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お題「闇」「猫」「ぬれた魔法」
ジャンル「時代小説」
不吉を呼ぶ存在になぞらえて「黒猫」と呼ばれる俺は第3級魔術師だ。
太古の時代に起こりうるはずのない事が起こる可能性の証明に成功し魔法の実用化が進んだ。
魔法というのは魔の方法と書かれるようにありとあらゆる科学では証明できないことを起こす力である。
理論で詰めることはある程度は可能だが今現在でも真相には至っていない。
そんな魔法に精通するプロフェッショナルが魔術師と呼ばれる人たちだ。
第3級から第1級まであり一級の人は世界で10人しかいない。
つまり俺は底辺のゴミなわけだが第1級魔術師の合うような事件に遭遇、対処するとこから不運な物「黒猫」なんて呼ばれるようになった。
さて長無駄話をしてしまったが答えよう。
今現在俺が巻き込まれたのは魔法陣の暴走で魔物が暴れて帰らない。そんな状況だ。
魔物も第二級危険種ケルベロスだ。
いやだ。
でも不運なのは仕方ない。奇跡的にこれで3回目の事象だ。慣れている。
とりあえず対処するか。
魔術師が俺を除き逃げたことで自然と俺に標的が移る。牙を剥き襲いかかる。それを避け逃れようとする。しかし十分な距離が取れない。三本の顔が襲いかかる。その時腕に痺れるような激痛が走ってきた。
こんにゃろうが。
犬から逃げ続け時折そのような傷をつけられながらも逃げた。
そして目的地に呼び込む。
目的地、魔法陣の真ん中で詠唱を開始する。
それと同時に魔法陣が輝きはじめケルベロスが苦しみ始める。
第六式詠唱。聖水の光。
詠唱を終えると同時に魔法陣の真上に水がかかり魔法陣が光りながら消える。
この魔法の欠点は魔法陣の上に読んだものがあるということが必要になることだ。
しかしそれさえ満たせば濡れた魔法陣は効用をなくするという強力な効果を発揮できる。
この魔法は本来なら第二級以上の魔法しか扱えないが巻き込まれすぎて身につけてしまった。
「幸か不幸かわかんねぇな」