俺、交流する。
転生してから2ヶ月がたった。
ちなみに特典で得られた武器チケットとかはまだ使ってない。
だって今取得しても持てないしおそらく意味がなさそうだからだ。
そして、まだ俺は舌が回らず喋ることができないのだが、ハイハイが出来るようになった。
出来るようになったおかげで色々な場所に行けるようになった。
自力で階段を上がるのはまだ無理だがそれ以外ならどこへでも行ける。
ただ広くて、この体で全て回るのはまだキツイ。
でも探索しまくってるので、シェリルからは、ここから動かないでじっとしててね。
とよく言われるようになった。
でも俺は好奇心からかすぐ動いてしまう。
実際面白いのだ。探索が。
何が面白いかって色々なところで魔法が工夫されて使われているからだ。
例えばこの世界には電気がない。だが夜になっても部屋は暗くならない。
何故かというと、どうやら結晶石の中にシェリルが聖魔法を注入してそれを動力源として
部屋の中を明るくしているらしい。
よく分からないが結晶石は魔法を溜めれるようなものだろう。
まだそこら辺の知識はないのでいつかシェリルに教えてもらうことにする。
そして今母親と父親は、
仕えている国に行っており、2週間は滞在しないといけないらしい。
今の時期は忙しいのだろうか?
ただ問題はこの変態メイドと2人暮らしという事だ。
それを知った時思いっきり泣いたが駄目だった。
この変態メイドは両親からの信頼が半端ないのだ。
俺も信頼はしているがたまに世話に度がすぎることがあるので困る。
俺が転生した時よりも最近は度がすぎるようになっている。
何故なら少し前に観葉植物を丸焦げにしたせいで、屋敷の中に侵入者疑惑が浮上したからだ。
その時シェリルは、くうちゃんに触れていいのは奥様と私だけなのですよー! とか言って目を血ばらせていた。
いやいや俺襲われてないから。大丈夫だから。むしろお前の方が危ないから。てか親父は息子にふれちゃだめなの?
それからいつでも逃げれるように死ぬ気で俺はハイハイをできるようにした。ちょー頑張った。
だが寝室ではシェリルの隣で寝ることになってしまい逃げようとしても逃げれなかった。
だが今日は俺はリビングにじっとしている。
何故なら今日は外へ連れてってくれる日だからだ。
さすがに夕食の買い物行くときは俺1人屋敷に残せないみたいで、
シェリルがおんぶしながら連れてってくれる。
この世界の外はとてもいい。
風は穏やかで俺が前いた国よりも空気がきれいだ。
見た感じ都市では無く村と言ったほうがいいだろう。
だが活気はとてもある。
住んでいる村人の人当たりも良い。
俺を見ては小さいジュースをくれたり、甘い菓子もくれる。
いつも俺を撫でてくれる爺さんも今日は畑作業で声を出しまくっている。
いつか元気すぎてポックリ逝くんじゃねぇか?
と不安になるぐらい元気だ。
シェリルも村人と打ち解けてるようでよく談笑している。
しかし村にメイド服っていうのもなかなか浮きそうだがこいつ馴染みすぎだろ。
とか思いながら村の景色を見ていたら村の広場でシェリルがよく話す人たちと出会った。
1人はキーファおばさんで、
白髪だが別に年を取っているってわけではなくどうやら先天的なものらしい。
見た目35ぐらいに見えるのだが実際本人が言うには30にもいってないとか。
まぁ世界眼で見たところ29だった。もうすぐ30だね!やったね!
そしてこの人にはもう1つ特徴があり頭にイヌミミがついている。
たまに抱っこであやしてもらうのでその時必ずミミをもふるのが俺の仕事だ。
もう1人はカイリおばさんで、本当にどこにでもいそうな普通な人だった。
黒髪、黒目、飾らない服装でしゃべるより聞き手に回ることが多い人だった。
だが怒るととっても怖い人でシェリルも若干びびるほどだ。
この人の親父さんの浮気がばれてたときはやばかった。少しちびっちゃったね。
静かな人が切れると怖い。
ちなみに母親と同級生らしくて結構この人も若い。
それでなぜこの人たちとシェリルがよく話すかと言うと、実はこの2人にも俺と同い年の子供がいるのだ。
今も子供は実際に胸に抱えている。
ようは野良での保護者会みたいな感じなのだろう。
キーファおばさんの子供は男だ。
世界眼で見るとけっこうやばい。今は寝てるようだがこの子の才能ははんぱない
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種族:獣人
名前:ガイ・キーファ
性別:男 称号:眠れる獅子
年齢:6ヶ月
ジョブ:見習い戦士
レベル:1
HP:15/15
MP:8/8
STR:12
DEF:7
MAT:7
MDE:10
AGI:13
LUK:6
状態:健康
スキル:[剣術の才] [戦斧の才] [肉体強化]
加護:戦神の加護
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ガイ君もう才能ばっか。まじ優秀。
眠れる獅子というかっこ良すぎる称号付きだ。
将来が実に楽しみである。イヌミミをもふりたい。
カイリおばさんの子供は女の子で結構普通の子だ。
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種族:人間
名前:イリス・カイリ
性別:女 称号:神官の娘
年齢:9ヶ月
ジョブ:見習い神官
レベル:1
HP:7/7
MP:14/14
STR:4
DEF:9
MAT:13
MDE:12
AGI:5
LUK:9
状態:健康
スキル:[治癒の才]
加護:なし
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どうやらこの子は神官になるようでしかも俺たちの中で一番年上だ。
加護がないのは、
どうやら神官は12になると神殿にこもり神託を受けるらしい。
そのときに授かるのだとか。
授けるのは俺が知ってる[世界]なのかは知らないがどうなのだろうか。
俺たち3人は奥様方とメイドの話の邪魔になるようで一箇所におかれ3人できゃっきゃしてた。
ガイはなぜか俺のほっぺたつねって来るし、イリスはなぜか手をばたばたさせている。
ほっぺは地味に痛いし、この子は何かの踊りでも練習しているのか?とも錯覚してしまう。
とりあえず痛いのでガイのイヌミミを俺は引っ張りまくる。
やわらかくてとても触り心地がいい。
しかしガイは何故かおびえたような表情をして俺のほっぺから手を離していた。
目先には3人で談笑しているようだが目の笑ってないシェリルがこっちを向いていた。
(おい、そこのガキ。くうちゃんに触ってんじゃねぇぞ。私にケンカ売ってるのかしら?)
何故か俺はシェリルの頭の中を読むことが出来た。
何かメイドの思考が分かって来た俺が怖い。
おいおい、子供にまであたるなよこいつ。。しかしこのガイのおびえよう。
大人になったとしてもこのメイドにはとてもじゃないが逆らえないだろう。
なんか仲間が出来て俺はうれしい。
イリスは手をばたばたして疲れたのか寝ている。なにこの寝顔かわいい。
俺もシェリルみたいにイリス観察日記でもつけようかしら。
とりあえずメニューを開いてメモにイリスたんの寝顔まじ天使とメモっといた。
そんなアホなことしてたら奥様方がそろそろと言いながら立ち上がっていた。
どうやらプチ保護者会がお開きらしい。
俺はまたシェリルにおんぶされたので奥様方に手を振っといた。
シェリルが帰りましょうかと言い、俺たちは家に戻ろうとした。
だが帰り道の途中で夕食の買い物をしてない事にシェリルは気づいたらしい。
おいドジメイドよ。しっかりしてくれ。