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この肩をさするとき

作者: 七瀬渚


 他でもない私自身で

 この肩をさするとき


 それは弱さを隠せないとき

 自己嫌悪に陥るとき

 心もとなく 寂しいとき

 誰にも頼れないとき



 人と比べて一喜一憂し

 目の前のことに感謝できない弱さも


 捻くれた考えに支配されては

 自分を責める悪循環も


 簡単には手に入らないと

 知っていながら欲しがる気持ちも


 余計なプライドのせいで

 諦めることさえ出来ないもどかしさも



 全部全部 わかっているよと

 熱を持った両手で言い聞かす

 この肩をさするだけ

 ただそれしか出来ないけれど


 多少あたたかくなったなら

 前を向く気になれるんだろう

 大丈夫だから

 わかっているから

 自分の味方になりきれない

 そんな私にも出来るのがこれだった


 この肩をさするとき

 私は心で泣いている

 弱さのあかし でも生きているあかし

 束の間の休息くらい

 ありのままの自分であれ


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― 新着の感想 ―
[良い点] 自分自身で肩をさする。隠せない弱さがある中で、誰にも頼れないから、あるいは他人にはそれを見せたくない気持ちも。そして自分を一番分かっているのは自分自身で、でも完全な味方にはなりきれなくて。…
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