6-1 夏休み明け
9月でもまだ夏を引きずる厳しい季節。大人も子供も夏の暑さに苦しむ季節である。
9月は夏を引きずりながら夏では無いことを意識させられる。9月2日から二学期に入る地域もあるだろう。学生たちは、長い休暇からいつもの学校生活に戻されることへの不安を抱きやすく、精神的に不安になりよからぬことを考えてしまいやすい季節でもある。
変化を恐れるのは学生によくある心境の変化。学生くらいじゃないだろうか。見た目の変化に心が揺らぐのは。社会人にもなると見た目が変わったくらいでは心は揺らぎにくい。
魔王株式会社の営業は、春から各教育委員会に働きかけている。
8月のお盆休み明けからさらに忙しくなる。学校が始まるのは、お盆休み明けから始まる雪国ではあること。
魔王株式会社は常に忙しいが、月曜は特に力が入る。朝の3時出勤である。学校に向かう魔王たちは、生徒たちが通うずっと前から作戦を何度も確認する。そして、配置につき登校時間まで息を殺し待つ。
不破派浴汚「朝早くからよく来たな。毎年何もできずに心を痛めていた者もいるだろう。今年こそゼロを記録するのだ。いいな。必ず我らは勝つのだ。若い子たちの命を守るのだ。思い込みや勘違いで心を痛める子供たちを我らの手で守るのだ。そのために、各地域の教育委員会に行き校舎からの飛び降り自殺を防ぐため我らは交渉を続けてきた。たとえ、平屋の学校にでも可能性はあるとして交渉を続けた。すべての学校に配置は出来なかった。それでも今年こそゼロを目標に戦うのだ!いいな!一秒たりとも見逃すな!」
こうして、各死社・死店から総動員して挑む。雪国である北海道の一部は、暑さ対策から1週遅れて二学期が始まったという。その結果、心にゆとりが持てたとして例の事案は起きにくかったという。一部報道されていないが未遂に終わったという報告を受けている。だが、通常9月の1週目から始まる二学期。そのため今年は9月2日からだ。
魔王たちは8月の忙しい仕事でだいぶくたびれているが、それでも次世代の若者を長期休養明けのツラさで死なせるわけにはいかないと疲れた体にムチを入れながら配置に付くのである。
不破派浴汚「休みらしい休みも無く皆よく働いてくれて嬉しく思う」
営業魔王「どうしたのです?いつもと違ってしんみりとしてますが」
法務魔王「失礼ではないか。営業魔王よ!CEO様は思慮深くお優しいのだ」
営業魔王「だって、仕事取って来たのウチらですよ?」
法務魔王「それは営業なのだから当たり前だろ」
営業魔王「ウチらでも優しいのに」
法務魔王「営業魔王たちの働きでなんとかなってるのだ。感謝してる」
営業魔王「法務魔王。分かってくれたんだね」
法務魔王「わかってるさ」
不破派浴汚 《え?なにこの雰囲気。え?》
またみてね




