女性の沸点ってわからないよね
「おっ、おかえり〜」
家に帰るとクソ天使ことメタトロンが寛いでいた。おい、なに人の家のソファで優雅に座ってやがる。
…て俺こいつに養われてたわ。くそ、何も言い返せない。
「前から思ってたけど君、僕のことクソ天使とか思ってるでしょ?」
すごい、良くわかったな。
「だって顔に出てるよ」
「そうか。今後は気をつける」
嘘じゃないさ。これからは顔に出ないように思うことにしよう。
とりあえず、俺も向かい側のソファに座ることにした。それに合わせてサラがキッチンからお茶を持って来てくれた。さすがだ、気がきく。
と思ったが、置くときドンっとあからさまにおきやがった…。嫌がらせか、てめぇ。
いい加減ひとこと言ってやろかとサラの方を見ると、そこには鬼がいた。
こわっ!なにその憎々しげな顔…。あとドス黒いオーラ出すのやめてっ‼︎
結局サラにはなにも言わず、数秒間睨まれ続けただけだった。そのままサラはキッチンへ戻っていく。
え、ヘタレ?いや、あれになにか言い返せる方がすげぇよ。
「えっ、なにあれ?何でまた怒ってるの?」
「さぁ?まだ君がだらしなかったことに怒ってるんじゃない?」
サラに聞こえないように聞いたが、こいつにもわからないらしい。つかえんな。
「彼女、あんまり怒らせない方がいいよ〜。僕だって怖いんだから」
「いや自分の部下だろ。人ごとみたいに言わないで」
「そうは言っても今回は君が悪いでしょ。浮浪者みたいだった、て言ってたよ?」
そこまでか。てか浮浪者は酷くないか?確かに髭とか髪とか、だんだん切りにいくのがめんどくさくなってはいたけどさ。
「それに部屋はゴミとかが散らかりすぎてて汚いし、臭いは下水並みに酷い臭いがしたとか」
「おい、それは言い過ぎだろ」
さすがに失礼じゃないか?
「もっと言ってたよ?」
…もういい、俺が悪いわ。これ以上は聞きたくない。
「…で本題は何だ」
無理やり話題を変えたが、クソ天使も察してくれたのか合わせてくれた。
「そうだった。あれ、サラ持って来てよ」
はい、と返事をしサラは手にあるものを持ってきた。
…えっ?それって…。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
本日はもう一話投稿する予定です。