日からは評価を上げるために頑張って頂戴。わたしたちは学園に通っているから。放課後になったら見に行くからね。あ、くれぐれもかえでちゃんに変なことをしないでよ。もしそんなことをしたら……ただではすまないからね~」シーアが指さしながら言う光景は迫力があった。
「え、じゃあ俺たち帰れないの!?」
「評価の順位が1位か2位じゃないと帰れないんでしょ」
「お前俺をこっちの世界に連れてきたんじゃん。だったら……」
「あれは片道だけなの!」
「じゃあなんで連れてきた!」
「知らなかったの!昨日マアカちゃんに言われるまでは!!!」
(どおりでマアカがパネルを出したときに、キョトンとした顔になったわけだ)
「くそぉぉぉ!俺だって学校あるのにーーー!」
「知ったこっちゃなーいよ。そんなこと」
「お前のせいなのに!ひとごとにしやがってー!」
「なに!?私が悪いってわけ!?」
「ああそうだこっちの事情も知らずにつれてきやがって!」
「なによ!」
「あんだと!」
こうして、俺とシーアの二人のけんかはまた始まった。
これからの道が長いことを感じて、心の中が絶望していた。顔も絶望の顔になってきた……。
いつから海君はシーアちゃんに向かって「僕」から「俺」になったのか……。
まあいいか。慣れでしょ、きっと。
すこしエッチな部分があったけど許してくれるよね♪
だんだんと読みづらい文章になってきたよね~……。




