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戦いの果てに~ユグドラシル戦記~  作者: あおい聖
02話 崩壊の足音
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03憶測と推測?

「居た形跡があったから呼んだんだろう!」


「だから埃一つないんです。」


 刑事の顔に旋律が走る。周囲を確認しながら


「おいおいおい、確かにここだけ埃一つないが、ここからあの公園を監視していたというのか?」


「はい、他には足跡が無数にあるのに対して、ここだけが無いとなると犯人の1人以上がここから観察していたことになります。」


 すると地下を調べていた警官たちが上がって来て


「警部補、地下でこの様な物を発見したのですが?」


「何だそれは?」


 燃やされた布の切れ端が掲げられ見せられた。


「最近・・・先ほどかもしれませんが燃やされた形跡がありました。」


「それにこんなものが。」


 続いて見せられたのはタグある。


「それがどうしたというのだ。」


「はい、このタグと先ほどの布、その二つから割り出されるのが・・・」


 そう言って指さされた方角は公園の先


「士官学校か!」


「はい。」


「すぐに警部に連絡を!一大事だ。」


「りょ了解。」


・・・・・・・・・・・・・・・


 公園にいた警部へと連絡が入る


「何!敵の狙いは士官学校かもしれないだと?・・・ふむ、焼かれた制服の切れ端・・・それに制服のタグ・・・分かった。こちらから本部に連絡を入れる。お前らは建物を封鎖しろ!良いな!誰も居れるなよ。」


・・・・・・・・・・・・・・・


 薄暗い下水管を走りながらグリゴレは


「危なかった。GAの奴ら俺たちに気が付いてやがった。」


「証拠は消した。問題ない。それよりあれは何の真似か説明を。」


「あ~あれね。奴らにこっちの目的が新型GFだと悟らせないために、別の場所を示唆する証拠を残したんだよ。」


「了解した。」


「ケッ強化兵ってのは皆こうかね?」


「質問の趣旨が理解できない。」


「だから貴様らは皆感情ってもんがね~のか?」


「不要。」


「か~やだやだ・・・」


 グリゴレは愚痴をこぼしながら駆けていく・・・


・・・・・・・・・・・・・・・


 士官学校


「何かあったのか?」


 ルークが窓から乗り出し、その先に見える公園を見ていた。


「暴力事件があったみたいよ。」


 サリアが答える中、ユウがパネルを隠すように見せる。そこには


『帝国のスパイが侵入、士官学校の制服を入手していた模様。警戒しろ。』


 と端的に描かれていた。


「おい!それって「し~」・・・」


 ルークの席にユウ、レイカ、サリアが集まり小声で


「ここが狙われたっていうのか?」


 ルークの言葉にレイカが


「陽動の可能性は?」


 するとユウが


「正解、レイカの意見が濃厚だね。軍の情報だと暴漢に襲われたのはGAの関係者。」


「つまり陽動、本命は明日の起動テストか?」


「それは飛躍しすぎではありませんの?」


「いやそうとも限らない。GAの身内が狙われれば、明日のテストにGAの警備が減る恐れがある。」


「そこを突くというわけだなユウ。」


「そうなるね。っと先生が来たみたいだ。放課後クリス先輩も交えて検討しよう。」


「分かりました。」


「了解。」


「当然ですわ。」


 プシュ~と扉が開きイルム先生が教室へ入って来た。


 教卓の前で止まり全員いることを確認すると


「全員無事なようで何よりです。それでは授業を始めます・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・


 放課後ユウの家へと集まったメンバーは


「それで考えられるのは、どうやって新型GFを奪うかだ。」


 ルークが大型のパネルを表示させテーブルを叩く


「テスト操者はどうですの?」


「それは、あたしんとこが用意するようになっているから何とも言えないな。」


「でも、それは考えにくいんじゃないか?」


「ルークの言う通り・・・と言いたいとこだけど、軍部の人間じゃないみたいだから可能性はあると思う。」


「それでしたら警護の方たちは、大丈夫よね。」


「どうなんだろう・・・考えたくはないけど・・・」


「可能性は薄いだろうね。一番考えられるのがネルビルが裏切っていたっていうパターンね。最悪だけどさ。」


「クリス先輩、ネルビルって方誰ですの。」


「ネルビル博士、天魔領出身って言っても生まれが何処か分かっていない。」


「そんな方が参加してますの?」


「腕は優秀だと思う。だけどあの性格は・・・」


「何かあったみたいだな。っとそれより奪う方法なんだが?」


 するとユウがパネルにスケジュールを表示させる。


「午前の都市内でのテストで奪うのは難しい・・・奪うとすればここ!」


 指示された場所は「宇宙テスト 武器管制テスト」とあった。


「そうね。宇宙それも攻撃用の武装のロックが解除されているこの場所を襲撃するのが一番よね。」


 クリスのこの言葉に一同頷く。


「最悪のケースはどういったケースだユウ!」


「そうだね、テスト操者がスパイで、襲撃を受ける。それでいて護衛のGFもスパイが乗ってればいうことないかな?」


「ついでにネルビルも裏切っていればってところね。」


「あの、おおらかなクリス先輩に嫌われるネルビル博士って・・・」


「サリア言わない方がいいわよ。」


 その後連携を一通り確認して明日に備えた。

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