第14話Part.7~待ってても来ないなんてブーメランですね~
取り仕切るとはいっても今回のペイツはそう格式ばったものではないし、皆が思い思いに過ごすパーティーなので最初ちょっとした挨拶をする程度で開始を宣言された。
今通されている部屋は主に食事をするための部屋。そしてその部屋から繋がった部屋がダンスをする部屋だ。まあ俺からすればどっちでもよかったのだが、ペティに聞いてみると一緒にダンスをしたいと言うのでそちらの部屋に向かうことにした。
ルークとリータの2人もダンスの部屋へ。そしてダニーとマーヤは当然この部屋に残る。やはりブレないダニー。俺とルークはやっぱりなと笑いながらお互いのパートナーを連れてダンスの部屋へ行った。
ダンスの部屋では音楽家たちが優雅な音楽を奏でていた。これに合わせてダンスを踊る。今の楽曲はあまり身体をくっつけずに踊るタイプのダンスのものだ。低学年の頃から授業で行われてきていたもの。
俺とペティも最早慣れたものでしっかりとステップを踏んで行っていった。ペティとしっかりと一緒に踊ったのは初めてだったが中々息が合っているのではないかと思った。
次は身体の接触があるタイプのダンスの曲が奏でられる。手を握って逆の手はお互いの腰に手を回して比較的スローなテンポで踊るもの。接触はあるもののそんなに激しいものでもない。上級生になった辺りからこの辺りも授業で習ってきていてリール・ア・リーフ初等学校の生徒なら皆が知っているダンスだ。
ペティのドレスの裾などを踏んだりしないように気をつけながら踊っていく。こちらも中々合っている気がする。お互い別の方向を向いているのでペティの表情は伺い知れなかったが、俺はそれなりに手ごたえを持って踊れたと思う。
いくつかの曲で踊ってみた後、少し休憩することにした。ペティは同じくペイツに来ていた女友達と歓談し始めた。パートナーと言っても常に一緒に居なければならないと言う訳でもなく、男子同士・女子同士で集まって歓談しているグループはちらほらある。
俺はウェイターが運んでいるグラスに入ったジュースを貰って飲み干す。踊って少し喉が渇いていたからだ。
その時ふとペティも喉が渇いているだろうかと思った。彼女の居る方向を見てみる。歓談しているペティを見て(あの場に入ると迷惑かな?)とか(そんなに喉は渇いてないかな。)とか(喉渇いたら自分でウェイターから貰うか……。)とか色々考えて結局何もしない。
マナーでそうするべきとされている事とか、追い詰められて天秤にかけてそうするべきと判断した時なら行動を起こせる。でも特に何もしなくても大丈夫という時は結局行動を起こさない。そう言うところは嫌いだし直したいとも思っているが、結局42年そのままだ。
「ファンデン君。」
後ろから不意に声を掛けられた。俺は振り返ってみるとアメリアが居た。だが彼女が声を掛けたわけでは無い。声は男子のものだった。声を掛けたのは隣に居る、おそらくアメリアのパートナー、ラーク・ヴァレンスだった。




