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パシリ?


「あんたそれぜーったい騙されてわよ」



翌日、ルンルンしながら昨日の出来事を友達の平井ひらい りん、通称りんちゃんに話をすると速攻で怒られた


「え、なんで?!」


「騙されてるっていうか…それ、ただパシリが欲しかっただけじゃないの?きっと郁じゃなくても誰でも良かったのよ。」


「……確かに私自分の事便利って言ったけど」


あからさまに落ち込むと、はぁっとため息をつかれた。ゔぅ…だって嬉しくって


「前々から思っていたけど、郁はそいつのどこが好きなの?」


「えっ」


ふ、藤咲くんの好きなところ?!言うんですか!


「えっと、まずはとてつもなく格好良い!!」


「………可愛いの間違いじゃないの?」


「違うの!格好良いの!!」


藤咲くんは柔らかそうな髪に真っ白い肌、目はぱっちりで…確かに一般的にみたら可愛いとされる見た目かもしれない、けど


「…藤咲くんは、委員会とかでもすごく仕事ができて、1年生なのに周りから頼られてて…それに」


「…。」


「それにこんな役に立たない私にも気を配ってくれて、仕事も教えてくれた。すっごく格好良いんだよ!…まぁ、本人は覚えてなかったみたいだけど」


あははーっと笑うとさっきまでしかめっ面だったりんちゃんがまたため息をはあぁっと吐いた


「ほんっとうに好きなのね」


「うん、大好き」


そこは間違いなく断言出来る。


「まぁ、絶対に苦労すると思うけど応援はするわ、一応」


「ありがとうりんちゃん!!」


「…あのさ」


「?!」


突然かけられた声に驚いて振り向くとそこには今さっきまで話題になっていた藤咲くんがいた。


「ぁ……ぇ…っ…。」


しまった今の話聞かれてたかな、うああだとしたら気持ち悪がられる!絶対に


「…あんた金魚にでもなったの?」


若干呆れ顔になる藤咲くん。


「す、いません驚いて……え、と私に何か用事でしょうか?」


いかんいかんせっかく話せるチャンスだっていうのに口をパクパクさせるだけじゃいけないだろう。


とりあえず要件を聞くと藤咲くんは不機嫌そうに眉間にシワをよせる。…え、何かしました?


「…用がなきゃ俺はここに来ちゃいけないわけ?」


「…え?いっ、いいえいいえ!まさか!そんなことないです!」


……用がない、つまり


「わ、私に会いに来てくれたんですか?…なんちゃって」


「………。」


ああああ失敗した!これは失敗した!藤咲くんめっちゃ冷めた目でみてる!!


そして数秒停止した後、はぁっとため息をつく


「別に、あんたに用事がないって意味だけど」


「で、ですよねぇ…」


ですよねー!!知ってますよ!知ってるんですけど言ってみたかったんでするごめんなさい!!!


あ、ダメだ。これダメージが大きくてまともに顔が見れない、ごめんなさい藤咲くん、もう調子に乗りません


「あ、で、でしたら私もう行くので気にせずに用事を済ませてください。…い、行こうりんちゃん!」


よし、逃げよう。りんちゃんには悪いけど友達とどこかに行く方が自然だし


「は?」


「いえ!ほんと、お時間とらせてすいません!!失礼しま…」


「…ちょっと!」


「え」


ガシッと腕を掴まれる。


え、な、なんだ?!


「…郁、私先にいってるから」


「え、ちょっ?!」


ササーっと立ち去ってしまうりんちゃん…なんかちょっと楽しそうだったぞ、面白がってる絶対!!


「えー…っと」


とりあえずチラッと後ろを振り向くと相変わらずむすっとした藤咲くんが腕を掴んでいる。…どうしたら良いのかイマイチわからない


「…さっきの」


「はい!?」


ぼーっとしてると上から声が降ってくる、あれ、うつむいちゃった、顔が見えない


「あんたぐらいだからねあんな変なこと言うの」


「…へ?」


あんな変なこと…。あんな変なことってなんだ?


「わ、私なにかおかしなこと言いましたっけ…?」


するとさっきまだうつむいてた藤咲くんがガバッと顔を上げる


「だからっ!!……その、…格好良い…とか」


「えっ?!」


バッと顔に熱が集まるのを感じる


え、ちょ、ちょっと待って、まさか


「き…きこえてたんですか、さっきの話」


「…まぁ」


聞こえてたんだーーー!!!やっぱり?!うわあぁ恥ずかしい!埋まりたい、どこかに!


「あっ、あのすいません!なんか、えっと…あの…」


「なんで謝るの?」


「えっ、いや…藤咲くんの気分を害してしまったかなって…」


「…別に、平気だけど」


「あ、そうですか…。」


てっきりその事で文句でもつけられるのかと思ったからホッとした。あれ?でもじゃあ今のこの状況って一体…


「えーっと…」


「…あのさ」


「あっ、はい!」


な、なんだ、今度こそなにか怒られるのか…?!


そう思うほどに藤咲くんはすごい剣幕だ


しばらく黙っていると覚悟を決めたかのように藤咲くんがキッとこちらをみる


「今日!!」


「はい!?」


「…今日、帰り…一人?」


「え、はい。大抵一人ですが」


それが何か、と聞こうとすると


「放課後玄関で待ってて。…それじゃあ、それだけだから」


「えっ」


本当にそれだけ言うと私の腕を離してさっさと本来の目的なのだろうこのクラスの男子生徒の元へ行ってしまった。




帰り、玄関……。




「…〜〜〜っっ!!?」


そして要約頭が回った私は全力で顔が真っ赤になりながらりんちゃんを探しに教室を出た




どうもこの度は藤咲くんと彼女(仮)に足を運んでいただきありがとうございます!

文章力皆無ですがこの2人を見守ってくださるととても嬉しいです!

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