表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦いの果てに~ユグドラシル戦記~  作者: あおい聖
03話 帝国
9/47

01強襲?・・・追撃

本日も2話UPします。

 互いのGFが砲撃を繰り返す砲火の中、アデルのジェネラルに抱えられるように飛ぶセラフィムを、2機のGFファランクスMk2が大型のシールドを構え防ぎながらムーンキングダムへと帰還しようとしていたが、前方に回り込んだGF6機により阻まれていた。


『何で北東連邦のGFが居るんですの!』


 通信機から聞こえてくるサリアの声


『知らないよ!大方鹵獲した機体を使っているんだろうさ!』


 ルークが答える。


『2人とも危ない!下がって!』


 レイカの声に2機のGFは高度を下げた。


 すれすれの位置を全速で航行する輸送艦フォーチュンであった。


・・・・・・・・・・・・・・・


 フォーチュン船内


「早く!全速前進しなさいね!」


 ネルビルが叫ぶ


「これが全速です・・・が、ちゃんと椅子に座っていてください。」


 艦長がネルビルを注意すると、渋々椅子に座る。


「うまく行くのか!どうなんだ!」


「今のところうまく行っています。ただ、連邦軍の動きが速いように感じます。」


「何!連邦は陽動にかかったのではないのか?」


「陽動にかかったのは、警察です。軍ではありません!」


 そのままの勢いでGF6機の中を突っ切る。


『くっ!危ないだろう!』


 通信が入るなり文句が来る


「うるさい!黙れ!さっさと道を開けないのが悪いんだ!」


『くっ!覚えていろよ!』


・・・・・・・・・・・・・・・


『おいユウ!突っ込んでいっちまったぜ!どうする?』


「追いかけましょう。もしかしたら・・・」


 言いかけた時、追い抜かれたGF6機がこちらへ反転して砲撃をしてくる。


「やはり!ボクは先に行きます。」


『ああ、気を付けろよ!』


「ルークもね。」


 ユウのGF、GFエンジェルMK3HCが速度を増して行く。


・・・・・・・・・・・・・・・


『隊長!エンジェルタイプが1機突っ込んできます!』


「艦砲射撃を要請しろ!フォーメーションデルタだ!」


『『了解。』』


・・・・・・・・・・・・・・・


 全速で現場へと向かうユウ機へ砲火が降りそそぐ


「くっ!何処から!」


 巧みに躱しながら砲火を躱すが、足は止められてしまう。


 そこへ3機のGFが襲い掛かる。


「チッ!そことそこ!」


 背部のキャノンが両肩へとマウントされ火を噴く、連続で撃たれた閃光4本が2機のGFを串刺しの様に貫く・・・「ド~ン、ズド~ン!」と2機のGFが爆散する。


・・・・・・・・・・・・・・・


「化け物か!くそっ!くそっ!」


 もはや照準を合わせるでもなく乱射しながら後退するGF


 しかし、全て回避されユウ機のガンブレードで切り裂かれた。


・・・・・・・・・・・・・・・


 「ド~ン」と爆発を背にユウは


「やられた!時間を掛けられすぎた。」


 先ほどまで砲火を交わしていたGF同士が伴い、宙域から離れていっているのが確認できた。


「スピカ!ドラゴンノヴァの使用は!」


『無理~充填率40%、撃てないよ~』


『ユウ無事か?』


「ルーク、それに皆、無事だけど逃げられた。」


『最悪の予想がそのまま当たるとはね。』


『クリス先輩の言う通りなんだが・・・』


『今は言わない方が良いですわルーク。』


「・・・ふぅ~皆もお疲れ様。帰還するよ。」


『『『了解。』』』


・・・・・・・・・・・・・・・


「カペラ!どう?索敵できる?」


 カリーナが精霊である艦長のカペラへと尋ねる。


「無理ですね。方角は北ではなくアルテミス方面よ。」


「そう・・・あっ終わったみたい。戻るよ~」


「了解しました。進路反転!寄港する!」


 するとカペラは、テキパキと操作して艦を反転させ帰路に就いた。


・・・・・・・・・・・・・・・


 フォーチュン内へと着艦したザーヴァは


「ふ~慣れない操縦席だと辛いな・・・」


「またまた~大尉に操縦でき無い機体なんてありませんぜ。」


 そう言ってボトルをザーヴァへと投げる。


 それは放物線を描かず、流れるようにザーヴァの下へと飛んでいく


 ザーヴァはそれを掴み


「すまんな。んぐっんぐっ・・・はぁ、追っては?」


「ありません。ですが、連邦から投降した奴らがやられました。」


「うむ、見ていた。あれはしょうがない。相手が悪かった・・・」


「相手ですかい?」


「そうだ、竜殺し・・・白き守護者だ!」


「なっあの!あれが?連邦最強と呼び声が高い!」


「そう言う事だ・・・それに先ほどまでGAの艦につけられていたぞ?分からなかったのか?」


 アデルの顔に驚きの表情がでる。


「本当ですか?いや・・・まさか・・・」


「追ってきたのはフォーチュンタイプの輸送艦の方だ。戦艦の方でなくてよかったよ・・・」


「それは・・・冗談ですよね?」


 するとマデルが顔を出し話に割り込んできた。


「冗談なっかじゃない!射程8以上の索敵能力を持つものがいる。」


「射程8!!!8000メートル以上の索敵能力!?化け物ですかい兄貴?」


「フッ魔法使いさ、今回は彼らに敵対したわけじゃないから引いてくれただけさ・・・」


「要は見逃されたってことだアデル。」


 アデルは大きなため息を吐き両手を上に上げて首を左右に振った・・・関わりたくないとそう思わせる相手であった。


(シェルド君・・・願わくば君と敵対しないことを祈るよ)


 そう心で呟きながらザーヴァは上を見上げた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ