01エレメンツ襲撃
北と西を山々に囲まれた北西大陸にある都市エレメンツ
その日、日の出と共に巡回部隊がレーダーに引っかかることなく帝国のGF部隊からの攻撃を受ける。
「敵襲!敵襲!」
警報がけたたましく鳴り響く中敵の全容もつかめぬまま
「迎撃にヘケト2隻を向かわせろ!」
司令の言葉に慌てた様に兵士たちが右往左往し陸上艦へと乗り込む
出撃する陸上戦艦ヘケトは現場へと急行すると次々とGFフェアリーMk2が出撃する・・・しかし森での戦いと言う事も有り帝国軍のGFオーガ部隊に翻弄され、次第に押され始めると
「ええ~い、何をやっている!追加で残りのヘケトも出せ!」
司令の言葉にエレメンツより、更にヘケト2隻が援護のため迎撃にでた。これにより数で勝るエレメンツ軍が帝国軍を押し返し、勢いに乗るエレメンツ軍・・・
このまま行くかと思われた戦況だがそんな時、
「よし!敵が獲物に食らいついた!」
満を持したように南より帝国艦隊が姿を現す。陸上艦3隻を従えた、地上用に改修された戦艦バジリスクが姿を現した。
艦長は降下作戦にも参加していたコルン少佐・・・慌てた様にエレメンツから迎撃機や防衛小隊が出撃して、更にエレメンツに配備されていた陸上艦隊旗艦アビスが出撃する。
「フッその程度の戦力で・・・GFミノタウロスを出せ!性能の違いを思い知らせてやれ!」
エレメンツ南の平原で行われた戦いは瞬く間に帝国軍が勝利を収めた・・・そうコルン率いる艦隊に搭載されていたのが降下作戦により降ろされたGFミノタウロス部隊であったのである。
「なっ!馬鹿な!このままでは・・・」
南の戦場でエレメンツ軍が敗れたことにより北でGFオーガを追い立てていた部隊が慌てだす。
「よし頃合いだ!艦を山影から出せ!」
それを見計らった様にGFオーガ部隊の後方から戦艦ジャックオーランタンが姿を現し
「全機出撃だ!」
GFミノタウロスがカタパルトより次々と出撃してGFフェアリーMk2や陸上艦ヘケトを襲う。
このままでは時機に落ちると判断したエレメンツ司令は本国ルインへと援軍の要請を行った。
「くそっ!このままでは!ルインへ救援要請!スターナリアから逃げてきた部隊にも迎撃要請!」
「補給並びに修理が済んでおりませんが?」
「この期に及んでそんなこと言ってられんはっ!武器弾薬は補給せてやれ!急げ!」
更に右側を向き
「救援要請どうなっている!」
その怒鳴り声に通信兵は
「さっ先ほど伝えました!」
慌てて返事をする通信兵に対して司令は
「返答は!」
「しばらく持たせよとのことです!」
「馬鹿も~ん!!!再度要請しろ!新型のGFに襲われてそんなに持たんと!」
・・・・・・・・・・・・・・・
ルイン軍司令部
「ケニス少将!再度エレメンツから救援要請です!」
ケニスと呼ばれたエルフ族の男は立ち上がり
「何っ!それほど切迫しているのか!何か情報は!情報は無いのか!」
すると通信兵が続きを口にする
「・・・新型・・・敵新型GF部隊により防衛艦隊ほぼ壊滅とのことです!」
ゴクリとつばを飲み込みその頬を汗が流れる
「降下作戦で降りてきたGF部隊か!・・・エニル!」
するとケニスを少し若くしたようなエルフ族の青年将校が椅子より立ち上がり
「ハッ!少将殿。」
「貴公の第一艦隊は今すぐ救援に向かえ!」
「了解しました。」
そう言って敬礼をして扉より出ていく
「第二艦隊は北から!第三艦隊は南から迎え!」
「「ハッ!了解しました。」」
するとすぐ横に座っていた副司令の眼鏡を掛けた白髪交じりの人族の男が
「司令!新型となるとこのままの戦力では厳しいでしょう。ここは他の基地にも要請してみてはいかがでしょうか?」
「うむ、それもそうだな・・・だがドーパンは間に合わんだろう?それにガードナ基地は魔物により戦力がズタズタだと聞く。」
すると副司令は口端を少しつり上げ
「現在ガードナ基地にはかの部隊・・・GA艦隊が駐留していると聞きます。」
「なるほど、だが魔物ならいざ知らず帝国軍で動いてくれるか?」
「そちらも問題ないかと、私めが掴んだ情報では帝国宇宙軍とGA宇宙軍が衝突したとの情報を掴んでおります。」
「・・・地上でも協力してもらえる可能性がある訳か・・・」
するとケニスの傍に控えていた女性秘書官が
「司令。」
「ん?何だね?」
「まだお伝えできていませんでしたがGAのベガなる者の協力でドーパン基地で降下してきた帝国の新型の鹵獲に成功したとの連絡が来ておりましたが・・・」
「なっ!なぜそれを先に言わん!」
ケニスの怒鳴り声に秘書官は首をすくめ
「ほっ報告の途中でのエレメンツからの救援要請でありましたので・・・申し訳ありませんでした。」
言い訳をしつつも最後は圧力に耐えられねくなり秘書官は頭を下げた。
ケニスは苦笑いを浮かべつつ頬をかき
「・・・あ~そのすまん頭を上げてくれ、それより至急ドーパン基地に救援要請を、勿論GA地上軍にもだ!」
「はいっ!直ちに!」
秘書官が部屋を後にするとケニスは立ち上がり
「副司令、後のことは任せた!儂も陸上艦シーサーで出る!」
ケニスはそう言い捨て返事を聞かぬまま席を立ち扉から出ていった。




