お肉も心もあっちっちっ!
土曜日に更新できなくても、やめたりせえへん!
まだまだあきらめへんで!
異世界もののタイトルはなんか長ったらしいものが多い。
だから、このお話も
「異世界で女の子とイチャイチャサバイバル生活ができると思っていたのか!?」
とブロリー風なタイトルになるだろう。
あと、今回のお話はなんか長いです。
でもしっかりプロット案を書いたので、いままでよりはまとまったお話に仕上げることができたとおもいます。
いやーせめてコミカライズなんかあるかなあ。
もしあってもなくても、ピクシブあたりにおちこぼれ漫画でも描きたいです。
絵は下手ですが、僕は作家というより漫画家のほうが向いているかと……
さて、執筆はじめるかのう。
え?毎週更新という締め切りまもらないのに漫画家は無理だって?
…………
ト、トラップハンター始まるぞーーいん。
『日が暮れて
働き者の
腹が鳴る』
とても頑張ったと思う。
あんなに地面を掘ったり、杭を刺したり、
熱中症で倒れたけれども、まだ根性で働き、
そして、自分の身を犠牲にしてダウンをおびき寄せて、
5体ものダウンをロープで持ち上げ、
もう、体はクタクタ。
それでも、もうひと踏ん張りしよう!
なぜなら、
今から、
「楽しいバーベキュー」が始まるからだ!!!!!
バーベキューはもしかしたら人生で初めてかもしれない。
しかも、こうやって仲間たちと一緒だなんて、
こんなリア充みたいな活動していいのだろうか!?
「フフフフフッ」
「海君、どうしたの?」
かえでちゃんがそばにいた。不気味で気持ち悪い笑い声が耳に入ってきたらしい。
「いや、うん、何でもない。うん」
ますます怪しい仕草を見せる俺。
俺らは今こうして木の枝を集めている。
もちろん乾いたものだ。
この木の枝は着火のために使うとトムさんが言っていたが、俺にはよくわからなかった。
(木炭はあるよな……)
たしか、バーベキューのためのセットは第六部隊から借りることになっている。
さすが、物揃いがいい。
シーアや、マアカさん、第六部隊の方々は第六部隊の拠点(?)「守護部」の部室からバーベキューセットなどを持ってきている。
そして、第四部隊の一部の子は野菜や焼き肉のタレなどの買い物に、
それで、俺たちはバーベキューする場所の確保、乾いた枝を拾い集めるなどで忙しい。
「そうだ!せっかくだから今晩は『ドラム缶風呂』しないか?」
トムさんが俺にむかって話しかけてきた。
「ドラム缶風呂ってあの中にお湯を入れる……」
「そうそれ、たまには湯船に入りたいからな!」
今までは近くにある井戸水を使って体を洗っていた。
当然冷たいため、すぐに洗い流して、タオルで拭いていた。
(お風呂時間5分弱って相当ひどいよなぁ……)
「いいっすね!それ!やりましょう!ぜひ!」
「よっしゃあ!じゃあ、俺ドラム缶を探してくる!」
といって、トムさんは町の方へと行ってしまった。
俺たちは黙々と枝を拾い集めていた。
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「おもい~~~~!」
シーアはバーベキュー用コンロをミーナちゃんと一緒に運んでいるが、このコンロ、思っているより重かった。
「おーい、大丈夫か?」
「ウグゥゥゥゥ……」
このコンロをあの崖のところまで運ぶのか……。
それには、橋を渡り、市街地に入って、奥の噴水がある公園をつっきって、ちょっと細い緑道を通ったら崖の下に降ろしてって……
「うーわ~んっ!遠いぃなあぁぁぁ!!!」
「おーい、そんなにきついなら休憩しようか?」
「いや、いい」
そう、今から始まるバーベキューパーティー。これは、私にとって人生最大のチャンスかもしれない。
こういった、ワイワイしたところなら、ほぼ何をしても大丈夫だろう。
ちょっとくらい積極的になって、あの子が私に対する好感度が上がったら、
それは大成功となる。
自分でも何を言っているのかわからないが、
(とにかく、あの子を振り向かせてやるんだから!)
<数分後……>
(結局、休憩するとは……)
ちょうど道の隅にあったベンチですわっている。
「ねえ、なんでこんなに重いの?」
「そりゃあ、大人数で使うからでしょ」
「それでもこんなに重くなる?」
「まあ、このコンロは3段焼けるというコンパクトがうりだったものだから……。まさかコンパクトになると重くなるとは……まあ、いままでこうやって持ち運ばなかったからねぇ」
「えっじゃあどうやって部室まで?」
「一応、学校入り口までは車で引いてもらったよ。あとはリヤカーに乗せて運んだのかな?まあ、私が1年生で入部したばかりの頃だったからなあ」
「ふーん。部活動でバーベキューやったの?」
「うーん。やったようなやんなかったような……。ほら、みんな学校で食べるより外食するほうが好きじゃん?」
「ふーん。で、その車やリヤカーで運んだものを私たち二人で運んでいると……」
「いや、まあ、これあと2つあるから」
「えっ」
「後ろの方で頑張って運んでくれているでしょ」
後ろの方を見たけどコンロを頑張って運んでいる人は見えなかった。
そこにいたのは「木炭」が入っていると思わしき箱を持っているマアカちゃんと第六部隊の方だった。
すると、向こうもこっちに気づいたらしい。
「ねえ、コンロ運んでいた子見かけなかった?」
私はマアカちゃんに聞いてみた。
「ええ、いましたよ。だいぶ向こう側でした。ずいぶんお疲れのようでしたよ」
「ったく、あいつら。こんなことでばてているのか」
ミーナちゃんは頭を抱えた。
「どうする?ここで待ってる?」
「ええと、私はいったん部室に戻って『リヤカー』を持ってくるよ。そしたら後ろにいる子を連れてコンロ持ってくるから。そのコンロ見はっといて」
(まあ、こんな重いもの欲しがる人いないとおもうけど……)
「じゃあ、私はここでまっていればいいのね!」
「うん、じゃあ」
そう言って、ミーナちゃんは歩いてきた道を引き返した。
「ふう」
ため息しながらベンチに座る。
「ミーナさん、リーダーシップありますよねぇ」
ふと、マアカちゃんが言った。
「うん」
「いつも、部員のことを考えていますよね」
「すごいよね。ミーナちゃん……」
マアカちゃんの隣にいた子が大きくうなづいた。
「あーあ、私もこのくらいリーダーっぽくならないといけないのかな~!」
「リーダーっぽくですか?」
「あん、私、やっぱ向いてないのかな?」
「フフフッ、シーアさん、そんなに気にすることではないですよ」
「どうして?」
私はマアカちゃんに尋ねた。
「シーアさんがリーダーになったのはほんの一週間ほど前、そこからあれだけ頑張ったのですから……。確かにミーナさんのほうがリーダーっぽいです。でも、じきにシーアさんもリーダーっぽい行動ができるようになりますよ」
「マアカちゃん……」
とても良い親友ができて私はこころから感謝している。
「それと、シーアさん」
「?」
「今日のバーベキューパーティーでお近づきになるんでしたっけ」
「えっ」///
(なんで!なんで!なんで知っているの!)
「好きなのですよね―――
―――海君のこと」
かっかっかっ/////
「ば、べ、べつに、海のこと、好きになったわけじゃないし!最近喧嘩ばっかりしたから、そのお詫びをしたいだけだし!ただ、仲間として、友達として、接したいだけだから、好きとか、そういう、訳も分からない、ことは、……だ、だいたい、まだ合って一週間しか経っていないんだよ!?そんなやつの、どこが、好きに、なる、……の!」
「フフフ、シイアさん、お顔が赤くなっていますよ」
「なっ!」
(もうもうもう!マアカちゃんったら私をからかって~!)
「フフフ、それでは私はお先に。いきましょ」
そう言って、マアカちゃんは行ってしまった。
『好き。』
こんな気持ちになることは今までなかったから、
いま、こうして、胸がドキドキしているのは、
好き、
だから……?
(そ、そんなのありえない!!!)
でも、家族とか友達とかの類ではなく、
嫌いでも、苦手でもなく、
海君のことを想像していると、
なにか私にかまってほしいと思っている自分がいる。
怒っていても、ふざけていても、
無視しても、私のこと、どうとも思わなくても……
それでも、そばにいてほしい。
そう願う
自分がいる。
胸の鼓動が速くなっているのが分かる。
(どうして私こんなに海君のことをおもってしまうのだろう……)
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コンロが揃った。
木炭も入れた。
木の小皿や木のコップ
第四部隊お手製、木製の椅子
あと、樽。
これはトムさんが近所の廃材置き場から拾ってきたらしい。ドラム缶はなかったけど樽でも代用できるらしい。
(こんなことしていいのだろうか)
そんなこと思ったが、気にしないほうが都合がよいと感じた。
「よし、火をつけるぞ」
そういって、トムさんは
第六部隊から借りた
マッチをこすって
火をつけた。
木炭の周りには、新聞紙や乾いた草があった。
トムさんがそこに火のついたマッチ棒を投げたらすぐに火が大きくなった。
「さあ、枝に火をつけるんだ。はやくしないと、消えちゃうぞ!」
俺や第四部隊の子たちが頑張って火を枝にうつすように枝を入れた。
枝が燃えるようにトングでいい感じに配置する。
少し待った後、
「よし、いいだろう」
と言って、トムさんがトングで枝をつかんだ後、その枝をコンロの木炭を置く場所にいれる。
枝を入れた後に隙間ができるようにして木炭を置いた。
こうすることでうまく木炭を燃やすことができるそうだ。
さすがトムさん!こういうことにすごく詳しい。
「あとはいい感じに網が熱くなったら食材を乗せよう」
トムさんがコンロの上のほうで手をかざす。
「野菜の準備もできましたよ」
マアカさんが言う。
「えー野菜ー!」「文句を言わないの、せっかくのバーベキューだからちゃんと食べなさい!」
「お水飲んでいいい?」「あ、私も!!」
「お肉おいしそうだな」「ビールはないのか!」「もう、トムさんったら!」
「ああ、やっとごはんが食べられる」「うれしそうだね」
「ねえ」
「よーし!今日はいっぱい食べるぞー!」「こういうことには真剣になって……部活もこのぐらい頑張ってほしいわー」
「ねえ」
「なんだか眠くなってきた」「まだ食べていないから我慢して!」「分かっているけどさあ」
「それでニャ、ダウンの目が合ったからすぐ倒さないと、と思ったニャ」「だからってスコップはさすがに……」
ああ、
みんなたのしそうだなあ。
そして、
みんな
頼もしい。
みんな強い。
俺が間違っていてもすぐに修正してくれる。
俺ができないことも、みんななら成し遂げられるかもしれない。
それぞれ、自分の得意なところを大事にしている。
ああ、どこでこんなに自分との差が開いたのだろうか。
同じスタートラインから走ったつもりなのに。
自分が学校に入学した頃はクラスのみんなと同じ立ち位置だったのに。
時間がたつほど、優勢・劣勢が現れてきた。
そして今もこうして差がでてくる。
どこの世界に行っても、こうやって距離が離れていくのは、
なぜだろうか。
俺がいなくても、みんななら特に問題ないだろうか。
それなのに、みんなの近くにいないと寂しいと思ってしまう。
これはわがままなのかもしれない。
自分は役に立ちないのに。
なんでだろう。
自分はまるで、違う群れにまぎれてしまった羊のようだ。
同じ種類なのに、関わりは持たなく、そして、自分だけ抜けている。
周りは俺を溶け込もうとしているのだが、なぜかそれを嫌がる自分。
周りに合わせた行動しかできなくなり、それはもう疲れてきた。
でも、合わせないと、仲間外れになってしまいそうだ。
自分から仲間外れになりたいようなそぶりを見せたから、
周りの子は、気を使って一人にさせたんだろうか。
ああ、俺は一人になりたくないのに、
一人になってしまう。
「ねえってば」
「えっ」
俺の服の裾を引っ張られているので、振り向くとかえでちゃんがいた。
「ご、ごめん、ボーっとしていた」
「……大丈夫?」
「うん」
「……お肉、一緒に食べよ。」
(!!!!!いっしょに!!!!!)
「うん!行く!」
俺のそばにいて、
俺を呼び掛けてくれる子がいる。
そんな子がいる俺は
幸せ者に見えるのかもしれない。
今、おもったのだが、さっきの行動を過去の自分が見ていたら、
「おい、なにボーっとしているんだ!可愛い女の子が呼んでいるのにその態度は何様だ!朽ちて爆発しろっ!」
と心の中で叫ぶだろうか。
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「もう、せっかくお肉を焼いているのに海はどこいったの!」
周りを見渡してもどこにもいないようだ。
コンロの前には大きい肉。
海君に食べさせたくて私が大きめに切っておいた。
(ああ、もうどこいったの!)
すると、木かげで暗くなっているところからかえでちゃんがでてきた。
その後ろに、海君はいた。
(ってあの二人なんであんなところにいるの!)
そう思って、私はずかずかそっちに向かっていった。
(まさかかえでちゃんが海君を狙っているとは!!!しかも、海君はニヤニヤしているし!)
「あームカつく!!!」
それを横目で見ていたマアカちゃんが、
「フフフ。シーアさん、お肉ではなくやきもちをやいてしまっていますわ」
と思った。
「あれ、なんだよ、この大きい肉は。これじゃあ中まで火が通らないじゃないか」
ミーナちゃんが大きめの肉を見つけた。
それは海君のために焼いている肉であった。
「もうっ!海!さっさと来ないとお肉全部なくなるよ!」
「な、お、おう」
そう言って、とっさに私は海君の腕を握って、歩いた。
(いや~勢いって大事なんだね♪)
コンロに着いた時にはあの大きい肉はなかった。
「あれ、お肉は?」
「ああ、シーアだったのかあれ。あんなに大きいと中まで焼けないぞ」
「えっじゃあその小さいの……」
「あ、私が切ったけど」
「…………」
「あ、なんか、ご、ごめん!」
(も~~~!)
「シーア、そんなに食べたかったのか?お肉を」
海君がそんなこと言ったので、
カチンッ
と頭の中の何かが切れた。
「そーんーなーわーけーーー―――
―――ないでしょっ!!!!!」
パシンッ!
私は海君に平手打ちしていた。
(いや~勢いって怖いね♪)
--------------------------------------
「もういい。私、海君のお皿とフォークもってくる」
そういって私は海君から離れた。
ごめんって言っていたような気がするけど
これ以上の話し合いは恥ずかしくだけだと思ったので一時避難!
(いや、でもすぐに戻ってくるから……)
そうおもいつつ、私は皿、フォークをとった。
「よし、あとはこのお皿にタレを―――」
スッ
何か足元にいるような気がした。
「―――へっ!?」
そこには
犬がいた。
野生の犬だ!
するとその犬は私のスカートをかみついてきた!
「いや!やめて!はなして!だれか!」
その声が聞こえた人がすぐに集まった。
海君が一番早くきた。
「こら!離しやがれ!」
そう叫びながら腕を振る海君は頼もしく見えた。
(ってなに私海君にときめいているのよ!)
「わっ!」
突然海君の顔が赤くなった。
「えっ?」
下をみると、スカートがめくれていて、私のパンツが丸見えだった……。
「な、な、な~!!!」
私はすぐにスカートを戻した。
犬はそれにびっくりして離れた!
そのすきに私は逃げた。
(み、見られた~~~!!!)
恥ずかしかった。
でも海君ならなぜか許してもいいような気が……
(ってなに許そうとしているの!わたし!)
お皿にタレを入れる。さっぱりとしたゆずのタレだ。
そのタレの入ったお皿を運びながら、
「もう、見たでしょ絶対!」
「ご、ごめん!……その、事故っていうのかなんというのか……」
「じゃあなんで目を隠さなかった!?」
「それは、いきなりだったし、かわいいものだったから……」
「!」
(にゃ、にゃにが『かわいい』だぁばかぁやろおぅ!)
顔が真っ赤になる。
「もう見ないから!見ないようにするから!」
「本当に?」
「う、うん頑張るよ!」
「はあ」
本当かどうだか。
「とりあえず、さっさと肉を食べちゃって
えぇぇぇぇぇぇ!!!!」
さっきの犬がまた足元にいた。
それで引っかかって……
前に倒れる。
海君を押し倒すように。
そのまま海君の上に乗る感じで……
(あぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!!)
ビシャッ!
(………………)
やってしまった。
倒れた勢いでお皿がひっくり返り、
海君の服にタレをこぼしてしまった。
(あああ、消えたい。もう消えたい。
とりあえず、帰りたい。走って逃げて帰りたい)
「いてて、大丈夫?」
「うっうううっ」
「あ、あのー、ほ、ほんとに大丈夫なの?」
「うっうっう―……」
「何か……ごめん」
「っ!もうっ!なんであんたが謝るの!ばかっ!!!」
そう言って私は走り去ってしまった。
(あああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!
バカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカ
私のバカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
なんで、素直に謝らないの!私!
しかも、悪くないのに海君にバカって言うし!!!!!
ほんとに 私って 大馬鹿者 ね!!!)
自分が情けなかった。
自分勝手なことをして迷惑をかけるだなんて。
これじゃあ、もう完全に海君に嫌われた!
ああ、終わりだーーーーー!
私ってどうしてこんなに愚か者なのかっ!
人のことを思わないで!
迷惑ばかりかけて!
もう泣きたい。
あ、もう泣いてた。
「うわぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
もう顔がぐしゃぐしゃになっても気にしないことにした。
「あ、シーアさん、そこにいたんだ」
「んな、マアカちゃぁぁん!」
マアカは半分驚きと半分笑った表情になった。
「そんな顔、私初めて見ましたよ」
「マアカちゃぁぁぁん!」
「あらあら、どうしたんですか?まるで甘えん坊な赤ちゃんのようになっちゃってー」
私の気持ちをマアカちゃんに伝えた。
話しているとだんだん気持ちが落ち着いてきた。
「そうでしたか、それは災難でしたね」
「うん」
「でも、安心してください、シーアさん。海君はそんなことで嫌ったりしませんよ。
まあ、でも最初のほうは嫌っていたようでしたけど……」
「え、そうなの!?」
「ええ、でも今は話し合ううちに気にしなくなったみたいですよ。むしろ、そばにいないとさみしくなるくらいに!」
「えええ!?嘘だ!」
「この前喧嘩している時なんかすごく落ち込んでいましたよ。なんでこんなことになってしまったのかって」
「そう、だったんだ……」
私は本当に大馬鹿者だ。
勝手に嫌われたと思って、海君から逃げてしまった。
そんなの自分の思い違いだ。
海君はこんなことで人を嫌いになったりする人じゃない。
そう、海君は、私のことを…………。
「海君には着替えを洗う間にお風呂に入るように言っておきました。たしか、『樽風呂』って言っていました」
「た、樽風呂ってあの樽にお湯を入れるの?」
「まあ、そうなりますね。もうすぐ洗濯終わるので、服を持って行ってください」
「う、うん!わかった!」
そうして私は立ち上がった。
「マアカちゃん」
「はい?」
「ありがとう!」
「フフフ、頑張ってくださいね」
「うん!」
---------------------------------------------------
樽に入れたお湯には当然保温機能なんてない。
そのため、冷たい水で体を洗った後、入ろうとしたときにはもうぬるくなっており、すぐに冷えてしまった。
これではぜんぜん体が温まらない。
「あーあ」
俺はため息をはいた。
木の枝から見える星空は意外と心を揺さぶるものであり、神秘的なものだと感じる。
そして、ほのかな風が枝をゆらし、葉っぱがこすれる音が聞こえてくる。
サワサワ
サワサワ
ふと、シーアのことを思う。
なぜか、今日はいつもより積極的だった。
いつもは嫌われているのではないかと思ってしまうほど、距離が置かれた態度だった。
でも、シーアはいざというときにしっかり者になる。
少しおっちょこちょいな面もあるけど、
「そこがかわいいんだよなあ」
(ボッ)
突然火照った。
(何赤くなっているんだ俺!)
なぜかシーアのことを思うと鼓動が速くなる。
このおかげなのか、湯船がぬるいことを忘れていた。
ガサッ
「海?そこにいる?」
(げっシーア!なぜここに!?)
シーアが近くにやってきていた。
誰にも見えないようにと気遣って、樽の設置場所を奥の方にしたのに……。
俺は声がした方と反対側を向いて喋った。
「シ、シーア……。なんの用……?」
「ああ、はい。洗濯終わったから。ここに服を置いておくよ」
「あ、ありがとう」
「う、うん」
「…………」
「…………」
「あのさ!」「あのさ!」
(ウッ!)
かぶってしまった。
「あ、う、……」
「あ、と、シーアちゃんからどうぞ」
「え、……ああ、うん」
(ん?いま『シイアちゃん』って言わなかったか俺?気のせいだよな。『シーアさん』っていったんんだよな)
「あ、あの、……、ごめんなさい……。服、汚した原因、私のせいだから」
「いいって、気にしてない」
(そう、紳士は女の子のミスを気にしないのだ!)
「それなのに、謝りもせずに、しかもひどいことを…………ウッ……ウッ……」
「げっ」
(し、紳士は女の子を泣かせてはいけないのだ!)
「いや、あの、俺こそごめん、もともと俺がボーっとしなければこんなことは……」
「そんな……グスン……そんなこと、……ウッ……そんなことないもん!」
(やべー泣かしてしまったー!!!)
たぶんここに第三者、もしくは過去の俺がいたら、
「やーい、女の子を泣かせてやんの!」
「朽ちて爆発しろ!」
なんて言うだろうなぁ。
「え、うわっ」
いつの間にシーアが樽風呂に近づいてきた。
とっさにそっぽを向き、あそこを隠す。
「ちょ、何してんだよ!」
「何って温度確かめているの」
「なんで!今!」
「いいじゃん別に」
そう言って、シーアは樽の中のお湯に手を入れる。
「あんまり暖かくないね」
「そ、そうだな!」
「私、お湯を持ってくる」
「へ?」
シーアは奥の方へと行ってしまった。
「はあ、何のことだか」
そうおもいつつ、俺はまた、肩まで深く浸かった。
疲れているのか眠くなってきた。
「ウウン」
まぶたが
おもい
ああ
ねむっちゃう
ん?
なんか背中が温かくなったような?
いや、温かいじゃない……
これは……
ああ、
そうか、
温かすぎ、
じゃなくて…………
「ぬわあぁぁついぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
俺は飛び跳ねた!
「え、うわあああ」
シーアが樽のそばにいた。
ああ!
俺がとびはねた勢いで樽が倒れる!!!
うう!
ビシャーーーーー!!!
樽を倒してしまった。
中に入っていたお湯が流れていく。
そして、シーアにかかってしまった。
「うわあ、ごめん!」
シーアのそばによろうとしたけど、自分が全裸であることに気づき、あわててあそこを隠す。
「ひーびっくりした」
「さっきのなに?熱いの!?」
「ああ、お湯を作ろうとして鍋に水をいれてコンロで沸かしたの」
「ええ!?やけどしなかった!?」
「私は大丈夫だけど、海君は?」
「うーん」
俺は回って、背中をシーアに見せた。
「なんか赤くなっている!やっぱやけどしたんだ!」
「そ、そうなのかな?」
「ほんとにごめん!いま冷たいものもってくるから!」
「海君は私がやりますから、シーアさんはおうちに戻ってお風呂にはいってください!このままでは風邪をひいてしまいますっ!」
「あ、マアカちゃん。」
何故かマアカちゃんがすぐそばにいた。
やっぱり頼もしい人だ!
(っていうか、いつからいたんだ)
-------------------------------------------------
「大丈夫でしょうか?」
「うん。だいぶ」
少し冷たい水をつけたタオルで背中を拭いただけでだいぶ良くなった。
これなら、安心して眠れそうだ。
「あれ、ほかのみんなは?」
「みなさん片付けして、帰りました。トムさんは木炭の処理、かえでさんは私の家にいます」
「へぇ……」
「余った肉はそれぞれご自宅に保管するそうですよ」
「結局お金にはならないのか」
「それでも、楽しかったじゃないですか!」
「ま、そうだな。マアカさんはこのあとどうする?」
「私はシーアさんの家に一度立ち寄ってから帰ります。シーアさんの荷物をここに置いておくわけにはいかないですから」
「そ、そうだよなぁ。
じゃあ、おれは先に寝る」
「はい、わかりました。おやすみなさい」
「おやすみなさい」
そう言って俺はテントに入った。
やや薄いマットが二つある。(ほぼ布だが)
色は地味だがかけるとだいぶ暖かくなる。
これに入るとすぐ眠たくなる。
腰や背中は痛くなるが……。
そういえば、なんか最近、女の子を見るとムズムズするよなぁ。
おれのあそこが。
女の子のことを思ってしまうとテントを張ってしまう。
(テントの中なのに)
そういえば、ここに来てから一週間くらいたつが、一度も自慰行為をしていなかった。
基本3~4日に一回はやって置かないといけない。
医学的にもそれが健康だと聞いたことがある。
だから俺もちゃんとやっている。
しかしここ一週間は行っていなかった。
「そうか、どおりでムラムラするわけだ。しかも周りは可愛い子ばかりだし」
今日くらいご褒美としてやってもいいと思う。
(そうと決まれば実行だ!)
俺はズボンとパンツを同時にずらした。
仰向けになって
あそこを右手で軽く握った。
(そしてまずはゆっくりと……)
ブーーーーーーイ(テントのチャックが開く音)
「海、起きてる?」
「………」
(べーーー!あぶねぇぇぇ!!!)
俺は寝ていることを演じた!
「寝てる?」
(なんでここにシーアが!?)
シーアが近づく。
ね、寝る、寝る、寝る。
だいぶ近くまできている。
(顔がちかいよ!)
鼻息がかからないように息を止めた。
「ふーん」
シーアが離れた。
呼吸開始
(戻ってくれるかなぁ?……って)
シーアはまさかおれの横に入ってきた!
なんでそこで寝るの!?
「……今日は大変だったね」
(寝たふり~寝たふり~)
「海がはしごから落ちた時、私、焦っちゃったよ」
(そ、そうなんだ~……)
「でね、必死になって『カイー!』って叫んだ」
(そういえば、そうだったな。)
「それで、私気づいちゃったかもしれないの」
(なにを?)
「海君のこと、好きかもしれないって……」
(え?)
「え、いや、その、カイ、カイ、そう海!」
(な、どうした?)
「ん?ほんとに寝てる?」
(!)
シーアがこっちのほうを振り向いた気がした。
寝たふり~寝たふり~
(ひー寝たふりってつかれるよな~)
「海君…………」
(シ、シイアちゃん…………)
なんか惜しかった気がするけど、緊張しすぎたせいか俺は疲れてしまった。
ああ、もうすこしシーアちゃんのそばにいたい。
なんかまぶたが重くなってきた。
深い眠りに誰かが連れて行こうとするみたいだ。
もう…
奥へ…
奥へと…
連れていかれる………
--------------------------------------------------------
「ちょっと海さん!早く起きてください!シーアさんがいなくなってしまったですって!」
マアカさんの声だ。
ああ、もう外がこんなに明るい。
もう少しこのままでいたい。
ブーーーーーーイ(テントのチャックが開く音)
「早く起きてくださいって……
シ、シーアさんっ!なんでここに!!!」
「ん?マアカちゃん?」
「な、なんでここにいるのですか!?」
「ほえ?」
「さ、さっさと起きてください!」
そう言ってマアカさんは掛け布団を取り上げた。
「なっ!」
マアカさんがこんな顔になったのはわけがある。
そう、俺の下半身は裸だからだ。
しかもあそこはピンピンになっていた。
(つまり、寝ているのに起きている!)
「な、なんですかその恰好は!?」
すると、寝ぼけながらシーアも俺の朝バージョンのあそこを目視していた。
「…………」
「…………」
その後すぐに、パシンッという音が森の隅々まで響き渡ったことはいうまでもない。
葉っぱが生い茂った枝が、爽やかな風にはためいた。
♪デレテレッテレテーレテーーーーーデンッデンデデン!♪
こニャニャちはニャ!
「ミケちゃんにおまかせ」の時間ニャ!
司会進行はみんな大好きミケだニャ!
今回紹介するのは、マアカちゃんのおうちニャ!
白を基調としたお部屋はとても清潔さを感じることができるニャ。
シミをひとつもないことをアピールすることで、とてもお上品な子に見えるようになるニャ!
白だけじゃ寂しすぎるから、少し模様をいれているニャ。
例えば、カーテン。薄いピンク色に見えるけどよく見ると……
ほら、下の方に小さなハートが!かわいらしいにゃ!
そしてたくさんのぬいぐるみを置くことによって女の子らしさをアピールしているニャ。
ほとんど明るい色のぬいぐるみしかおいていないニャ!
そして置いてあるぬいぐるみは親戚や友達からもらったものだそうニャ。
もちろん、シーアちゃんからもらったものもあるニャ。
このピンクの猫さんニャ!ピンクが好きなんだねシーアちゃんは!
ここで、ミケちゃーーーんチェーーーーーック!!!
たくさんあるぬいぐるみのなかで一番のお気に入りは、この「フワフワした白色の熊のぬいぐるみ」ニャ!
このくまさんはマアカちゃんの身長の半分くらいの大きさニャ!
いつもマアカちゃんはこのくまさんと一緒に寝ているそうなのニャ!
いやーロマンチストな乙女ですニャ~
というわけで、今回はこれでおしまいニャ!
来週からもシーアちゃんたちを応援してほしいニャ!
ほニャニャ!
♪デロレロレロレロレロレーーン♪
来週こそ土曜日に更新してみせると思っているのに、次のお話が浮かばなくなっちゃた!
これじゃあ来週あたりで打ち切りになっちゃうよ!
ほえー!
みんな楽しみに待っているのに……
あ、もしかしたらこれもカードのせい?
トラップハンター・シーア
『シーアと愉快な仲間たち』
次回もシーアといっしょに
フリーズ!
(ふざけて書くものではないですね。こういうものは。
来週どうなるのやら……)




