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8-3 純喫茶

11月は文化祭シーズン。今年もまた団体行動に悩まされる生徒が。

養護教諭に紹介されたチラシを元に連絡を試みる。

メールからチャット。返答が早い。AIだろうか。魔王を派遣?怖い。大丈夫だろうか。

出会い当日


  魔王「このような喫茶店よくご存知ですね」


いわゆる、純喫茶。今どきの若い人に似つかわしくない。


  ボク「たまに集中したい時に来ます」

  店員「ご注文は」

  ボク「コーヒー2つで」

  店員「ポーション類はそちらにあるのをお好きなだけお使いください」


言い終えると足音立てずに席から離れる。


  魔王「慣れてらっしゃいますね」

  ボク「コーヒーでよかったですか?」

  魔王「もちろんです。楽しみですね。コーヒー」


 恥ずかしい。魔王さまったらスーツで来るんだもん。私服らしい私服無いからパーカーで来ちゃったけど。大丈夫かな?


  魔王「失礼ですが」

  ボク「はい!!」

  魔王「っふふ。緊張されてますか?失礼ですが、女性と思わず男のわたしが来てしまいまして。申し訳ありません。親子だと思われたら良いのですが。あっでも、ご家族のことご存じの方だとよからぬ噂が立ってしまい。ああなんてことを」


頭を抱える魔王。笑顔から顔面蒼白へ。なかなか忙しい。


  ボク「ふふふふ。大丈夫ですよ。誰もボクのことなんて見えてませんから」


そういう視点なのかと納得する魔王。


  ボク「それよりこんな格好できてすみません」

  魔王「とんでもありません。キュートですよ」

  ボク「へ」

  魔王「すみません!今のはセクハラですね!?取り消しますごめんなさい!!」


 やたらと謝るけど本当に魔王なの?


  ボク「気にしてませんし、その。嬉しいです」

  魔王「でしたら。良かったです。ああ、お水美味しい」


 変な人だな。でも、なんかどことなくかわいい。ん?大人の男性にかわいいは失礼かな?


魔王の行動で一気になごむ。


  ボク「あの。それで本題なのですが」

  魔王「はい。このような」


一瞬でキリっとしました顔をする。

パンフレットを出して話す。


  魔王「ということになります。システムはこのような形ですので、生徒の皆様には料金の支払いやましてや魂がどうというようなことはございません。請求はすべて学校側にあります。生徒を無理に押し付けるようなことを強いるのは、楽しい思い出もすべてを失いかねません」

  ボク「でも、それが他の生徒にバレたら」

  魔王「その場合でも我らがアフターフォローを致します。それらも学校側に請求しますのでご安心を」

  ボク「でも。でも、学校側に支払いを要求するとなると高額なことになるのでは」

  魔王「大丈夫です。契約が決まり次第、1時間単位でお手頃な金額で請求となります。今のこの時間は含まれません。また多くの方がご心配される学校からの印象が悪くなる。ということはございません。もしそのようなことになれば、ペナルティを与えることになります。都道府県の教育長もしくは、国の大臣にそのペナルティを与えることになります」

  ボク「そんなことになったら。もっとややこしいことに」

  魔王「言葉は厳しく聞こえるかも知れませんが、我々魔王株式会社の信念は、まだ社会にも出ていない若い子たちを守るのは大人の責任であると。教育に関係する者たちが、若い子たちを陥れるような勝手極まりない行為は許すべきではありません。ですので、ご安心ください。契約者様を陥れるものは」

  ボク「ものは?」

  魔王「すみません。ちょっとコーヒーいただきます。ん!これ美味いですよ。ちょっと喋りすぎて口が乾いてしまってて。すみません。あーホッとするわー。ホットコーヒーなだけに」


 一人盛り上がりひとり笑ってる。


  ボク「あの続きは」

  魔王「んんん。あーあー。声が出る↑↑」


  ボク「あの」

  魔王「ということなんです。だから安心してください」


 安心できねーよ!!「契約者様を陥れるものは。の続きはよ言えやー」


  魔王「ああすみません。陥れるものは何人なんぴとたりとも許しませんし社会的制裁を与えられるように致します。ってことをあのノリで言ったら怖いでしょ。だから、ブレイクタムを入れたんですよ」


 わかるかーい


  魔王「なので、ご安心ください。時の大臣もそうならないように細心の注意を払う季節でもあります。魔王株式会社は政府との結びつきがありますので。ご安心ください」


次回で、8話終わります。


明日も見てね!

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