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ちょっと前回切るところを失敗して

今回短いです(´・ω・`)

「おはよう、イリア」

 なんて悪い目覚めなのだろう。

 朝から彼の笑顔と対面した。

「お、はよう…」

「俺これから出かけるから」

「あ、うん」

「絶対に外に出ちゃダメだよ?」

「え…」

 彼はぽんぽんと私の頭を撫でた。

「帰ってきてからいっぱい甘えさせてあげるから、いい子で待っててね?」

「ど、どうして?」

「ん? 何が?」

「どうして、外に出ちゃいけないの?」

 私の問いかけを聞くや否や、彼の表情は一気に冷めたものへと変わっていった。

「どうして外に出たいの? 俺以外に誰か会いたい人でもいるの? それともどこか行きたい場所でもあるの? 言ってごらん、怒らないから」

 もう怒ってるじゃない。そんなことは決して言えなくて、私は力なく首を横に振った。

「なんだ、てっきりいるのかと思った。会いたい人が」

 わざと言葉を強めてる。遠まわしに私を責めている。自分の思い通りにならない私に苛立ってるんだ。

「あ、でも会いたい人がいるなんて言われても、絶対に嫌だからね。言っても無駄だよ?その代わり、どこか行きたい場所があったら教えて? 連れてってあげるから」

 デートだからね、なんて言う彼は、いつもの無感情とは一変して、とても嬉しそうな表情をする。

「それじゃあ行ってくるから。朝ごはんテーブルにあるから食べるんだよ?」

 子供に言い聞かせるように言う彼におずおずと頷くと、彼はにっこりと笑って部屋を出ていった。同時に、ふっと身体中の力が抜けていく。怖かった…。

 もう一度寝てしまいたいと思いつつ、朝ごはんを食べておかないと彼に怒られてしまう気がして、私は憂鬱な気分のまま着替えを始めた。

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