第1話 勇者になったよ
初めましての方、よかったら見てね。
初めましてじゃない人も見て!!!
「ライ・スヒィア、貴殿には勇者として魔王を倒してほしい」
「……王様、すいませんが、僕にそんな力ないと思うんですが?ただの村人ですよ?」
「いや、私には分かる。貴殿から溢れ出る戦いの神のオーラ……」
「いやいや、そんなの無いですって!」
「では、この剣を引き抜けたら私が正しいことになる。もし抜けなかったら500万ゼニをやろう。わざと力を抜いてやっても無駄だぞ?」
「……わかりました」
ポロッ
「あ、あの?触る前に取れたんですが……いや、今の勝手に取れましたよね!?機械的なアレ使ってますよね!?」
「こ、これは!触らずとも剣を抜くとは!」
「えええ!?ああ、もう嫌だああああ!」
そんなわけで、勇者になりました。
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「ただいま」
「おかえり。ご飯まだ出来てないから先お風呂はいってくれる?」
「母さん、話があるんだ」
「なに?」
「僕、勇者になった」
「……まぁ、そうよね。勇者の息子だし」
「え?」
「私と父さんね、昔勇者やってたのよ」
「なんなのこの親。意味わかんない……」
「あなたが勇者になるのは既に決まっていたのよ……!」
「でもさぁ?そんな力ないと思うんだけど?」
「きっと、多分、旅をしていくうちに力つくと思うわ」
「不確定すぎるだろ!?」
トントントン!
「勇者殿、出発のお時間です!」
「早い!早すぎますよ!飯食うので待っててください!」
めっちゃ急いで食べた。
それはもう1秒に2口食べるくらいの速さでよ?
早食いで世界トップいけそうだわ。
「お待たせしました。馬車はどこに?」
「いえ、歩いてもらいます」
「は?」
「こちらで少しばかりのお金と先程抜いた武器を用意しましたのでどうぞ」
《50000ゼニーと聖剣エクスヘリバーを手に入れた!》
エクスヘリバー!?なんだよそれ……
《エクスヘリバー》
初代魔王を殺す時に使われた聖剣。
魔王の血と勇者の血が染み着いており、聖なる力と邪の力が合わさりどんなものでも絶対に切れる。
「何このチート武器。怖っ」
「では、いってらっしゃいませ」
「いや僕一人かよ!?」
【勇者の旅が始まった!プロローグ~完~】