02衝突
戦艦ジャックオーランタンブリッジ
「グルド中佐!ルイン艦隊動きました!」
通信兵から情報をもたらされたグルドは両膝を付き立ち上がり
「よし!カブソ1番艦に任せて全軍反転!」
「グルド様!その前にナリアから来ている部隊も展開させましょう!」
横に控えていた副官がそう告げるとグルドは
「いやそっちはまだだ!一直線にこっちに向かっている艦隊を我らで叩く!遅れて北と南より向かっている艦隊がある!南からの艦隊が近づいたら横から襲えと伝えろ!」
「了解しました。」
装甲やり取りしている間にも艦首が180度向きを変え静止した。
『グルド中佐!先遣艦隊は我らが引き受けます。その後方より迫る敵旗艦へそのまま向かってください!』
モニターに映し出されたコルンが叫ぶ
「・・・うむ、コルン少佐先遣隊は任せた。」
『ハッ!お任せを!』
モニターが消えると
「聞いたな!全速で敵艦隊を突き抜ける!フィールドバリアを前面へ集中展開!全砲門的左翼に集中砲火!」
「「「了解!!!」」」
・・・・・・・・・・・・・・・
第一艦隊旗艦アビスブリッジ
「艦長!敵艦こちらに突っ込んできます!」
エニルは顔を歪め
「特攻?・・・いや違う我らを抜けて行く気か!させん!全艦砲撃開始!GF部隊も全機出せ!ぶつけてでも敵を止めろ!」
アビス並び2隻のヘケトから【アイアンキャノン】が火を噴く
ドド~ン!ドド~ン!と・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
「そんな豆鉄砲が通用するとでも思っているのか?帝国の力見せてやれ!」
グルドの言葉に兵たちが動き出す
戦艦の艦首下から大型の砲身が顔を出す
「【EバズーカキャノンMk2】準備できました!」
「よし!今だ!撃てぇぇぇぇ!!!!」
グルドの叫びと共に砲身から強力なエネルギー弾が飛び出す
・・・ズド~ン!
大きな音と共に左翼のヘケトを掠め後方へ着弾し、その爆風はすさまじく地面を抉り、そこから無数に飛び散る地面の一部がヘケトを襲う・・・
掠めたとはいえ被弾しバランスを崩したヘケトは爆風や飛び散る地面をもろに受けアビスへと流れ・・・ぶつかった・・・
「・・・ふ~外れた時はどうなるかと思ったが・・・」
グルドがそう呟いているとぶつかった衝撃でアビスの艦首が戦艦ジャックオーランタンへ向け跳ね上がる
「なっ!回避!回避しろ!」
激しくぶつかり両艦から部品や火花が飛び散り、アビスの艦首が【EバズーカキャノンMk2】に突き刺さり激しく地面へと叩きつけられ停止した・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
「グルド中佐ぁぁぁぁ!!!!え~い!全機緊急発進!グルド中佐を守れぇぇぇ!!」
次々とGFミノタウロスがカタパルトより出撃する
・・・・・・・・・・・・・・・
ブリッジのガラスは割れ、天井から板がおちコードが垂れさがり火花が所々から発し、煙るアビスのブリッジで瓦礫の中から血を流すエニルがよろめきながらも立ち上がる
「くっ!どうなった!」
肩に血を滲ませた通信兵が
「機関停止・・・右カタパルト使用不能・・・左は使えます!」
「GF部隊は!?」
するとひび割れたモニターにノイズが走り音声のみが聞こえてくる
『GFは・・・ざいだ!・・・えす、GFは健在だ!これより左ハッチをこじ開け出撃する!』
安どのため息をつきエニルは
「我々のことは気にせずやってくれ!敵旗艦もろとも墜落しているんだ!このまま破壊しろ!」
『了解!少佐も早く退艦してくれ!こっちはこっちで暴れてやる!』
『隊長!後方の艦隊からGFが出撃しています!』
『ちっ!しゃ~ね~荒っぽく出るしかね~か!』
その言葉に後右側のハッチがはじけ飛びGFナイトMk2が飛び出し【Eライフル】で敵艦への攻撃が開始される。
・・・・・・・・・・・・・・・
前方で爆発が起き煙が上がるのをケニスは旗艦シーサー内で見ていた
「くっ!何が起きている!」
すると索敵官が大声で
「エニル様の艦と敵旗艦が衝突した模様!・・・後方より敵新型多数急速接近!」
ケニスは立ち上がり
「全速前進!第二、第三艦隊にも伝えろ!第一艦隊が敵旗艦に食らいついたと!決して死なせるな!」
「「「りょ了解!!」」」
・・・・・・・・・・・・・・・
ケニスからの連絡で第二、第三艦隊がその進路を変える・・・中央へと・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
コルンは親指の爪を噛み
「く~またしても・・・」
「少佐!北ならびに南の連邦艦隊がグルド中佐の艦へ進路を変えました!」
「見ればわかる!隠していた艦隊を出し南の部隊に当たらせよ!」
「了解!」
・・・・・・・・・・・・・・・
「大尉!コルン少佐より出撃命令です!」
ガムを口に含みくちゃくちゃと髪ながら熊の獣人族の大男は
「けっ!中央は任せろなんて言っておいてこのざまかよ。」
「たっ大尉?めっ命令が・・・」
するとその大男は睨み付け
「ああ~ん?」
「ひっ!めっ命令ですので・・・」
ぼりぼりと頭をかき、ズボンの後ろのポケットに突っ込んでいた軍帽を取り出し、深く被ると
「野郎ども!仕事の時間だ!暴れるぞ!」
「「「おおっ!!!!」」」
大男の言葉に艦内で大きな雄たけびが上がる




