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そろそろかんせい!


やぁ久しぶり。上野大希(うえのたいき)でございます。皆さん話の流れ覚えてます??ほぼ忘れてますよね〜。ほらほら今からたこ焼きパーティーするんですよ。俺と稚那が勝手に過去回想しだすもんだから…全く。

時を戻して、、、

意外にも稚那の見事な包丁捌きでたこ焼きの素が完成した。


「おーこれがたこやき、なのか??とても美味そうには思えないのだが…」


「これは素なのよ稚那ちゃん。今からこの素をあの人間にぶっかけるの。そうしたらたこ焼きの完成よ」


「俺にかけてどうすんの!自分でかかっとけよ。タコ殴りにするぞ」


「たこ焼きだからタコ殴りって、、、少しも面白くないわ」


「うっせー!、、、って稚那!頭から被ろうとするなぁぁあ!!」


ふと稚那に目をやると頭からたこ焼きの素を被ろうとしていた。注意するもなにを言われているかわかっていないようだ。それも仕方ない。そもそもたこ焼きの作り方を知らない上に相変わらずらみが冗談ばかり言うものだから。


「なら、どうすると言うのだ?大希は作れるのか??」


「当たり前だろ?その素はこの俺が飲み干す事によってたこ焼きを精製するんだよ」


「大希くん?その冗談はないぞ」


「人間にしては面白くないボケだな。我をバカにしておるのか」


「なんで俺だけ…」


こいつら酷くないか?らみはいつも通りとして稚那までもがらみの流れに乗ってくるとは。本当の作り方を知らないのならちょっとくらいは信じてくれても…


「っておい。なんで稚那がその素を持って俺に迫ってくるんだ?」


「決まっておるだろ。早く口を開けろ。たこ焼きを作るのだ」


あ、やっぱり信じてたのね〜…


「嘘だってお前も言ってただろうが!信じてんのか信じていないのかどっちなんだよ」


「もちろん信じておるのだぞ?」


「お、おう。ありがとう」


この稚那の純粋な眼差しが眩しい。護りたいこの眼差し。しかしその純粋さは恐ろしい。


「では、、、」


「なにを…んがっ!」


稚那は俺の口を片手でかっぴらき、たこ焼きの素を流し込もうとする。


「いや、はからとひっへそれほ(だからと言ってそれを)、、、ん゛ぐっ!!??」


「どうだ?早く精製せよ」


稚那は俺の口から素を入れた容器を離した。そして俺は口に入ったたこ焼きの素をゆっくりと飲み干した。


「がほっ!げほっ、、、んー冷たくてどろっとしてるけれどほんのり旨味〜!不味すぎないのが腹立つ…」


たこ焼きの素はだしの素や醤油やみりんやなんやらを使っているからかまずい事はなかった。


「感想を求めておらんのだ大希よ。たこ焼きを早く精製せよと言っているのだ」


「稚那っち。おそらく大希は面白くたこ焼きを出してくれるわ」


「ちょっとらみさんやめてもらえます?!それに俺はたこ焼き機じゃねぇって!!」


えーつまんないの。的な目で見てくるらみと稚那を掻い潜りたこ焼き機の電源を入れ、油を塗っていく。


「ほう、これで作るのだな?」


「じゃあなんのためにたこ焼き機を出してると思うんだ…」


「うーむ、、、見映えかのぉ」


「見映えってなんだ。てか、映えねぇよ!」


パシャ!


「らみ、何撮ってんだ」


「映えると聞いて」


「…」


そんな無言で撮るらみに少しの恐怖を感じながらもたこ焼きの素を遂にたこ焼き機に流し込み始める。


「たこ焼きの素をここに流し込んで焼いていってくるくる竹串で丸くしていったら完成だ」


「ほう、このたこやききというやつでさっきの素が焼けると言うわけか。やはりこの世界の魔法は不思議なものばかりなのだな…」


「魔法じゃなくて化学だな」


「かがく??」


「稚那っち。化学は学校に行けば一緒に学べるわ」


「なるほど。つまりは魔法も極める事が出来るようなものだな!」


「それはちょっと違うと思うが…」


そう言えばこのアホ馬鹿王女も明日から学校に通うんだよなぁ。それにしてもこのままのコイツを学校に通わせたらどうなる?


「このままじゃダメだ…」


「うぬ?」


「??」


絶対に初日で怪しまれる。なんとか初日だけでも対策をしなくては…!


「よし、今日は稚那の入学祝い及びアホ馬鹿王女の改革会だ!!」

読んでくださりありがとうございます!

次回もお楽しみください(╹◡╹)

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