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人殺し幼女の未来とは  作者: 夢枕
1章「罪人幼女の行き先とは」
1/4

追放

初めまして、作者の夢枕です。

他のとこでも小説を書いて活動してたり絵を描いて活動してたりする者なのですが、今回初めて小説家になろうで小説を書く為、凄い初心者なんですが、最後まで見てくださると嬉しいです!


アイラン国の王族の一族であった国王のリラベルト…女王のリーシャ…第1王女のミィナ

この3人が星の輝く夜の中、殺害された。


兵が何人かすぐに駆け付けたが、既に3人は死んでいて、そこに立っていたのは1人の幼女である "エルノア・シャマラン" だった。エルノアはまだ幼く、歳もまだ9つだった。エルノアは第2王女であり、第1王女のミィナの姉でもあった。そんな子供が…たった数時間の間に、父である国王と母である女王と妹である王女を殺害した。


何故そんなことが決めつけられるのかと言うと、エルノアは血の着いたナイフ…凶器として使われたと思われるものを持っていたからだ。そしてエルノアの体のあちこちには血のようなものが着いていた。


兵達はすぐに幼女を取り押さえ、エルノアを連れて侯爵に報告しに行った。

侯爵も兵の話を聞いて顔の色を変え、眉を寄せて困ったような顔をした


「国王も女王も王女も死んだというのに、こんな事を国民に隠せるわけが無い…

…なんてことをしてくれたんだ、お前と言う奴は…」

侯爵もエルノアのことは知っていて、エルノアが今より幼い頃何度か遊んだことがある人だった。だがある日突然、侯爵はエルノアに顔を出すことをしなくなった。幼い頃のエルノアはそのことで大泣きしたこともあったそうだが、今のエルノアは何も言わず、ただただ下を見ているだけだ。


「何とか言ったらどうなんだ、エルノア。」

侯爵に呼ばれ、エルノアはゆっくりと顔を上げて、侯爵と目を合わせた


「………わたしが殺しました」

エルノアのその言葉に、エルノアを抑えていた兵が顔を真っ青にした。

侯爵はしばらくの沈黙の間ができると、ため息を着いた


「…そうか、分かった」

侯爵はエルノアにそう言い捨て、エルノアを牢に閉じ込めるよう兵に命じた。



✱ ✱ ✱



兵はエルノアを牢獄の中へ突き飛ばした。だがエルノアはなんの抵抗もしなかった


「そこで大人しくしてろ、すぐにお前への処分も下る。」

兵はそう言うと去っていった。エルノアは冷たい床で横になり、ゆっくりと目をつぶった


そして気が付けば日が昇り初めていて、外はまだ少し暗かった

窓から差し込む光を見て、エルノアは牢の隅へと移動し座り込んだ。


「……わたしじゃ…ないのに…」

そう、この事件の犯人はエルノアではない。

遡ること国王達が殺害される夜______



エルノアは夜中に目が覚め、なんだか不安になり、国王と女王と第1王女が寝ている寝室へと向かった。


「おかあさ────」

エルノアが寝室の扉を開けたのと同時に3人が "全身が黒い誰か" に殺された。

エルノアは目の前で家族が殺されたのを運悪く目撃してしまい、エルノアの中の何かが壊れかけた。


「ぁ……お、かあさ…おとう、さま……み、ぃな……?」

エルノアは掠れた声で殺害された3人を呼んだが返事はなかった。

エルノアのことに気づいた全身が黒い誰かはエルノアに近付いてきてエルノアを壁まで追い込んだ。


「……あ〜、もしかして見ちゃった?」

優しそうな声がエルノアに話しかけてきた。エルノアは目の前で家族が殺され混乱しているせいか声が上手くでない


「ん〜、その感じだと見っちゃったんだね。なら仕方ない…君も……」

全身が黒い誰かはエルノアに鋭いナイフのようなものを突き刺そうとしたが

突然全身が黒い誰かの動きは止まった。


「…もしかして君、エルノア?」

エルノアは自分の名前を呼ばれて思わず体がビクッと少し動いてしまった


「あ〜!なるほどね!じゃあ殺さないであげるよ!」

優しく明るい声でそんなことを言った、だが今のエルノアにはその事に疑問を持つ余裕すらなかった


「…ね、君に頼みがあるんだけどさ、これ持って大人の人に『私が殺しました』って言ってくれない?」

全身が黒い誰かはそう言って血が着いた手でエルノアの体のあちこちを触り、まるで飛び散った血のかのように見えるようにした。そんな中、エルノアは怯えているせいで何も言えずにいた


「あ、ぁ…」


「大丈夫だよ。君は死なないからさ」

何を保証して言ったのかは分からないが全身が黒い誰かはそう言ってエルノアに顔を近づけた。


「ちゃんとやれるよね?」

その眼はドス黒い赤い瞳で鋭い目つきでエルノアを見ていた。エルノアはその眼に恐怖を感じ、体が固まったかのように動かなくなった


「……何も言わないってことはいいって事だね、じゃ!よろしくね〜」

全身が黒い誰かはそう言って窓から外へ飛び降り姿を消した。

そしてその後に兵が都合悪く駆け付けてきて、誤解される事になってしまった



何故あの時あんなタイミングで兵が来たのか、何故家族が殺害されたのか、何故自分だけが生かされたのか、あの全身が黒い人は一体誰なのか…

エルノアは分からないことだらけだった。まだ混乱しているのもあり、エルノアは落ち着くことが出来ずにいた



そして日が経ち、兵が4人ほどエルノアのいる牢へやってきて、扉を開けてすぐにエルノアを押さえつけ、エルノアに手錠を着けた


「着いてこい。お前の処罰が決まった」

兵にそう言われたが、エルノアは何も感じなかったし何も思わなかった

エルノアは兵達に着いて行くと、裁判所に連れてこられ、公爵…伯爵…沢山のお偉いさんが来ていて、その中には侯爵もいた。

エルノアは兵にこの広い空間のど真ん中に連れられ、エルノアがど真ん中に来ると兵が止まれと言い、エルノアはピタリと止まった。


するとエルノアの目の前で高台からエルノアを見下ろしている裁判官が話し始めた。


「…第2王女エルノア、自身がどれだけ重いことをしたか分かるか?」

裁判官の言葉にエルノアは何も答えず、小さく首を縦に振った


「…エルノア。君のせいで国は今混乱に満ちている。君は決して許されないことをした、その自覚はあるか?」

裁判官の言葉にエルノアは何も言わず、下を向いたままぼーっとしていた


「…言い残すことは、何もないのか?」

裁判官の少し優しい言葉にエルノアは顔を上げて裁判官と目を合わせた


「……ありません。」


エルノアの言葉を聞くと、裁判官はため息を着き、カンカンと木槌を鳴らした。


「…第2王女エルノア。国王リラベルト、女王リーシャ、第1王女ミィナ…3名を殺害した事により、お前の事は国外追放とする。今後アイラン国への立ち入りは許さない」

すると裁判官の言葉に反対した者が何人か現れた。

「今すぐ死刑にするべき」と言うものもいれば「私にソイツを寄越せ」と言うものもいた。裁判官はこの場を収めるために2回ほど静粛にと大きな声を上げた。

エルノアはそんな中顔色一つ変えずにぼーっと立っていた。


お偉いさんの中の誰かが「その者を追い出せ!」と言うと、兵はエルノアを再び囲み、エルノアを裁判所から連れ出し、国の門までやって来た。

すると兵はエルノアの手錠を外し、エルノアに少しの食べ物と水を渡した。エルノアは何も思わずそれらを受け取った


「これが俺達の情けだ、侯爵様に感謝しろ」

1人の兵がそう言うと、兵達は去って行った。エルノアは少しの食べ物と水を持って宛もなく歩き出した。



✱ ✱ ✱



エルノアが国外通報されてから4日ほど経ち、兵達からもらった食べ物も水も特区になくなっていた。エルノアの白髪の髪はぼさぼさになっていて、紺色の瞳も虚ろになっていて、視界はほとんど見えない状態だった。服も泥だらけで、とてもだが王族の者とは思えない格好になっていた。


「もぅ…む、り……」

ふらふらと歩き続けていたエルノアは遂に倒れてしまった。

エルノアは自分が死ぬと理解し、今までの思い出などが沢山蘇ってきた。


「(これが走馬灯なのかなぁ……おかあさま、おとうさま、ミィナ…ごめんなさい…)」

エルノアは家族を殺されたあの夜、全身が黒い誰かに言われた通りのことをしなければ良かったと後悔した。だがあの時はエルノアも必死で死にたくないと痛いのは嫌だと体が叫んでいた。エルノアは1度兵に正直言おうか迷ったが、本当のことを言えば今度は自分が殺されるかもしれないと本能的に思い、考えてる間に「わたしが殺した」と言ってしまっていた。


エルノアは後悔しながらゆっくりと目を瞑り、エルノアの意識が途切れそうになったその時、誰かがエルノアの体の上半身を起こし、声が聞こえてきた


「おい、聞こえるか?まだ生きてるなら口を開けろ」

冷たい声だが優しい言葉だった。エルノアは視界がぼやけていて相手の顔はハッキリと見えなかったが、エルノアは無意識に言われた通り口を開けていた

声をかけてきた相手は何か他にも喋っていたが、エルノアの耳は次第に遠くなっていき、そこでエルノアの意識は途絶えた。



如何でしたでしょうか?私的には頑張って書いた方なのですが…良ければ感想を聞かせてくださると嬉しいです!

次に続きを出す予定は "8月30日" です。是非次回も見てください!✨️

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