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お題「緑色」「リボン」「残念な剣」
ジャンル「ホラー」
丸一日買い物に付き合うのは正直すごい疲れた。
でもそれと同時に充実感もあった。
今年の春、俺は初めて彼女ができた。
今日はその彼女との初デートってわけだ。
映画を見て、買い物して
、そして帰るつもりだった。
「山口くん、ありがとう。色々持ってくれて」
「いや、いいんだよ。俺なんてこき使えば」
「そんなことなんてできないよぉ」
やべぇまじ可愛い。
初めて見た私服姿も可愛いし、普段学校では見せないような表情がすごい「ぐっ!」ってくる!
てか俺がさっき買ってあげた緑色のリボンすぐつけてくれるあたりめっちゃ可愛いんですけど!?
もう幸せすぎてやばい!
「ふふっ」
「ん? 俺の顔になんかついてる?」
「あっ、いえあの……なんか見てて面白いなぁって思って」
俺幸せすぎて死んじゃうよ!?
「あっじゃあ私親が迎えに来てくれてるので帰りますね」
「あぁ、また明日!」
「うん、また明日」
彼女が車に乗って離れていくまで目が離せなかった。
また明日……ね。
「ーーもしもし? ここでいいのか?」
俺はあの後家に帰って姉貴の変な趣……ごほん。変な人形を飾っていた。
姉貴の趣味は変で前は見た目残念な剣、ペンギンのクチバシと変なものばっかもってくる。
姉貴がリビングに飾りたいと言ったせいで今日誰もいないのにこの人形と二人きりになってしまった。
姉貴も帰ってきてからやればよかったのに。
風呂から上がってふと人形をみた。
紙が挟まっていた。
[この紙に好きな人の名前を書いて人形に入れると一緒にいることができる]
なんだこれ? 好きな人とと一緒にいれる……姉貴確か彼氏と最近別れたとか言ってなかったか? ということは……俺使ってもいいよな。多分一生って言葉が抜けてるだけでよくある恋占いみたいなものだろう。
桜井心、彼女の名前を書いて人形の背中に入れた。
夜12時、すっかり友達の電話で遅くなってしまった。
とりあえず水でも飲もうと部屋から出ようとした。その時、俺の隣に置いてないはずのあの人形があった。
「っ!!」
とりあえず部屋から出て鍵をかける。
が、隣をみると人形があった。
階段を駆け下りていく。
人形もついてくる。
慌ててリビングに駆け込む。
そしてキッチンにあった包丁を手に取る。
あの人形は壊さないと。
きっとよくある話の実話バージョンだろう。
扉が開いた瞬間人形に斬りかかる!
するとあっけなく上半身と下半身を真っ二つにできた。
そして何事もなかったかのように止まった。
「終わった……のか?」
ーーーー
あの後俺は寝れず学校にそのままきた。
クラスに着くといつも先に来てるはずの彼女がいなかった。
そんな日もある。そう思っていたけれど。いつまでたってもこない。
そのうちクラスメイトがひそひそ話を始めた。まるで俺だけ省かれているかのようだ。
やがて先生が来ていつも通り朝の連絡が始まった。
「……非常に残念なお知らせがある……俺らのクラスメイト、桜井心が死んだ」
「っ!!!!」
「死因は上半身と下半身を真っ二つに切られたことと空き巣の犯行の可能性が高いらしい。みんな気をつけて行動してくれ……それでは心に黙祷をする。黙祷」
嘘だ。
それはまるで昨日俺が人形に……
「うああぁぁあああああああああっ!!!」
慣れないホラー泣




