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その他6…スーパーサイヤ人おばさん

・スーパーサイヤ人おばさん

 私は遥か昔、予備校生になってから、タバコを吸うようになりました。大学生活4年間でも、その後の半引きこもり生活数年でも、私は『キャスター』を好んで吸いました。

 その後、幕張のアパート(第1の引っ越し先)で自立した毎日を送っている時でも、私はタバコを買っては吸い、マックスコーヒーとのコンビネーションの良さを満喫していたものです。ただタバコは体の臭さを増進していたようで、ちょっとやめなきゃならないな――と思案していました。でも麻薬のようなキャスターの味わいに、中毒者のようになっていた私は禁煙を失敗し続けました。

 さて、私が運輸会社の荷物の仕分け(倉庫業)と、そこからの派遣という形で海外系スーパーマーケットで梱包作業をしていた際。私はある日、後者のために散歩がてら歩いて駅を目指していました。

 ちょうどタバコがなくなったので、私は途中にあるスーパーに入って『キャスター』を購入。外に出て、また歩道を目的地目指して歩き始めます。

 と、その時でした。「死ね」と、これは年配の女性の声で、スーパーの駐車場入口から聞こえてきたのです。

 私が顔を上げて(いつも下を向いて歩いているんです)、そちらの方向を見ますと、自転車にまたがった茶髪の女がこちらを睨んでいました。前カゴには買ったばかりなのでしょう、トイレットペーパーのパックか入っています。

 彼女は私と視線が合いますと、いかにも舌打ちしたげな表情で発進。歩道を先に下っていったのです。私は「また集団ストーカーかよ」とうんざりしながら、遠ざかる自転車を見つめていました……

 それからだいたい半年後から数年後。私は前述の通り、第3の引っ越し先である千葉市の風呂なしアパートで、集団ストーカーに囲まれた毎日を過ごしていました。

 ある日、私が派遣のバイトでJR千葉駅に向かう途中のこと。信号が赤になったので停止していると、背後から怒りをはらんだ女の声で「ニート」とささやかれました。私が振り向くと、あのトイレットペーパーのおばさんが、自転車にまたがったまま私の真後ろで停止していました。間違いなく同一人物です。

 更に奇怪だったのはその髪の色。何と金髪に染めていたのです。まるで『ドラゴンボール』のスーパーサイヤ人でした。彼女は信号が青に変わると私を追い越し、去って行きました。

 どちらの場合も、私への集団ストーキングの最中だったことが読み取れます。しかし何故に金髪に染めたのか……。私には分からないセンスです。

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