秋~冬になる少し前
遠足が終わると、2学期はもう大きな行事は何もなかった。
街の中は「ハロウィン」仕様でデコレーションされていた。
そんなころ、おばあちゃんがやっと病院から家に戻ってきた。
でも、前はママが仕事で遅くなる日やちょっとしたとき、
すぐにおばあちゃんの家に行っていたのに、
それはしてはいけないと言われた。
「おばあちゃん、退院したばかりでけいたの相手は大変だから」
なのだそうだ。
ボクはおばあちゃんの家に行ってもいい子にしているのに。
そんなある日、ママからおばちゃんの家までお使いに行ってほしいと言われた。
おかずの入った容器をいくつか渡されて、それを届けるようにと。
おばあちゃんの家に着くと、おばあちゃんはいつもと同じ笑顔で出迎えてくれた。
おかずを渡すと、テーブルに向かい合って座って、
おばあちゃんが出してくれたお菓子を食べながらいろいろ話した。
ボクは学校のことをいろいろ話した。
この前の遠足で池に落ちたことなんかを。
クラスの子のことも話した。
最近では何人かの仲の良い友達ができて、放課後遊ぶのが楽しい。
それから、1年生をよくお世話してくれるのは6年生だということも。
ボクたちが困っていていたりすると、どこからかやってきて助けてくれるんだと。
お世話してくれる6年生と言ったけど、完全にあすかのことを話していた。
「けいた、誰か好きな子とかはできたの?」
おばあちゃんが目をきらっとさせながら聞いた。
「クラスの女の子とか、上級生とかで」
え、好きな女の子?
今までそういうことを考えたことがなかった。
クラスの中でも、○○さんは誰かのことが好きだ、とか
女子はよく話ている。
男子だって、〇子ちゃんはかわいいから好きだ
とか言ってるやつもいる。
ボクだって、一緒に遊んだり話したりすると楽しい子、
そういう子たちは大好きだけど、
好きな子、といわれると少し違う気がする。
「クラスの子とかおっきいさんとかの女の子とは仲良しだよ」
そうあいまいに答えた。
そしてボクは、あすかのことを考えた。
あすかがボクのことを気にかけてくれると嬉しい。
話していると楽しい、
でもそれって好きってことなんだろうか。
「おばあちゃん、好きな子ってどんな気持ちになるものなのかな」
と聞いてみた。
おばあちゃんは、ふふと笑いながら、
「けいたが会えたらうれしいと思う人や、なにかこの人の為にやってあげたい。
という気持ちになる人、そんな人がいたら好きってことなんじゃない」
あすかだ、これにはあすかのことが当てはまる。
ボクはあすかが好きなんだ。
おばあちゃんの好きな子講座のおかげで、
ボクはあすかのことが好きなんだた気付いた。
おばあちゃんの家を出て、家路に着くと、
道路沿いの街路樹の葉っぱがすっかり色づいていて、歩道には落ち葉が
舞っていた。
小学生低学年の好きな子ってこんな感じだったと思いながら
書いてみました。区切りの関係で今日はすこし文字数少な目です。
読んでいただけると嬉しいです。




