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その他9…なくなった財布

・なくなった財布

 私が派遣のバイトを終えて、西船橋にバスで帰着した際のこと。私は安価な食料と飲み物を求めて、近くにある安売りショップへ入りました。

 コーンの缶詰やペットボトルの飲料などを買い、レジで精算。尻のポケットから財布を取り出し、支払いを終えました。私は再び財布を元の位置に戻すと、レジ手前の台でビニール袋に買ったものを詰め込みました。意気揚々と店を出る時、背後から男の声で「気持ち悪い」との嘲笑が聞こえてきます。私はまた集団ストーカーのつきまといかと、無視して歩道に出ました。

 仕事終わりだし、発泡酒でも飲むか……。私はすぐ近くのコンビニへと横断歩道を渡りながら、財布に手を伸ばしました。が……

 ない! 財布がない!

 安売りショップで落とした以外に考えられません。私はすぐさま来た道を急いで逆戻りしました。一応歩道に転がってないか確かめながら、私は店内に入り、レジ手前の台に急いで目を向けます。しかし、私の財布は転がってはいませんでした。

 レジで精算してから、ここまで3分とかかっていません。先ほどの「気持ち悪い」との声は、私が財布を落としたことに気づかず外へ出たことに対しての、集団ストーカーの嘲りだったのです。恐らく声の主は私の落とした財布を何食わぬ顔して拾い、立ち去ったのでしょう。私にはそれ以外考えられませんでした。

 とはいえ、善意の人が拾って店、もしくは警察に届け出た、という可能性も、極々微量ですが存在します。私は一応店の方に相談しましたが、誰も届け出ていないと言われました。帰宅するための電車代を手にするため、無理を承知で買った商品を返却、1000円程度を戻してもらいました(その節はご迷惑をおかけしました)。

 そして私はその足で西船橋の交番に直行。一縷の望みを抱いて財布の落し物について話しましたが、やはり届け出はないといいます。

 結局私は電車で千葉市に戻ると、大家に状況を説明。鍵を借りて、自分の部屋に戻りました。後の事はやや大変でしたが、どうにか立て直しました。

 なくなった財布。ほぼ100パーセント集団ストーカーが持ち去ったと考えられ、私は改めて自分の境遇を心底嘆いたのです。

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