まさかの点数!?
「さ、勉強するぞ」
俺は和室にあった小さい折り畳み机を広げて真ん中に俺の形で座った
「何の教科をするの?」
「そうだな・・・。桜は何が苦手だ?」
「えっと、社会かな?」
「泉は?」
「うーん、全部同じぐらいできるよ」
まぁ、確かに泉は苦手科目も得意科目もないからな。
「じゃあ、社会にするか」
「はーい」
「え~」
苦手科目をすることになった桜が嫌がっている
「そう言えば、桜の点数はどれくらいだ?」
まずはそこを知っておかないとな
「全部?それとも社会だけ?」
「うーん。一応全部聞いておく」
桜が凄い汗を掻いている。
・・・凄く嫌な予感がするのだが。
「えっと、泉ちゃんから!」
「えっ、私から!?」
「う、うん!」
いきなり呼ばれた泉が焦っている。
俺に『どうするの?』という視線を送ってくる
「一応、教えてくれ」
「分かった。」
泉は渋々自分のテストの点数を言ってくれた
「国語が五十七点 数学が六十二点 英語は少し低くて四十八点 理科は五十九点 最後の社会が五十五点だよ・・・」
「ありがとっ」
泉の点数は平均点ぐらいだな。
この前の英語は確かに難しかった。俺も八十四点だったからな
「じゃあ、桜のを教えてくれ」
桜はさっきよりも大量の汗を流している
「えっと、笑わないでね」
「おう、分かっている」
まず、順位を見たときに覚悟はしてたしな
「えっと、国語が二十一点 数学が十五点 英語が八点」
おやおや、英語八点?
少し雲行きが怪しくなって来たぞ?
「理科が十一点 社会が四点・・・です。」
「笑えるか!」
「ひゃうっ」
いやいや、これより下がいるのか?
ありえねーよ
「りゅー君、何故か涙が出てきたよ」
「泉もか、俺もだ」
「酷くない!?」
「お前の点数がな」
「うぅ」
さすがにこれは言葉がでない
「どうやって高校に入ったの?」
泉が棘のあるセリフを言った
「テニスと、勉強は豊美に教えてもらった」
襠田さんナイス!
「ちゃんと襠田さんにお礼を言っとけよ」
「うん・・・。」
えっと、こいつの五計は五十九点・・・。
俺の一教科より低いだと・・・。
「さくら!」
「ひゃいっ!」
「今日から毎日俺の家で勉強だ!」
「「えっ?」」
桜と何故か泉が驚いた
泉は関係ないから驚かなくて良いだろ
「次のテストで学年順位が百位から抜け出せたら終了だ」
次のテストはあと二週間だ
「えっ?何。毎日竜ちゃんの家に行くの?」
「だめ、だめ、だめ、だめ・・・・・・」
何故か二人とも思考停止状態になってしまった
「分かったか!」
俺は目を覚まさせるため大きい声を出す
「は、はい!」
「竜ちゃん、私も良い?」
「うん?別にいいぞ」
「だ———」
「決定ね」
桜が何かを言おうとしたが泉が遮った
「とりあえず、早く勉強するぞ。この一秒がもったいない




