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*交錯する糸
「はっきり言おう、あのウイルスは……」
「国が秘密裏に造らせていたものだろう」
「!? 知っていたのか!?」
彼が口の端をつり上げて応えると2人はビクリと体を強ばらせ一歩、後ずさりした。
「FBIが出てくれば大体はね」
これだけの符号でそこまでたどり着いた青年にメイソンは感心した。
「では私からも一つ」
右手の人差し指を立てる。
「あの子の中にあるウイルス。10日は安心とみて良い」
「!」
「知っているならさっさと我々に……」
驚くメイソンをよそに、トーマスがベリルに詰め寄った。
「あの子を狙っている者がいる」
「なんだって!?」
思いも寄らない言葉に、メイソンは声を張り上げた。
「会社側からは『謝ってウルイスを打った少年が逃げ出した』とでも聞いたかね?」
全てを見透かすように静かに問いかけたあと、付け加える。
「先ほど中東の人間とおぼしき男たちに狙われたよ」





