第8話Part.5~ペティは人の為に俺は俺の為~
「楽しんでいただけていますか?」
「あぁ。良い料理、良い音楽。様々な心遣いで楽しませてもらってるよ。面白いものも見れたし。」
ふと隣のペティから話しかけられた。俺は特に嘘をつく部分も無いので素直に答える。そしてダニーの方向を見つつ、あの大きなワービはとても楽しめたと目で言った。それを聞いたペティは顔を赤らめながら少し照れた様子だった。
「実はパーティーを主催するのは初めてで、始まるまでずっと不安で。」
ペティは自身が主催してパーティーを開くのは初めてだったらしい。彼女の挨拶を見ても聞いても全くそんな風には思わなかったが、彼女は彼女でかなり不安だったようで思わず隣に座っている俺に聞いてしまったようだ。
「分かるよ。俺もそうだったから。」
俺はペティに同意した。俺も少し前に自分の10歳の誕生日会を主催させられたことがあった。ロートリース家と近しい貴族たちを呼んで開催されたものだった。
料理や余興、部屋の装飾など様々な手配をさせられて、正直面倒でとんだ誕生日プレゼントになったなとげんなりしたほどだ。
そして一応ちゃんと儀礼に則ったものだったし挨拶も一字一句しっかりと覚えたが不安は尽きなかった。
自分にもそれなりのメンツというものはある。昔からそうだったが、他人から侮られるということが大嫌いだった。それ故にうまくやろうとし過ぎて失敗して自己嫌悪に陥ることがよくあった。
俺はペティには不安が分かるとは言ったが、彼女はあくまで人の為だと思う。でも俺は自分の為。心持ちに関しては全く違うものだった。
「本当ですか?」
ペティの顔がパァッと明るくなる。緊張仲間が見つかったからだろうか。さすがに周囲には聞こえないように小声で色々不安だったところの話をしてきた。大体は似たような部分だったが、俺の全く思いもつかない部分のこともペティは行っていたようで、「そんなところまで気を?すごいなあ。」と素直にそう思った。
さっき不安と闘いながらもしっかり堂々とした挨拶をした大人びた少女の姿だったが、今こうしてニコニコとしながら話すペティは年相応の女の子だった。
クラスメイトとなって半年ほど経って、しっかりと話してみるのは初めてだが、非常にお話ししやすい女の子だと思った。
ペティの髪は少し白みがかった綺麗な金色で背中の方まで伸びたストレートヘアー。目鼻立ちが整った美人系の顔立ちでぱっちりとした大きな目にエメラルドグリーンの瞳をしている。
ペティはこのように美人なのだがどことなくかわいらしい雰囲気をも醸し出していて不思議な魅力を持っている女の子だった。
そしてこれは俺のただの推察でしかないが、良いものを食べているからか発育の良い子で背も高め。
後は少なくとも俺たちの学校の同学年の中で胸が1番大きい。詳しいサイズは知らないし当然聞くわけがないが、ふと彼女を見た時に(うっそだろぉ……?)と本気で驚いたほどに圧倒的だった。
コース料理は最終盤となった。




