表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

おいでよ


よっこらしょ。

やあこんにちわ、今日もあえたね。


こないだ言ったこと考えてくれたかな?

おっと、食事が先か、待ってて今缶詰め開けるから。


それにしても君はいつも傷だらけだね

ちょっとは体を労わろうよ。

大体、常に一人で行動してる君がどうして怪我なんかするのさ?


私も、大概一人だけど、その点上手くやってるよ。

危ない場所には近寄らない。

なるべく他人と関わらない。

だから、怪我なんかしない。


……無口な奴だなぁ、返事位しろよ。

このベランダに君が初めて顔を出したとき

ここは二人の共有スペースにするって決まったけど

礼儀はわきまえてくれないと困るな。


うん、ニャアとはいい返事だ。

それじゃ答えを聞かせてもらえるかな?


こっちの条件はこないだ言ったとおり

缶詰は週2回、お風呂は週一回

首輪はちゃんとつける事


それだけ守ってくれれば

共有スペースを、もう少しだけ広げてあげよう

破格の条件だと思うよ? 乗って損なし。


君は、首輪が嫌いなのかな?

でもほら、君と同じ黒だから似合わないって事は無いはず。


部屋の広さが気になるのかい? 

大丈夫、私の部屋何にも無いから。

君の居場所くらい簡単に作ってあげるよ。


……ねえ、君はさびしくなる時は無い? 

一人で突っ張って生きてて、不意にさ

どうしようもなく不安になる事は無い?


私はあるんだ

不安で、なにもかも辛くて、耐えられなくなることが。

世界から拒絶されてる気がして

心が、くしゃくしゃになってしまうことが。

……っておい、笑うなよ。


だから、どうかな?

ここのフローリングにペタッと肉球をつけてくれれば

それで契約は成立、絶対に私は君を拒絶しないからさ。

だから頼むよ


おいでよ、私の部屋に。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ