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第4話:元担任からの手紙

封筒はボロい茶封筒で、どう見ても一回以上使っていることが分かった。その封筒の中には、手紙らしき一枚のコピー用紙が入っている。なぜコピー用紙に書いてあるのか理解できなかったのだが、なるほど、先生が慣れないパソコンを使って書いたらしい。その紙の一番上には大きく「同窓会の知らせ」とあった。卒業してからもう14年もたつのかと思うと、なんだか周りが懐かしい漢字の雰囲気になっていったような気がした。同窓会の日時は・・来週の日曜日か。結構思っていたより早かった。しかも今日が木曜だから・・金土・・・あと3日か〜。会場は教室。教室でやったら授業できないんじゃ・・そう思ったが、よくよく考えたら、1年は学習キャンプ、2年は野外活動、3年は修学旅行でこの時期は誰もいないんだったな・・・。

手紙の最後には元担任からのプロ野球選手みたいな立派で売れるサインではない直筆メッセージが書かれていた。その時、頭の中で元担任はハゲてないかな〜と想像してしまい、勝手にぷぷっと笑ってしまった。順調にメッセージを読み進めていくと、「元担任クイズ」というのがあって、「このクイズの答えは来たら教えます。」とかなんとか書いてあって、「そんなにこの同窓会は重要な物なのかよ」と勝手にツッコんで見たが、次の文章を見てハッとした気持ちになった。「この学校は今年度を持ちまして廃校になることが決まりました。最後の思い出にぜひ同窓会に来てください。」と書いてあった。もうあの古臭い校舎を見ることは出来なくなるのか・・・と未練たらたらに思うと、さっきまですっかり忘れていた仕事のことを思い出し、ふ〜っと一息ついて新聞と封筒を玄関に置いた。時計はもう7:10を指していて、目標の会社一番乗りはならなかったが、特にこれといって損はないので、いつもの電車に乗るために駅へ向かった。

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