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魔王株式会社 魔王はいつでもあなたのそばに  作者: モーニングあんこ


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8-4 文化祭

11月は文化祭シーズン。今年もまた団体行動に悩まされる生徒が。

養護教諭に紹介されたチラシを元に連絡を試みる。

メールからチャット。返答が早い。AIだろうか。魔王を派遣?怖い。大丈夫だろうか。

派遣された魔王さまとコーヒー。大人と面と向かって話すことは親と教師以外に無い。

 色々と魔王さまと話した。結果、クラスとは別行動をすることにした。そのむねを担任に説明し了承を得た。ただ


  担任「そういうのもいいけど、せっかくの楽しい思い出をそんなことに費やしてもいいの?」


 「そんなこと」

 押し付けだ。ボクはそんなこと望んでないのに。もしかしたら、おとなになって悔やむかも知れない。それはまだわからないけれど。それでも、今の苦痛を少しでも取り除きたい。集団行動が出来ないくらいなんの問題があるの。いい加減にして。


  担任「それで参考までに教えて。なにをするの?」

  ボク「読書をします」

  担任「それだけ?それだったら休み時間や下校のときにでも」

  ボク「目標を立てたんです。今まで読んでこなかった推理小説などの物語性の高い本も読むんです。その作品ひとつひとつを国語の先生に提出します。それがボクの文化祭なんです!」


好きなことでもあり覚悟を持ったことで、言葉が詰まること無くスラスラと出てくる。少し声が高めでもあった。


  ボク「文化祭には参加します。だけど、ボクに出来る文化祭はあると思います。ボクにしかできないことをしたいんです。いや、読んで感想書くので誰でも出来ますが。それでも!ボクは読書祭りな文化祭にしたいんです!!今まで、自分の好みのものしか読まなかったので。色々と読書のは幅を広げたい。そう思ったんです。ダメですか?」



  担任「素晴らしい」


 へ?今なんと


  担任「素晴らしいことですよ。あなたにそんな気力があったなんて。本来の文化祭とはこういったことなのかも知れません。あのね。今の文化祭は、生徒の心をつなぎとめるためにあるようなものなの。本来は、生徒たちが考えてこうしたいと言い合いそれを実現するために私達教師はいるのよ。でもね、いつしかよくある学園祭のような文化祭になってしまったの。好きにさせると収集がつかなくなるからね。なので、クラス単位や部活動単位でやるようにしてるだけ。ある程度は、大人が方向を決めないとあの子達暴走してしまいかねない。そんな年頃だから。ね。あなたの意志を尊重します。それで、あなたひとりなのですか?」


 すごく心配してくれてた。知らなかった。いつも上から目線で。人の話を聞かない人だとばかり。ごめんなさい。少し担任を見直したよ。


  ボク「先生方はお忙しいでしょうから、魔王さまに見てもらうことになりました」


後退りする担任。


  ボク「あー大丈夫です。普通の人です。名称が魔王さまというだけで」



~総括~

 無事、ボクの文化祭は終わり、誰も来るはずのない図書室に、ボクと同じような状況の人たちが静かに本を読む。すてきな文化祭になりました。

 魔王さま。ありがとうございました。

 好きな本を読めてそれをわたしと同じような人たちと一緒に語り合えました。

 魔王さまのおかげです。原稿用紙に文字を書くのが苦手だと言ったら、学校のノートPCを貸してくださり感想文が書きやすかったです。感想文に書式はどのような形でも良いと感じます。この考えも良い経験となります。

 来年は、同じような人たちを集めて団体行動をしたいと思います。

 こういった学校行事は、経験のある人たちで次の世代に引き継ぐ必要があると思います。

 はじめて文化祭が楽しいと思えたので、思い出になると思います。来年の文化祭も楽しみ!!

8話文化祭はこれにて終了。11月は文化祭の季節です。5月の体育祭に続いて、苦手としている生徒は必ずいます。団体行動がそもそも苦手な場合があり、苦痛しか無い学校行事。少しでも学校生活が楽しいと思うように大人は仕向けねばなりません。


いつまで、軍隊を意識した教育方針なのかと。魔王株式会社は常に、立場の弱い人の味方です。あなたの苦痛に寄り添います。ご安心を。口だけの寄り添うではございません。行動であなたに寄り添います。まずはご相談を。


またみてね

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