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ワレ、機動艦隊ヲ見ユ

 とっ言うわけで、今私はウィーレさんに捜索を手伝ってもらっている。何を捜索しているのかと言うと、言うまでもなく、先ほど勝手に抜錨して敵を追撃しているロリ鳥海さんの事だ。後、ついでにその敵機動艦隊についても捜索してもらっている。これで一石二鳥だ。一方の私は無人機などを出してくまなく探しているのだけれど、これが中々見つからなで居る。


「あのロリ、何処へ行ったのよ……」

「ここまで落ち込むシエスカさんも始めて拝見いたしましたわ」

「うぅ……別に落ち込んでは居ないんだけどさ……見つからないとテンション下がるじゃん?」

「そんなもんですかね」


 そんなもんだよ。最新鋭の無人機を爆走させても見つからないなんて。あのロリっ娘、もしかして見た目は昔の船なのに中身はステルスましましのハイテク艦と言うわけじゃあないでしょうね。そんなの仮に無人機が発見できたとしても一瞬で灰になるような気がするんだけど。もしかしたら既に射程圏内だったりして。


「ウィーレさんはどう?」

「どうと言われても……ついさっき、大きな船を一隻見つけた程度よ」

「やっぱ幾ら索敵魔法を用いてもその辺りが限界かぁ……仕方ない、もっと無人機の数を……」


 ちょい待ち。


「さっき、大きな船って言った?」

「えぇ。そうよ?」

「どのぐらいの大きさだった?」

「そうね……少なくとも今まで見た事のない大きさだったわ」


 いや、絶対にソレだよね。索敵魔法、マジ万能。


「武器っぽい物は載せていた?」

「えーと……いや、特にないわね。精々、甲板の上に何かがズラりと並んでいるだけよ」

「へー、並んでいるだけかー」


 いや、それ戦闘機の事じゃね?


「それって、もしかしなくても鳥のような外観をしているのかな?」

「鳥……? 確かに、大きな鉄の羽ぽいっ物はついているわね」

「その羽の下にミサイルって言う細長い塊がくっついていたりするかな?」

「えぇ、ついているわよ」


 あっ、はい。それ、鳥海じゃあなくて敵機動艦隊の事ですね。まだ敵かどうかは分からないけど。


「ウィーレ、その大きな船の周囲に小さな船が何隻か見えない?」

「うーん……あっ、はい。居るわ。何隻か」

「ざっとでいいから、数はどのぐらい?」

「五隻……いや、八隻かしら?」

「ワレ、敵機動艦隊ヲ見ユ」

「……どうしたの?」


 後は敵か味方かだ。規模は相当デカいと見るべきだろう。最低でも十隻は居るであろう艦隊。機動艦隊なのでその殆どが高速艦艇。そして対空、対潜能力は計り知れないほど強力なはず。


「船に翻る旗はどんな色? もしくはどんな模様?」

「そうね、「ハー」って文字が見えるわ。後赤色、黄色い星マークも見えるわ」

「「ハー」?」


 ハーってどう言う事よ。……うん? ハーって事は……。


『こちら、アーチャー4、機動艦隊を捕捉。数、6隻』

『こちら、アーチャー5、機動艦隊より、こちらへ向けて2機の戦闘機が発艦』

『こちら、アーチャー4、機動艦隊の位置、敵国海岸線より約870km先の海域』

『こちら、アーチャー4、機動艦隊の位置は敵国の領海内と断定』


 アーチャーと言うのは仮だけど、索敵に出た無人機の名前。そのうち、4と5が機動艦隊と接触。既に5が戦闘状態に入った頃であろう。そして機動艦隊は敵国の領海内。これは……敵と判断していいのだろうか。


『こちら、アーチャー5、ロックオンされた! 警報音が鳴り止まない!』

「アーチャー5、何とかして振り切って。いざとなれば逃げればいいのだから」

『アーチャー5、了解ッ! ブレイクッ! ブレイクッ!』


 そうそう、ヤバいと思ったらすたこらさっさてね。しかし、黄色い星とハーと言う文字か。一応、心当たりはあるのだけど……。


『こちら軍港管理局、帝国海軍機動艦隊が一隻ずつ抜錨していきます。数は空母だけでも4隻』


 今度は港から苦情が来たよ……。はいはい、空母が4隻ね。……4隻?


「艦名は判別できる?」

『はい。空母は「赤城」、「加賀」、「蒼龍」、「飛龍」の四隻。帝国海軍の第一航空艦隊と第二航空艦隊が相次いで先ほど抜錨しました。上空には直援機がついています』


 何処かで聞いた事のあるような名前ばかりだ。しかもこの編成、ウィキペディアで見た事あるぞ。出撃命令を出したのはあの人しか居ないだろうな。


「分かったわ、此方からも追尾用として護衛艦を何隻か出すわ」

『お願いします。こちらからも駆潜特務艇を出して追尾に入ります』


 私は連絡の後、機動艦隊から遅れる事10分弱、護衛艦二隻を派遣した。護衛艦はDDー152の「やまぎり」とDD-158の「うみぎり」。いずれも「あさぎり型護衛艦」で少し旧式の船。だけど、相手は70年も前の船。このタイプでもお役目は充分、果たせるだろう。


「さてと、聞き込みに行くわよ」

「……何処へ?」

「勿論、山本長官にね」

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