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報酬1600万V

「せ、戦争てっ何処と?」

「隣国のカウスレア連邦帝国とです。もしかしてご存知ないのですか?」

「仕方ないさ。つい昨日宣戦布告してきたばっかりだからさ」


 昨日!? それじゃあ知らないわよ!


「で、その戦争を私達。この三人だけで終わらせるわけ? じゃあ何? 三年生や先生が居ないのもその連邦が手を出したから居ないの?」

「いえ。それはどうも違うみたいですよ?」

「どう言う事よ」

「つまりですね」


 竹富さん曰く、魔法を扱える私達はとても貴重な存在らしく道中山賊などに襲われた可能性が高いのだと言う。山賊や盗賊と言った連中。まぁ、異世界ならよくありそうな存在だけど、リアルの世界にも海賊は居るしね。ソマリアとか。


「今の所は戦争に関わらなくてもいいでしょう。しかし、可及的速やかに先輩や先生方の奪取計画は始めければならないでしょう」

「でも相手は盗賊でしょ? だったら二年生に任せればいいんじゃあ……」

「それがどうも、そう言うわけには行かないみたいでして」

「……つまり何よ」

「用は他にも魔獣とかモンスターがうようよ居るわけだ」


 そこで私の出番……とかじゃあないわよね? 出来ればのんびりと学園生活を過ごしたいのだけど。


「そこでです。この魔獣達の退治に小倉さんの自衛隊が必要になるわけで……」


 やっぱりそう来たかー!


「そうだよな。自衛隊が居ればあんなの。直ぐに蹴散らすもんな」

「それに聞いた話によればティーガーも召喚できるとか。世界中の軍隊が居れば盗賊たちは直ぐに降参するでしょう。戦う間も無く」

「で、でも私は列記としたごく普通の10歳の女の子だよ!? 前世は帰宅部だよ!?」

「関係ありません。小倉さんが一声かけるだけで先輩や先生達は直ぐに戻ってこれるのです」

「……意地でも私にやらせるつもりね……」

「と、言うよりそれしか手段が無いでしょう」


 私は肩を落として軽く考えた。確かに自衛隊がちょっとでも動けば盗賊なんか簡単に降伏させる事が出来るだろう。でも、竹富さんは一歩も引かない態勢ね。てかさ。日本人ならきっと特別な何かを持っているはずでしょ? 聖杯でも、エクスカリバーでもいいからさ。


「で、でも竹富さんも同じ転生者なら、何かチート能力とか持っているんじゃあないの? ネット小説みたくさ。エクスカリバーとかグングニルとかさ」

「確かに。自分にも能力はあります。しかしある特定の条件が無ければ作動しないのです」

「言っとくけど、俺は攻撃系じゃあなくて回復魔法系だからな」

「その体格で、ですか……」

「そこには触れないでくれ」


 な、何よ。結局この面子の中でまともに動けるのはこの私だけなの? そうなの!? 嘘だと言ってよバーニー!


「……一応聞いておくけどさ……竹富さんのその条件は何なの?」

「自分の条件は天候ですね。これが嵐にならないと発動できないんです」

「……分かったわよ……考えとく」

「考えとくと言わず今行きましょう。此処で一つ活躍するのも充分ありだと自分は思いますよ」

「だから……私は本当にただ平穏に過ごしたいの!」

「でもよぉ、この状態で動けるのは……」

「丁度良いわ。ちょっとそこの体格の良い回復要員さん。ちょっと前線に行って来てよ。私の代わりに」

「俺かよ!?」

「頑張ってください。応援してますよ」

「お前もかよ!?」


 結局。回復要員さんはまともに格闘術や柔道をやっていないから無理だとただをこねたため、私が動くことになった。正直部屋に篭っときたいです。はぁ、何で私が。そして今。彼ら二人に連れられた私は校長室で目の前の立派な髭を生やした校長先生と談笑していた。ま、そんな軽い話じゃあないんだけど。


「ほぅ……つまりシエスカ。お主が三年生や教師の皆さんと卑怯なテロリストの手から救いだしてくれるのですな」

「……嫌々ですけど……」

「ふぅむ。うむ。お主なら問題ないじゃろう。ドラゴン使いの腕前。しかと拝見させていただくとしようかのぉ」

「しかし校長先生。タダで働いてもらうのは彼女にとっては少々不満かと」

「ほう、そうなのか?」


 不満と言えば不満です。はい。大いに不満ですとも。


「では、このクエストの後に報酬を与えると言うのはどうじゃろうか」

「報酬……ですか?」

「そうじゃ。例えばそうじゃな……1600万Vヴィーネでどうじゃろうか」

「1600万V!?」

「1600万V!?」

「ほぅ……そうきましたか」


 ヴィーネと言うのはこの世界での通貨。1V=1円と言う感覚で大丈夫なので、報酬は1600万円と言う事になる。いやいや、幾ら何でも多すぎやあしませんかね。校長先生。


「幾らなんでも少し多すぎやしませんか。校長先生」

「人命が賭かっておるのじゃ。これぐらい普通の額じゃろう」

「し、しかし。そんな大金は我が校には……」

「な、無いんですか!?」


 なんてこった。この校長先生はありもしないはずの額を報酬としてくれてやろうと私に申し付けているのだ。当然、無いと分かれば私は断固として断ったんだけど、この校長先生と来たら、人命優先と言う事で私の進言を無視して勝手に了承したのだ。つまり、クエストを勝手に認証されたのだ。


 ……正直、日本に帰りたいです。

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