7-7 法務魔王
慰安旅行のバス車内での自己紹介。
営業魔王 鈴来一郎 すずきいちろう
技術魔王 井頭忠治 いとうただはる 娘 美岬 ニックネーム カイ
人事魔王 佐島純 さとうじゅん
法務魔王 ??
総務魔王 ??
メガネ社員 ??
法務魔王「ということで、再度自己紹介と行きます。我が氏は高梁。高低差の高に家屋の梁で、高梁と申す。家系を遡ると大工の家系だと聞きます。さらにさかのぼると、戦国武将だっととも聞いています。水攻めや一夜城で名を挙げたと口伝ですが聞いております。高い技術を要し建物の梁のように大事にせねばなるまいと命名されたと。どこまで本当かわかりませんが、誇りに思っております。名は十六蓮舎である。十五夜の翌日の十六夜のいざに、連続の連に草冠と舎人ライナーの頭の舎でいざはすや。歳は46歳。独身バツ1。読みにくくどことなく言いたいことはわかるぞ。という気持ちをグッと堪えていただけると嬉しく思う」
なかなか難しいため理解できずにいると、技術魔王の井頭忠治から一斉メール送信。
確認した順に、感嘆の声が響く。
高梁十六蓮舎「文字が珍しいこともあり理解されるまでに13年以上かかることもしばしば。下の名前は覚えなくて結構。むしろ忘れてほしい。両親には困ったものです。ですが、覚えていただくことも多く一度覚えると忘れられないと好評です。特に昭和40年代後半から50年代の男性には指をさされて辛いこともありました。鈴来一郎くんのような有名人であればよかったのですが」
キラキラネームっぽさはあるが、蓮舎に関しては苗字として実在する。それだけに、役所はNO!とは言えなかったのだろう。なかなか質の悪いご両親である。
メガネ社員「まさか高橋名人にこうしてお会いできるとは。あははは」
空気を今一つ読めない男も参加していた。ここにいる魔王たちはグッと堪え傷をえぐらないようにと濁していたところを全部かっさらっていった。
高梁十六蓮舎「まぁ、ガス抜きしないとみなさん苦しいでしょう。ここまでよく耐えていただきました。それとは別に、『お前あとで俺の部屋に来いよ』」
メガネ社員「一緒にお酒飲むんですか?まけませんよー」
空気が読めないのが一人いることで場が和むこともあるが、ナニとハサミは紙一重というか。
高梁十六蓮舎「んん。ええ。前職は、個人で法律事務所を立ち上げたのですが、仕事はあったのですがどうも多く抱えてしまい寝る間を惜しんで働いたため身体を壊し心を壊し、妻にも別れられ現在独身生活を送っております」
不破派欲汚「苦労したのだな。今はどうだ?」
高梁十六蓮舎「はい。ずいぶんと楽をさせてもらっています。部署としては5人と少ないですが、佐島人事魔王さまに法律に明るい人を増やしてもらうようにお願いしてます」
佐島純「NPO法人魔王から探しておりますが、未だ絞り込めておりません。もうしばらくお待ちください」
高梁十六蓮舎「よろしくお願いします。夢としては、魔王法律事務所を本社内に作りたいと考えています。CEOさまご検討お願い致します」
LAWは、法律。FIRMは、企業や会社を指す。
だそうだ。
不破派欲汚「そうか。となると、スペシャリストを集めねばな。今はどうだ?」
高梁十六蓮舎「他4人はスペシャリストとは呼べませんね。ですので、もうしばらく時が掛かりそうです。余裕のある時にスカウトしようと思います」
不破派欲汚「その方が高梁には良さそうだな。無理しない程度に。また長い目で挑みなさい。我が社としてもスペシャリストがいるというだけで心強い」
メガネ社員「必殺技は、LAW眼で老眼ですね。あはは」
メガネ社員と高梁はなにか敵対関係なのかと思うほど悪態をつく。
不破派欲汚「うむ。アイディアは悪くないぞ」
ひとこと呟く。
鈴来一郎「どういう意味ですか?」
不破派欲汚「うん。○○の目線で言うと。という言い回しがあるだろ。あれを必殺技らしくLAWVISIONと言うのはどうかな」
鈴来一郎「法律家の目線でという造語ですね。面白そうですね」
すぐに検索する高梁十六蓮舎。あった。実在する法律事務所的な企業が。アメリカにあった。
高梁十六蓮舎「ありますね。ですが、あくまでも必殺技なので特に問題は無いでしょう。検討してみます。CEOさま良い助言をありがとうございます」
不破派欲汚「いや、私ではないぞ。私はそこに少しだけ文字っただけだ」
メガネ社員「私のおかげですね。ふふふ」
井頭忠治「鈴来一郎くん。あいつの座布団全部持ってって」
法務魔王のフルネームが露わになりました。
高梁十六蓮舎を別の読み方をしたのですね。
なかなかのきらきらさ。よくグレなくまっすぐ育ったものだ。
次話、メガネ社員が明らかに。
たぶん
またみてね




