表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お調子者には天罰をっ!  作者: 蒼空 玲
プロローグ
1/11

帰郷

あけましておめでとうございます。


「いやぁ。お疲れ、お疲れ!」


目の前には見知った顔のおっさんが、ソファーで大層くつろぎながら俺に向かって話しかけてきていた。

こいつがいるってことは…つまり、俺は死んだのか。


「あんたがいるってことは、俺は死んだんだな」

「ん?あぁ、そうさ。ギリギリだったけど、なんとか浄化転生可能期間まで生きてくれたよ。ホント、お疲れさん」


人の死を喜びやがって…。グラサンスーツでオールバックなんて格好してるから、そんなこと言ってるとどっかのマフィアみたいだぞ?


「しっかし、君も短命な人生を送るねぇ。今回の死亡年齢は、確か47だっけ?」

「一度目は誰のせいだ?誰の?」


お前のせいだろうが。


「…悪かったって。だから魂の浄化無しで転生させてあげたんじゃないか?」

「それがお前らの仕事なんだろ?人を凡ミスで殺しやがって」


最初はさ、ただの事故で死んだんだ、て思ったら悲しかったけど不運だったって理解はできたんだよ。けどさ、初めてこいつに会って話した時に教えてくれやがったけど俺が死んだ事故、こいつらのミスで起きたんだと。

つまり間接的とはいえ、こいつらに俺は殺されたんだよ。納得できるか。


「17だぞ?まだ大人になってなかったっての!」


確か因果の調律で失敗したとか何とかだったと思う。初めて会ったときに、そう言われて土下座されたがそのときは俺もよくわかってなかったら、許してしまった。

今思えばふざけんなって話だよ。


その後俺はそのお詫びとして、浄化無し、つまりは記憶とか経験は残ったままで異世界に転生することになった。

えっ、テンプレかよって?確かに当時は本当にこんなこともあるんだなぁ、て思ったけどね。


「で何のようだ?わざわざまた呼び出して」


俺、無事人生を全うしたってことでしょ?前もこんな生活感のあまりない部屋で会ったけど、何でまた同じようなとこに?


「いやね、こちらの事情で迷惑をかけちゃったし。しかもしっかりと人生を全うしてもらったわけだから、最後にもう少しお詫びをしようと思ってね?」

「…というと?」

「うん。ここでね、もう自由にのんびりと好きに生活していいよ」


うん良くわからない。もっとちゃんと説明せい。


「ちゃんと?うーん、そうだなぁ。ゲームでいうクリア後みたいな?それに飽きたら浄化転生してもらう感じだね。死ぬまでにやり残したこといっぱいあるでしょ?」


あぁ、なるほど。エンディング後のDLCやサブイベ回収みたいだと思っておけばいいか。

うん、それなら心は決まっている。さて答えるならお早めに、即答しましょう。せーの、


「断る」



最後まで読んでいただきありがとうございます。

初投稿です。手探りながらも頑張って生きたいと思いますのでよろしくお願います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ