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「くそばばぁども、ちょっとそこに座れ!」
「ねぇ、どんな教育すればあんな風に育つのよ?」
「知らないわよ。反抗期でしょ?」
「そういえば、くそとばばぁどっちがいいかってよく聞かれるよね?」
「あるある。まぁ、結論からすれば、」
「「「「「どっちもムカつく。」」」」」
女子会を我が家で開くと聞いて、この機会に言いたいことをいってやろうと思ったものの、やはり母親ふくめ女5人に俺1人は厳しい。ちなみに、妹や友人たちは外にいる。俺の顔をみて、この場にいるのを拒否した。若干妹は哀れな目をしていたが気のせいだろう。
「それより、俺をシスコンって言うな。特に子供のまえでつかうな。」
「え、事実だし。」
「ちゃんと現実みよーよー。」
「まぁ、異常ってほどではないけど、シスコンね。彼氏できたらどうするの?」
「「ぶっ潰す。」」
「母親も参戦ってか!」
「うわぁ、妹ちゃん大変だぁ。」
そんなこと言いながら、ゲラゲラ笑う。よくこいつらに、旦那ができたな。
「ねぇねぇ、それよりやっちゃったでしょ?」
「あ?!」
「ほんと柄悪いね。親しっかりしなよ。」
「前世のせいでしょ?娘はちゃんと育ってる。」
「それより、何をやっちゃったって言うんだよ!!」
「え?ほら、ちまたで話題のアイスクリン。」
「あー、あれねぇ。ちょっと味が雑よね。」
「食べたの?あたしまだ食べてないよー!」
「この世界では珍しく試食やってたのよ。」
「「「「へー。試食ねー。」」」」
こっちを見るな、ばばぁども。
「ああ!そうだよ!俺がアドバイスしたんだよ!」
「え?異世界来たなら、知識チートってやつ?」
「まじ?で、何故にアイスクリン?」
「知らないの?あそこの店のこ、めっちゃかわいんだよー。」
「「「「惚れたか。」」」」
だから、こっちを見るな、ばばぁ!
「ねぇ、で??で???」
「で?って何だよ。」
「発展したのかってきいてんのよ!」
「あ、待って。息子の恋愛事情聞きたくない。」
「ん?嫉妬しちゃうの?」
「いや、逆に興味がない。まじでない。」
「「「「残念だね。」」」」
ちょっと傷ついた気がするけど、気のせいだろう。
「母親おいといて、どーなの?」
「別にそんなつもりじゃなかったから。」
「「「「「フラれたのね。」」」」」
「哀れんだ目で見るな!」
「でも、次もお願いって言われたでしょ?」
「なんでそれを?!」
「結構有名よ?あの娘。いるのね、地でヒロイン属性。」
「ん?庶民枠はこのゲームなかったよねぇ?」
「だからの、地でヒロインよ。八百屋の息子もやられて、かなり値引きしてあげてるらしいわ!」
「なにそれ?お得すぎない?!」
話は進むが、俺は頭がついてかない。もしかして、ハニートラップ的な?マジで引っ掛かったの?
「普段、大人ぶってるからそうなるのよ。」
「転生したっていったって、まだ子供よ?」
「ゲーム内容、世界観知ってるからって現実舐めてんでしょ?」
「「「「「調子乗んなよ?クソガキ。」」」」」
そのあと、ボロボロに言われた。これでもかって心を踏みつけられた。父さん、なんでこんな人と結婚したの?
そして、妹にそっと出された水がすごく美味しく感じた。うん、シスコンでいいや、俺。