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ボクの初恋のひと 出会いそして最初の失恋  作者: 明けの明星


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23/28

冬~新しい年

年が明けて新年になった。

ボクの家では静かに新しい年を迎えていた。

おばあちゃんが死んだばかりなので「喪中」というのだそうだ。


元旦、この日はパパもママもお仕事はお休み。

まいかの塾もボクの学堂クラブももちろんお休みだ。


大晦日に夜更かししたから、朝だいぶ遅くなってから目が覚めた。

今年はおせち料理もお雑煮もない。

いつもの食卓だった。


明けましておめでとうの挨拶もしなかったけど、

パパが新しい年、今年もみんな元気に過ごそう、みたいなことを言った。

そして、お年玉をくれた。


「今年はもらえないかと思ってた」

まいかはあからさまに喜んだ。

もちろん、ボクだって嬉しい。


そして、これも、とパパが小さなポチ袋をまいかとボクに渡した。

それはおばあちゃんからのお年玉だった。


「おばあちゃんから預かっていたの。もし自分で渡せなかったら二人にあげてほしいって」

おばあちゃんがいつそのお年玉を預けたのかはわからないけど、

もしかしたら、お正月にはもう死んでいると思っていたのかもしれない。


ポチ袋に書かれた

「けいたくんへ おばあちゃん」

という文字が心にしみた。


中身はいつもくれる金額だった。

もうこの世にいない人からお金をもらう、なんだか不思議な気分だった。

このお金、なにか特別なことに使おう、そう決めていた。


「冬休みが終わったらもう3学期、早いわね」

とママが言う。

3学期の次は新しい学年になる。

そして6年生は卒業して中学生になる。

あすかと同じ学校にいられなくなるんだ。


今まで1年間ってとても長いと思っていたけど、

春から今まで、あっという間だった、そんな気分になるのは初めてだった。


食卓での話題がいつのまにか、まいかの塾のことになっていた。

「中学受験、するっことでいいのよね」

とママが念を押している。


中学受験の塾では新学期が2月から始まるのだそうだ。

だからこの2月にはまいかは4年生のクラスに行くことになる。

4年生からは本格的に受験を見据えたカリキュラムになるのだ。


「まいか、中学ってどんなところに行くの?」

中学校の学校案内をみたことがあるから、

まいかがどんな学校にいきたいのか興味があった。


「そうねえ、制服がかわいくて、校舎が綺麗な学校」

そんなもんなんだ。


「でも中学で受験しておけば、6年間同じ学校で過ごせるし高校受験しなくて済むしね」

前に聞いたことのある中間一貫校のことだ。


今の私立中学は一貫校が普通でそのまま高校まで行ける。

6年間、過ごせるのだ。


ということは、あすかが6年生、ん、高校3年生のときにボクが中学1年生として

同じ学校に行ける可能性があるってことだ。


「ボクも塾に行って中学受験がしたい」

そういってみた。

「そうか、けいたはパパの通った学校にはいれるといいな」

パパはうれしそうだった。


パパはボクが自分から受験したい、というのを待っいたらしい。

いや、ボクはただあすかと同じ学校に行きたい、

それだけなんだけど。


そんなことはもちろん言えないから、

「うん、パパと同じ学校に行きたい」

とまるで優等生のように言っておいた。


元旦の夜、だいぶ遅い時間だったけど、

家族で買い物をしに駅前までやってきた。


あすかが通っている塾が見えた。

そのビルの窓にはまだ明かりがついていた。


この中にあすかがいるのかな、

ふとそう思った。


冬休みが終わり、3学期が始まった。

毎朝よく見かけていた、

あすかが班長だったはずの登校班の先頭には別の子がいた。

そのころ、インフルエンザやいろんなウイルス性の病気が流行り始めていた。


受験する6年生のほとんどが、学校にはきていない、

と風のうわさで聞いた。

学校であすかの姿をみることはなかった。





日本では受験シーズンが冬なので体調には気を使いますね。

この物語もいよいよ大詰めです。

応援していただけると感激します。

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