表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/21

俺、奴隷を視る。

ふと気になったことがあって今日俺は自分の事を世界眼で見た。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


種族:人間

名前:クーデリア・セシル

性別:男 称号:世界と絆を結んだ人間

年齢:1歳2ヶ月

ジョブ:絆人

レベル:1


HP:11/11

MP:11/11

STR:11

DEF:11

MAT:11

MDE:11

AGI:11

LUK:11


状態:健康


スキル:[世界眼] [月魔法]


加護:世界の加護


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


見た感じステータス全部1上がっていたが俺は思う。


全然成長してなくね?

ほらよくある転生物語だともう既に1歳だと無双状態になるみたいじゃない?

それがテンプレだと思うんですよ。でもね、チートくさいスキル持ってても

結局引きこもりなんだから死にスキルなんじゃないか?


と俺は現実に気づいてしまった。

まだ月魔法なんて一回も使ってない。

もちろん闘ってないのでレベルも1。


ていうか俺が何かアクションする前に、母親とシェリルが全て終わらせてしまうのだ。

なんかこのままだと駄目人間になりそうで怖い。


いやもう前の国でなってたのだがここでも駄目人間とか目も当てられない。


でも決心するとやらないのが人間だ。

勉強しないといけないのに部屋の掃除してしまうみたいな。


今考えると0歳に転生ってほんとに恐ろしい。

だって3食飯付、週休7日制なのだ。仕事はだるくなったら寝る。

シェリルが来たら泣く。これぐらいでいいのだ。やばい。


のどが渇いたがとりあえず立つのだるいので横に転がりながらリビングに行く。

だがリビングは閉まっていて俺が立てば届きそうで届かなさそうな嫌なところに

取っ手がある。


これは俺に対する挑戦か?


勝手に俺は取っ手に対抗心を燃やし両足で立つも届かない。

少しジャンプして取っ手を掴んだが手が滑って空けれない。


台座でも運んできて空けるか?と考えていたら反対側から母親がドアを開けたみたいだ。


俺を見て


「くぅちゃんどうしたの?」


って聞いきたので、


「みず!」


と一言答えた。


まだ幼いせいか「水、くれ。」みたいに単語を続けて話せないのだ。


そうしたらきっちんにいたシェリルが自分のコップに水を入れて持ってきた。

俺にも自分のコップあるんですがシェリルさん。


とりあえず喉カラカラなので勢い良く俺は飲む。

だが勢い良く飲んだせいでちょっと口の端から水がこぼれた。


それ見てたシェリルが


「くぅちゃんこぼれてますよー」


って言って手に持ったハンカチで拭いてくれると思ったのだが、

水のついた口の斜め下をぺろっとなめられた。


バタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタッ!


俺はハイハイ選手権一位になれるんじゃないかというぐらいのスピードで部屋の隅に逃げた。


視線の先では頬を赤色に染めて興奮してたシェリルがいた。

こえええええええ。俺の一瞬の油断が生んだ敗北だ。

なんかその、彼氏と付き合って初めてキスしたわ。みたいな顔やめろ。

ほっぺだしな!

俺はノーマルなんだ。


もうシェリルに雷魔法の[帯電]かけて痺れさせて動きとめればいいんじゃないか?

いやでもシェリルなら、感じるわぁ、とか、もっとぉ、とか言って喜びそうだ。


やべぇこのメイド死角がねぇ!対俺対策万全すぎるだろ!


そんなこと思ってたら母親が俺のとこきて


「馬鹿やってないで散歩しましょうね~」


って言って俺を抱えた。母様まじ女神!


というわけで、俺と母親は外に出るらしい。


母親が一通り支度を終えてから俺たちは手をつないで外に出た。


最近は天候も良いせいか、道路の脇に咲いている木にはとてもきれいな花が咲いている。

風も歩いてて心地よい。


ガイかイリスに会わないかなぁなって思ってると前から馬車3台くらいだろうか。

結構ぞろぞろ来てた。


俺は


「まま」


馬車に指差して


「あれなに?」


って聞いたら母親は


「あれはお馬さんよ」


ってお決まりのボケみたいな感じで返してきた。


そっちじゃない。中身は何が入ってるんだ?と聞きたいんだ!

馬は知ってる!


とりあえず俺は馬を引いてるやつを世界眼でみる


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


種族:人間

名前:サンチェス:アレイ

性別:男 称号:なし

年齢:45歳

ジョブ:奴隷商人

レベル:39


HP:63/63

MP:28/28

STR:40

DEF:32

MAT:35

MDE:54

AGI:29

LUK:20


状態:健康


スキル:[奴隷調教]


加護:なし


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


お、この世界にも奴隷って存在するのか。

確かに説明書にもそんな説明あったしなぁ。

じゃああの中は全部奴隷ってことか?


そしたらいつぞやの無機質な声が頭に響いて生きた


[世界眼の能力があがりました]


そしたら俺の視野が飛躍的に広がった。

俺はびっくりした。前を向いているのに背後がくっきり見える。


ちょっと気持ち悪くなってきたので、

視野をコントロールできるように念じると、

いつも通りの視野になった。


うわこれ便利だな。つまり背後取られなくなったわけだ。

ぶっちゃけ今の俺にあんま使い道無いんだが大人になったらあるのだろうか。


それより馬車の中だ。どういうのが奴隷なのか。ちょっと興味がある。


俺たちを通り過ぎる馬車を俺は世界眼でがんみしながら中をのぞいてみる。

見てると60歳ぐらいの人もいるしまだ10歳も満たない子供もいる。


10歳で奴隷はきついよなぁと思いながら自分の境遇に感謝しながら最後の馬車を覗き込んだら1人目を引く子がいた。

が無情にも馬車はさっさと俺たちの前を通り過ぎる。


俺は何も出来ずに最後の馬車を見送った。


まぁ何が目を引いたって最後の子は呪い持ちだったのだ。


それも[魔人ニアの呪い]って状態に表示されていた。

魔人に呪われると言うことは人類は魔人と戦っているのかも知れない。


やはり相容れないのだろうか。


だが俺には呪いを解除する術はない。あの子に良い主人が見つかるように願う。

それに俺に奴隷はいらないしな。シェリルでいっぱいいっぱいだ。


そして俺と母親はいつもの散歩コースを経て家へ戻る。


家へ戻ったらちょうど腹がすくので飯の時間になる。

今日はなんだろうか?


「ごはん!」


って言ってシェリルの部屋を空けたら

シェリルが上機嫌で俺に似てるような人形を作っていた。


あれ?俺ももしかして既に呪われてるんじゃね?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ